10月20日Anker フロンタウン生田で行われたプレミアリーグEAST第19節、鹿島アントラーズユース戦を1-2で終えた川崎フロンターレU-18。試合後にキャプテンの土屋櫂大、柴田翔太郎、得点を決めた知久陽輝の3選手と長橋康弘監督のインタビューが行われました。
試合の記事は◇フロンターレU18 – 鹿島アントラーズユース / プレミアリーグEAST第19節
「先を見ずに、目の前の試合1試合1試合を大事にしてやっていきたいと思います」
DF5 土屋櫂大
〇今日はどんな気持ちでピッチに入りました?
連敗が続いている中で、内容もそうですけれど、勝ち点3だけは取りたいというゲームでした。
〇相手が2位の鹿島ということで、どういったことに気を付けてプレーをしていました?
ロングボールとクロスとカウンターに強みがあるチームだと思うので、そういうところに意識してやっていたんですけど。
そこで失点してしまったので、反省しないといけないなと思います。
〇けがで出ることができなくて。その間、チームは勝てていなくて。チームのことをどう見ていました?
なかなか、勝っていない期間が続いていて、今週自分が復帰して、自分が何かこのチームを変えてやるっていう、思いをもってプレーしたんですけど。
変えられなかったな、自分の力不足だなと思いました。
〇その間、キャプテンとして、どうチームを鼓舞していました?
練習から、プレーしている選手たちは、意識高くプレーしているのを外から見ていたので。
陰でサポートできるところを、練習もそうですけど、上から見てそのあと、思ったことを伝えたり、外から自分たちが見ていることを伝えたりしていました。
〇残り4試合になりましたけど、どうチームを立て直していきますか?
やっぱり今、出たくても出られない加治佐だったり健翔(山本健翔)だったり。そういうメンバーたちがいるので。
残りの試合数も考えて、その人たちのためにももっともっと自分たちがやんなければいけないと思うし。
自分もけがをしていた側なので。そういう人たちの気持ちは、自分も味わったので。
出たくても出られない選手たちがいるなかで、自分たちも結果を残して、結果を求めてやっていなかければいけないなと思います。
〇次のホームゲームは等々力になりますけど、そこに向けての意気込みをお願いします。
そこもそうですけど、来週からのトレーニングマッチだったり、先を見ずに目の前の試合をどう取り組んでいくかだと思っているので。
先を見ずに、目の前の試合1試合1試合を大事にしてやっていきたいと思います。
〇後半は距離感もよく強気に行けていたと思うんですけど。
鹿島がハイプレスでくる中で、今週自分たちがやってきたのは、中央から崩すということなので、自信をもってやってきていたんですけど。
崩し切るというところで点は取れませんでしたし。それでも1点取ってくれたので、守備陣が失点してはいけないゲームだったかなと思います。
〇ゲームコントロールというところでは最終ラインの選手としてはどう考えてやっていました?
本当に失点してはいけない。まずは失点してはいけないということが大事だったと思いますし。はっきりプレーするということは意識していましたけど。
そこで2失点してしまったという現実があるので、もっともっと向き合わなければいけないと思いますし。
失点が今年は多いので、失点はしないチーム、失点(しない)というところにこだわって、この先やっていかないといけないなと思います。
〇キャプテンの土屋選手がけがをしていたということで心配をしていたサポーターもいると思いますけど、メッセージをいただいてもいいでしょうか?
自分が帰ってきて、あれだけのサポーターがいるなかで、勝利を届けられなかったということは一番悔しいですし。
自分がこの試合で、チームに何ができたかというと、何もなかった。やっぱり個で守り切るところもそうですし。
チームメートと守り切ることもできていなかった。もっともっと、これからまだ試合数も残っているので。
目の前の1試合1試合大切にして、やっていくので、応援よろしくお願いします。
〇ユースでの試合、残り少なくなりましたけど、土屋君自身はこのチームにこういったものを残したいとかそういったものはありますか?
残したい、というか、試合に勝ちたいという思いで。残り、このメンバーでやれるのも少ないので。
できるだけ多くの試合を勝っていきたいなと思います。
「本当に『素晴らしいクラブに入れているな。幸せだな』って思いますし。だからこそ、勝ってサポーターの皆さんに、恩返しをしたい」
DF2 柴田翔太郎
〇まずは試合を振り返って、どうでした?
勝ち点3を失ったゲームだと、個人的に思います。
何も問題なく、勝ちゲームだったので。もったいなかったと思います。
〇連敗している期間はチームとして、どんなことを話し合ってきました?
やれてなくて、負けているわけではなくて。自分たちのサッカーはできている場面はありながらも、勝ちを拾えないという状況であると思うので。
前節尚志戦は自分はいませんでしたけど、帰ってきて、なんとしても勝つために帰ってきたので。
それでチームに勝ち点3をもたらせられなかったのが、悔しいですし。まず勝ちだ、と思うので悔しいです。
〇負けたとはいえ、今後につながるポイントは何かありました?
同じような負け方が続いているので、それを改善していかないといけないという危機感が強いですし。
今日の失点も、簡単な失点と思えば、そうですし。前半特に守備の強度だったり、ゴール前の体を張るところだったり、全員が投げ出してやっていたんですけど、それを90分間やり続けないと、ああやって失点してしまうと思うので。
自分は経験がある選手だと思っているので、このチームでは。そういうのを提示していかないといけないと思います。
〇残り4試合になりましたけど、これからどういった取り組みをしていきたい?
この仲間でできるのもラスト4試合というところで、先のことは見すぎずに、まずは1試合1試合。先のことを見ても、今の現状しょうがないので。
1試合1試合、勝ちにこだわってやっていくしかないと思います。
〇スペインに遠征してきて、出したいものもあったと思うんですけど、学んできたことで出したいものってあります?
そうですね、やっぱり自分はこのチームを離れてやってきたので。
そこでの経験というのを、過去の代表活動でもそうですけど。行くからには還元しなければいけないと思っていますし。
自分はスペインに行かせてもらって、帰ってきて、球際の強度だったり、切り替えというのは全然レベルに達していないと思うので。
そこは嫌われ役になっても言っていかなきゃいけないと思いますし。勝つためにはそういうのも、買って出て、言わなければいけないと思います。
〇チームには何日前ぐらいに合流したんですか?
水曜日の午後に(日本に)帰ってきて、1泊して。次の日に帰ってきて、その日の夜から練習しました。
〇コンディション的にはけっこう難しい部分もあったと思うんですけど。
代表選手ってそういうものだと思うので。帰ってきたからにはパフォーマンスを見せないといけないと思いますし。
そういう面では自分としては何の問題もなく、100%のコンディションで戻ってこられたので。
そこは何の問題もなかったと思います。
〇悔しい試合の後で申し訳ないんですけど、フロンターレのラジオでユースのことを扱う時に「柴田選手のインタビューを取ってきてください」って言ってくれるサポーターの方がすごく多いので。サポーターの方にメッセージをいただけますか?
このチームのサポーターはあたたかくて。本当に大好きなサポーターですし。
試合中も、わざわざ自分のチャントをつくってくれて、歌ってくれたり。試合終わった後も、生田出たあとも声をかけてくれたり。
本当に「素晴らしいクラブに入れているな。幸せだな」って思いますし。だからこそ、勝ってサポーターの皆さんに、恩返しをしたいと思っているので。
本当に最近、勝ち試合を見せることができなくて。
ふがいない思いもありますけど、やっぱり何としても勝ちたいという思いが、このチームでも誰よりも持っているという自信はあるので。
残り4試合やり続けるので。期待に応えられるように、ピッチで走り続けたいと思います。
〇残り試合、こういったプレーをしたいというものってありますか? 今シーズンは相当アシストもしていて、柴田君のキックがチームの勝敗を左右する部分もあるのかなと思うんですけど。
残りの試合で結果に結びつけるのが自分の義務だと思っていますし。後半戦、けっこう自分のところを警戒しているなっていう感覚はあるので。
難しいところではあるんですけど、そこを対策されても、しきれないぐらいの選手になりたいと思っていますし。
今日もアシストできる場面があったと思うので。そこにこだわって。
自分のキックで勝ち試合にできるかできないかというのも、決まってくると思うので。今以上に責任をもって、残り試合、サポーターの前で自分のプレーを見せ続けたいと思います。
「絶対にチームとして、勝って。個人としも点だったり、アシストだったりこだわっていくので。引き続き応援をよろしくお願いします」
MF8 知久陽輝
〇得点について振り返ってもらってもいいですか?
前半からディフェンスラインがそらす場面が多かったので。相手の状態もちょっと良くなかったし、「そらすかな」と思って飛び込んだら決まりました。
〇前半相手のプレッシャーがきつくて、知久君や八田君のところでボールを動かせない場面もあったと思うんですけど。どんなことを考えてプレーしていました?
アントラーズはハイプレスが特長なので。それを前半はちょっと感じてしまった部分もあったんですけど、前半の後半ぐらいからダイレクトで動かしたら相手をはがせるかなと思って。
ちょっとずつダイレクトで、右から左とか、いけるようになって。後半も、いけるかなと思って入りました。
〇ハーフタイムでみんなで話し合った?
そうですね。ハーフタイムでセカンドの部分でみんなで共有したんですけど。
自分たちのサッカーをもっとしよう。ワンタッチだったりツータッチをうまく使いながら、相手陣地でやろうということをみんなで共有しました。
〇そのへんのところ、負けはしましたけど、今後につながる収穫はありました?
点を取ってからみんなの動き方も含めて、もっとプレーに出していかないと勝てる試合も勝てなくなってしまうと改めて実感しました。
〇あと残り4試合ですけど、知久君自身どういったことを成長していきたいですか?
自分はサイドの選手なんですけど、内でプレーするのが得意だったりするので。もっと内で存在感を発揮して、FWにスルーパスだったり、シュートまでいくっていうところをもっと、試合を通して成長していきたいと思います。
〇ずっと出続けて、自信はいまどんな感じですか? ついてきました? 勝つことで自信がつくというものもありますか?
そうですね。自分の場合は、クラブユース、準優勝という結果だったんですけど、そこまで行ってから後期のF東戦で右サイドで自分の役割をちゃんと発揮できて。
その部分で、取られないところだったり、前にテンポをつくるっていう役割だったり。そこは練習を通して、成長できたと自信をもって、やれているんじゃないかなと思います。
〇今日ああいったかたちで点を取ったことは、結果は悔しいですけど、これからにつながるものもあるのかなと思うんですけど。どうですか?
そうですね。自分は大きくはないので。その部分であのような泥臭いプレーというか、できたのは大きいのかなと自分では思ったりもするので。
それを残り4試合ですけど、出せていけたらなと思います。
〇点を取った後にサポーターのもとに、ああやって、一緒に喜びを分かち合いましたけど、そういったサポーターに。
点を取ったら、後半だったので。ベンチよりもサポーターさんのほうが近かったというのもあって。
一番応援してくれている人たちであるので。
点とったら絶対にそっちに行こうという、感謝も込めて、あのような表現になったと思います。
〇そういったサポーターに次に向けてのメッセージをお願いできますか?
次は絶対にチームとして、勝って。個人としも点だったり、アシストだったりこだわっていくので。引き続き応援をよろしくお願いします。
「『このままじゃ終われない』っていう姿だったり、まだまだ成長できるっていう姿を一人一人が、そしてチームが見せなければいけないと思います」 長橋康弘監督
〇今日は残念な結果でしたけど、振り返っていかがでしょう?
はい。アントラーズさんはとにかくプレスでですね、私たちのサッカーを積極的に消しに来た。
そこで自分たちが自分たちのサッカーで上回ることはできず。長いボールが増えて、セカンドボール、球際。そういった部分で相手の時間が多くなり、なかなか自分たちの時間に持ってくることができず、終わってしまったかなというところですかね。
〇ベンチからボールを動かせという声も出ていましたけど、そういったところだったですかね?
そうですね、私たちが言っても、選手たちはやっぱりプレッシャーを感じているかもしれないですし。
そのへんは自信をもって、自分たちのサッカーができるという状態でグラウンドに入れていない私の力だと思いますね。
〇後半はチャンスもつくれるようになって、動かせるようになったところもあったと思うんですけど、何か指示などはあったんですか?
相手がこんなことをやってきているよね、というところで。
逆に自分たちの時間にしていくためにはどうしたらいいのか。整理はしたんですけど。
選手たちは頑張ってくれたと思います。
〇選手たちもなかなか難しいと思うんですけど、プレー面も含めて、モチベーションなどはいかがでしょう?
本当にトレーニングもしっかり、頑張ってやってくれているんですよね。
あとは私が結果をつけてあげるという仕事をしないといけなくて。
そのへんのところは選手たちにちょっとかわいそうな思いをさせているなっていうことを、最近常々感じているんですけれども。
何か変えなくてはいけなくて。選手たちはもっとこれから先があるので。もっとうまくなるために、こういうゲームを次に生かしていかなければいけないと思うんですよね。
選手らが今日感じた強度だったり、フロンターレに対して、こう消しに来て、自分たちのストロングで戦っていく。
そういったところに対して、自分たちがそこを上回るサッカーを目指すものの、1週間で準備ができなければ、やり方とかいろんな考え方とかで、自分たちの時間をつくっていくというのもひとつだと思いますし。
そういったところは私が何とか考えてやっていかないといけないと思っています。
〇残り4試合になりましたけど、取り組むのはそういうところですか?
そう、ですよね。このリーグ戦、大事な1試合だと思うんですよね。22試合というのが、彼らのこの先につながる大切な1試合1試合なので。
大事なのは今日感じたことを、彼らがどう受け取って、何をしなければいけないのかということと。
逆に自分がこの強度でもできるなということ。そこをしっかり整理して次につなげないといけないかなというふうに思っていて。
正直ほかのチームのほうがそこの成長スピードは速いのかなと思っています。
その理由がいろいろ、クラブユースとか、けが人が多いとか。そういうのはあるかもしれないんですけど、僕はそれが原因とは全く思っていなくてですね。
やっぱりこの1試合というのを彼らの将来に、長いスパンでいったらですね。そこに私自身がちゃんとつなげていかないといけないなって、最近すごく感じますね。
〇次のホームゲームは等々力になりますけど、ファンの皆さんもフロンターレユースらしいサッカーを見たいと思うんですけど、サポーターのみなさんに。
本当に最近、ユースはフロンターレらしいサッカーと、そこに対しての結果がなかなかついてこないなかで、やっぱりサポーターの前で、「このままじゃ終われない」っていう姿だったり、まだまだ成長できるっていう姿を一人一人が、そしてチームが見せなければいけないと思います。
等々力でできる、彼らの目指しているグラウンドでやれるので。これもほんとに大事な1試合なんですよね。その意味っていうのをしっかりと感じて向かっていけたらと思います。
〇試合の中で前半なかなか相手のプレスで自分たちのサッカーができないなかで、徐々にこう剝がして自分たちのサッカーをやりましょうと。そういう考え方に至ったのは、そこをベースにすることも大事なのかなと思うんですけど。
そうですね、考え方ってあると思っていて。相手が自分たちのサッカーを消しに来る。じゃあ苦しい時間を耐えて、自分たちの時間に持っていこうという考え方もあれば、「いや、あんなのプレッシャーじゃないだろ?」という、「君らならできるだろ?」というアプローチの仕方だったり。いろいろあると思うんですよね。
私は、選手たちがほんとに素晴らしいものを持っていると知っているので。
「全然できるでしょ!?」っていう感じに見えちゃうんですよね。
ただ、選手たちが今は難しそう、耐える時間というのだったら、耐える時間にどうしていくのかということを提示しないといけないですし。
そのへんのところは選手たちに申し訳ないことをしているんだなって思います。
ただ、目指すところはそこはフロンターレなので。
やり方で解消した時に、「その先はうまくなってね」っていうところは言わないといけないですよね。
やり方としては、陣地取りという考え方もけっして悪くはないと思いますし。
フロンターレとして、相手を見てというところはあるので、それもひとつだと思います。
そこを彼らに明確に提示できていない私の責任だと思います。
〇今日は得点は関君のロングスローからだったんですけど、ロングスローも力を入れているところなんですか?
そんなことなくてですね。選手一人一人の特長を、生かすっていうところは、試合のやり方もそうですし。
そこを特に考えているので、選手に伝えています。
ロングスローうちは使わないよ、いや、投げれる子がいるなら使ってもいいんじゃないっていうね、ところで、彼にもロングスローを投げれるようになったら、それだけで、ノリ(関德晴)と違った子が出てきたときに、スローイン投げれるっていうだけで、「あ、やっぱりノリかな」って思うところが出てくるかもしれないですし。
そのへんのところは彼にも「武器だよ」というところは言っていますね。
市船戦もそうでしたけど、ああやってロングスローから得点になるということは、ひとつ彼の武器ですし、チームの武器にもなるんじゃないかなと思いますね。
〇苦しい試合が続いていますけど、やっぱりサポーターの方は、今日もあれだけ来て、最後まで声もかけて、フロンターレのサッカーを楽しみにしていると思います。そういったサポーターの方に、メッセージをお願いします。
今日も内容と結果。私がこだわっているところなんですけど、なかなかそこをサポーターの皆さんに、プレーで返すことができなかったというかですね。
そういう試合がけっこう続いていて。それでもああやって来てくれるサポーターに対してですね。ほんと、感謝しかなくてですね。
何とかフロンターレらしいサッカーで、感謝の気持ちというのを伝えるために、とにかく成長しないといけないと思いますので。
引き続き選手の成長と、チームの成長というところで頑張っていきますので、何とか選手を応援してあげてください。
引き続きよろしくお願いします。
◇
残りは4試合となったプレミアリーグEAST。なかなか結果が出ない状況が続いていますが、ひとつひとつの試合へ向かうその過程や、試合の中に、選手やチームが成長する大きなチャンスがあると思います。
トレーニングマッチや、AC長野パルセイロU-18とのJユースカップなども含めて、1試合1試合、ひとつひとつのプレーにこだわった先に、フロンターレU-18がどう成長し、この状況をどう乗り越えていくのか。その先にどういったものを見せていくのか。とても楽しみにしています。
(文中敬称略)
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