11月16日、三木総合防災公園第1球技場で行われた関西学生サッカーリーグ1部後期第11節、京都橘大戦を2-2で終えた立命館大。
川崎フロンターレU-18出身、立命館大のキャプテン、戸水利紀にとって、大学での最後の試合となりました。
試合の記事は◇京都橘大 – 立命館大 / 関西学生サッカーリーグ1部後期第11節
試合後に戸水利紀から話を聞きました。
〇これで大学4年間が終わりましたけど、振り返ってみてどうですか?
4年間通して、試合には出続けて。結果として出続けた中で、やっぱり勝てなかったというのが、勝ちたかったというのが一番最初に出てくるというか、チームを自分が勝たせられない、実力不足のところだったり、結果のところ。本当に自分がチームを勝たせるというエンジンがかかるのが遅かった、というか、その後悔があるんですけど。
最後のシーズンは本当にこだわって、ポジションがFWに変わったというのもありますけど。点を取る部分だったり、背中で引っ張るということ、戦う姿勢というところは後輩には少しは見せられたと思うので。
自分のサッカー人生は終わっていないので。一番下のところからのスタートになるので。本当に結果にこだわって、這い上がれるように頑張りたいと思います。
〇今までのように中盤で組み立ててという感じではなくて、完全にFWという感じでしたよね。やってみてどうでした?
やっぱり自分の良さというのは、ボール受けてリズムつくるというところで、ずっと小学生の時からフロンターレのアカデミーでやってきて、もちろんそこがストロングであるんですけど。
その結果にこだわるところ。そういうところを期待されて、監督から、FWっていう部分になったと思うし。
ある程度自由にやれる中で、本当はもっと1.5列目というか、自分が背後に裏抜けというかは、間で受けて相手をいなして、もっとゴール前にこじ開けていくっていうのが一番の理想だったんですけど。
展開も展開というか、立命のチームのことを考えたら、チームのタスクというのが一番なので、裏に抜ける。自分のあんまり得意なことではなかったと思うんですけど。そこのトレーニングも含めて、新しい刺激というか新しいサッカー観というのにつながったので。
そういった部分で、いい意味で。次は多分ボランチというか中盤に戻るんですけど。そこを大学4年間でやった新しい刺激というのを入れながら、もっとゴールとかアシストとか結果にこだわってやりたいなと思います。
〇FWをやって、FWの選手の気持ちもわかるというか、そういったものもこれからにつながっていきそうなものってありますか?
そうですね、タイミングとか。見てから出すと相手は対応できるし、見なくても意思疎通のところで、一本あったりというか。
大島僚太選手を見ていたら、それはわかるんですけど。FWやっても感じるし、そういう選手が中盤でいい選手なんだなっていうのは、パスのタイミングというのはすごく勉強になりました。
〇最後にゴールも決めましたけど、それについては思うところは?
負けて絶対に終われないということしか考えていなかったし、本当に最後引き分けでしたけど、負けて終わるのとでは、全然違うので。
本当に気持ちで押し込んだゴールだと思うので。そこは最低限で。少しは後輩たちにゴールというところで伝えられたのかなと思いますね。
〇これで卒業して次があると思うんですけど、それについては?
本当に結果という部分が求められますし。自分が目指しているレベルというところがあるので。
本当に先を考えて、1年目から試合に出て、結果を出さないといけないというふうに。
そういった意味では、今も危機感も持ってやっていますし。本当に時間がないと思うので。
頑張りたいと思います。
〇フロンターレの後輩もこれからどんどん大学サッカーに入ってくると思うんですけど、大学サッカーをやって、良かったと思うことって何かありますか?
やっぱりいろんなユース出身だったり、高体連出身だったりというところで、いろんなサッカーの価値観を持った選手がいるなかで、最初は合わせる部分だったりが難しかったんですけど、チームの中でも合わない部分もあったんですけど、そこは本当にコミュニケーションを取りながら。
大学生だからこそ、コミュニケーションを取る時間はありますし。
そこは難しいんですけど、良かったと思います。
〇フロンターレのサポーターにメッセージをいただいてもいいですか?
本当に現地に来てくださる方だったり、メッセージをSNSでくれる方がいる中で、やっぱりアカデミーを卒業しても、ずっと応援してくれたり、見てくれているというのは、本当に自分としてはうれしいし、当たり前じゃないと思うので。そこは感謝しかないですし。
そういう方々の期待に応えたいという気持ちがずっとあったので。
目標としていた、フロンターレに戻るということは大学卒業の時点ではできなかったんですけど、「自分のサッカー人生はここからがスタートだ」と思っているので。
本当にどんな形かはわからないんですけど、恩返しできるように頑張りたいと思っているので、引き続き、僕の応援、よろしくお願いします。
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フロンターレへ戻ることを目標に、立命館大で送った4年間。
多くの試合に出場し、3年時には総理大臣杯も経験。キャプテンとして送ったラストシーズンは、良い結果が出たものではありませんでしたが、FWとして、目に見える結果を出すことが求められるポジションも経験にするなど、これからのサッカー人生のためにも、大きな財産を得たようです。
フロンターレのアカデミーを応援している多くのサポーターも願っていたであろう、フロンターレに戻るという目標。
大学でそれがかなわなかったことは残念ですが、「ここからがスタート」と語るサッカー人生が続いていく限り、チャンスは必ずあるはず。そう思います。
これから、一人のサッカー選手として、どう成長していくのか。そして、再会の時をとても楽しみにしています。
(文中敬称略)
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