川崎フロンターレトップチームのホーム開幕戦を控えた3月5日の正午過ぎ,川崎フロンターレU18が2016年度神奈川県クラブユース新人戦の準決勝に臨みました。対するは,昨年のプレミアリーグWESTで大躍進を遂げた横浜Fマリノスユース。マリノスがプレミアリーグに昇格したため,昨年は公式戦での対戦がなかった両チームが決勝の座を掛けて久々の対戦です。
【神奈川県クラブユース新人戦準々決勝 川崎フロンターレU18 vs 横浜Fマリノスユース】
3月5日(日)午後12時30分キックオフ 快晴 45分ハーフ
川崎フロンターレの先発はGK 1早坂勇希,DFは右から5小川真輝,4伊従啓太郎,34高吉正真,23島崎元,ボランチは15池谷祐輔,8奥山璃空,右に9山田新,左に7桝谷岳良,2トップのような形で13大曽根広汰,10村田聖樹となりました。背番号が新しくなり,気合の入る一戦です。
U17日本代表のスペイン遠征から帰国した18宮代大聖,11デューク・カルロスはベンチ入りとなりました。
対する横浜Fマリノスの先発はGK 20荒貴史,24澤田章吾,25岩城大助,37土佐陸翼,26松井康輔,27堀研太,22藤田一途,36鈴木駿之助,39栗原秀輔,40岩澤桐人,32伊藤優世。
試合開始直後の3分,フロンターレは15池谷から前線の13大曽根へ縦パスが通り,それを右にはたいて10村田へ。村田はすぐに右サイドから走り込む9山田へパスを送りますが,これはマリノスGK荒が一歩早くキャッチ。
7分にはマリノス。中盤でボールを受けた40岩澤がミドルシュートを放つもゴール左に逸れます。
9分のフロンターレは中央でボールを受けた大曽根がドリブルで仕掛け,右サイドに走り込んだ山田へ。しかしこれは惜しくもオフサイドの判定。
15分にもフロンターレ。ペナルティエリア付近で村田とボール交換をした大曽根は左へ走り込む桝谷へスルーパス。桝谷はこれをシュートへ持ち込みますが,マリノスGK荒の好セーブに阻まれます。
22分にはマリノス39栗原がペナルティエリア内でうまくボールを受けますが,トラップが流れたところを後方からケアしていた桝谷がうまく身体を入れカット。ピンチを防ぎます。
24分にはフロンターレ。中央でボールを受けた村田から右方向縦へでたボールへ走り込んだのは山田。山田はワンタッチでエンドラインと平行に身体を向けゴールへと進みますが,トラップが大きくなったところをマリノスGK荒にキャッチされ,チャンスを摘み取られます。
34分のフロンターレ。中央でボールを受けた大曽根が右へループパスを出すと,後方から走り込んだ5小川がDFを外してゴール枠内へ丁寧なシュートを放ちますが,ここもマリノスGK荒。左手一本でボールを掻き出します。
40分にもフロンターレ。5小川から左サイドを駆け上がった23島崎への大きなサイドチェンジ。島崎とパス交換で前へ進んだ桝谷がシュートを放ちますが,これはGK正面。
フロンターレはパスがよくまわり,攻撃回数,シュート回数で相手を上回ったものの,最後のところでGKに阻まれ先制点が奪えませんでした。対するマリノスは個々の能力で局面を打開しているものの,なかなかフィニッシュまで持ち込めない我慢の展開となりました。
両チーム選手交代はなく,後半へ突入します。
4分,フロンターレは池谷から左サイド桝谷へつけたボールを村田,島崎とつないでシュートへ持ち込みますが,これはGK正面。
そして6分,敵陣内センターサークル付近でボールを受けた13大曽根はゴールへ向かって一直線にドリブル。2人をかわし,3人目も,という瞬間,ペナルティエリア少し手前から思い切りよく左足を振り抜くと,これがゴール左隅,GKの届かないコースへ見事に決まり先制。試合を動かします。
7分には桝谷から左へ流れた大曽根へパス。中央寄りに戻して村田がクロスをあげますが,これはGKがパンチングで逃れます。
11分,フロンターレは最初の選手交代。左サイド23島崎に代わって3新井秀明がそのままのポジションに入ります。
13分にはマリノス。ペナルティエリア少し外左寄りでFKを得ます。直接ゴールを狙いますがこれは壁に弾かれます。
16分にもマリノス。27堀がペナルティエリア右寄りからミドルシュートを放ちますが,これは枠外へ。
17分,マリノスに選手交代。39栗原,40岩澤に代わって28西山大雅,30塚田裕介が入ります。
25分のマリノス。ペナルティエリア前中央付近でボールを受けた30塚田がペナルティエリア左から対角のゴール右上を狙ったシュートは素晴らしいコースと威力でゴール右サイドネットへ突き刺さります。これで試合は振り出しに。
27分,ペナルティエリア付近でファウルを与えてしまったフロンターレ。マリノスの選手は素早くリスタートをし,フロンターレの守備がもたつく間に中央からシュート。GK早坂はしっかりと対応しており,これをセーブ。「切らすな!」と大きな声で足の止まり始めていたチームを鼓舞します。
32分,フロンターレは9山田に代わって20上野綜太がそのまま右サイドへ入ります。
更に42分,8奥山に代わって中学3年の24宮城天を左サイドへ。7桝谷がボランチへ下がります。
しかし両チームともゴールを決めることはできず,そのままPK戦へ。
両チーム3人が成功,1人が失敗して迎えた5人目。フロンターレGK 1早坂はキッカーのシュートコースを完全に読み切り,会心のストップ。フロンターレ最後のキッカーへ勝利を託します。
フロンターレの5人目を任されたのは7桝谷。マリノスGKにコースを読まれますが,それをものともしない強烈なキックでゴールを決めきり勝利。チーム全員で喜びを爆発させます。
勝ったフロンターレは昨年から試合に絡んでいたメンバーがほとんどで,チームの完成度が高く,今後の試合も期待が持てる内容でした。しかし,後半途中からは足が止まり,マリノスの選手の個人技やフィジカルについていけない場面もあったのは反省点。
敗れたマリノスはまだまだコンビネーション不足の印象はあったものの,個々人の能力は疑いなく高く,今年もプレミアリーグでの活躍が楽しみになる内容でした。
決勝戦は3月11日(土)13:30より,県立保土ケ谷公園サッカー場にて行われます。相手はフロンターレと同じくプリンスリーグ関東に所属する横浜FCユース。リーグ戦の前哨戦となるこの試合に勝って,今シーズンに勢いをつけたいところ。ぜひ後押ししに行きましょう!
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