「将来に向けて、自分が変われるチャンスはある。自分に矢印を向けて、変わっていけたらと思います」 / DF土屋櫂大


「ファイナリストになる」という目標を掲げ、世界の強豪が集うU-17ワールドカップに臨んだU-17日本代表は、ラウンド16でスペインに1-2で敗戦。その目標には届きませんでした。

「自分の武器がどれだけ通用するのかを楽しみながら、勝っていきたい」という想いを胸に、この大会に臨んだのは川崎フロンターレU-18のDF土屋櫂大。グループステージの3試合と、ラウンド16、全ての試合に先発、フル出場しました。

11月22日、帰国直後に、大会を終えた今の気持ちなどについて、話を聞きました。

 

土屋櫂大選手

 

-お疲れさまでした。よろしくお願いします。率直に大会が終わって、今の心境などを聞かせてもらってもいいですか?

今大会通じて自分が感じたのは、ベスト16の戦いのスペイン戦で、9番(マルク・ギウ)を目の前にしたときに、自分の体力面だったり、スピードもそうですし、フィジカルも全てにおいて、9番に負けていた、というのが自分の率直な感想で。最初、その9番と肌でぶつかり合ったときに、「ちょっと自分とは体格が違うな」と。そのスピードも違うな、と感じたので。
そういうところは、まだまだ、将来に向けて、自分が変われるチャンスはあると思うので。そこは自分に矢印を向けて、変わっていけたら、と思います。

-フィジカル的なところで、まだまだ足りない、という感じですかね。
そうですね。

-大会前に、自分の1対1がどれだけ通用するのか、楽しみ、というような話をしていたと思うんですけど、ある程度、通用した部分とかはありました?

そうですね、地上戦というところで相手のドリブルに対しては、体をぶつけて、ボールを奪ったり、我慢して、我慢して、相手がシュート打つときに足を出したり。
そういったところは自分も通用するとは思ったんですけど、自分の武器であるなと思っていたヘディング、空中戦は、セネガル戦の18番(ママドゥ・サワネ)、19番(イドリッサ・ゲイェ)を相手にしたときに、5、6回空中戦があって、1回しか勝てなかったので。

日本では武器というのかもしれないですけど、「世界ではまったく武器って言えないな」というのは、すごく本大会で、痛感したなって思っています。

-アジアでの戦いとは、また違ったような。

そうですね。アジアと、世界では全く違いました。

-これから、さらに上の代表を目指していくところではあると思うんですけど、U-20だったり、五輪だったり、フル代表だったり。そういったことに関してはどう思いますか?

そうですね、まずは近い目標として、1個上のカテゴリーのU20ワールドカップっていうのが、2年後ですかね。そういったところで自分が食い込んで。
食い込むだけでは、満足できないですし。そこの中でも主力を務められるような、そんな選手に、あと2年間あるので。そういったところでは、ひとつの目標に向けて、ひとつの目標として目指していきたいな、と思います。

 

-これから、チームに戻って、またプレミアリーグがありますけど、それについてはどうですか?

前節も勝って、残り2節残っているので。他力にはなりますけど、まだ優勝のチャンスは残っているので。そういったところでは、あと2試合、多くて3試合、3年生ともやれるチャンスが残っているので。
そういったところは、楽しみながらですけど、勝負に、勝ちにこだわって、あと残り2試合、全力で戦って。
今まで自分たちを引っ張ってくれた3年生のためにも、恩返しできたらな、と思っています。

 

-大会期間中、フロンターレのチームメートからはメッセージとか来たりしました?

そうですね、けっこう送ってくれる人がいて。特に1個上のトラさん(岡崎寅太郎)とかは、自分に、毎試合、終わった後にメッセージくれたりとかして。
そういったところは自分も、メッセージ来た時は、率直にうれしかったですし、自分の力にもなっていました。

 

-FC東京戦、すごい良い勝ち方したと思うんですけど、結果とか気にしていました?

そうですね、リアルタイムで、試合速報のPlayer!のアプリがあるので、それも現地で自分は移動の時だったので、通知が来るごとに確認していましたし。
そのあとにグループLINEで、試合映像が90分送られてくるので。
自分も大会期間中で、相手の分析映像とか見ることが多かったんですけど、合間合間に、90分は見れなかったですけど、後半だったり、前半、ちょっとは見て。
無失点で終わっていますし、1年生のノリ(関德晴)なんかが出て。そこはすごい自分の刺激にもなっていました。

-また、この1年間が大切になってくると思うんですけど、多分トップチームに昇格したいとかそういう気持ちもあると思うんですけど、それについてはどうですか?

自分のひとつの目標として、トップ昇格というのは、目標としているので。そこを目指すためにも、まずは自分のユースのカテゴリーで、今年もそうですけど、特に来年は自分が引っ張っていける選手にならないといけない、とそういった目標に手が届かない、と思うので。
まずは自分の代のユース、全力を尽くして。トップ昇格っていう結果がついてくれば、いいなって思っています

-サポーターの人も、今回のU-17ワールドカップ、フロンターレもけっこう発信していて、結果を気にしていたと思うんですけど、そういったサポーターの方にメッセージをもらえますか?

現地に足を運んでくれたサポーターの方もいましたし。ライブ中継で、J SPORTSだったりフジテレビの中継で、応援してくれているサポーターがいるのは自分も知っているので。
そこは本当に毎試合毎試合、自分の力になりましたし、そういったところでは日本に帰ってきて、今回の経験を、あと2試合、多くて3試合。そういったところで、サポーターの方々に自分のプレーを、自分の変わった姿を見せられたらな、と思っています。

 

-ありがとうございます。次のプレミア、レイソル戦に向けて、意気込みなどを教えてください。

レイソル戦は自分が、ベスト16負けてから、そこで下を向いていたら、この大会の経験も全く得られないと思っていたので、負けたときからレイソル戦に向けて。今日もこのあと練習に行きますし。
そういったところは次の試合に、自分の意識を変えていたので。気合は十分です。

 

◇スペイン、セネガルの、マッチアップした素晴らしい選手たちを挙げながら、この大会を振り返ってくれた土屋櫂大。

同世代の選手たちでは経験できない、U-17ワールドカップという大会に行ったからこそ、得られた大きな経験はきっと、もっと素晴らしい選手になるための、大きなきっかけになるのだと思います。

 

(敬称略)

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