川崎フロンターレが等々力陸上競技場にベガルタ仙台を迎え、J1第29節が行われた10月14日、麻生グラウンドでは川崎フロンターレU-18がJユースカップの1回戦に臨みました。フロンターレU-18にとっては、3位につけているプリンスリーグ関東、2年連続の3位となった日本クラブユース選手権と並ぶ大切な大会となります。
【川崎フロンターレU-18 Jユースカップ1回戦 vs FC岐阜U-18】
10月14日(土)午後2時キックオフ 麻生グラウンド くもり一時雨
インドで開かれているU-17ワールドカップのため、18宮代大聖が不在のフロンターレ。先発は、GK1早坂勇希、DFは右から5小川真輝、34高吉正真、3新井秀明、11デューク・カルロス、ボランチはゲームキャプテンの15池谷祐輔、7桝谷岳良、右MF20上野綜太、左MF24宮城天、トップ下10村田聖樹、FW37有田恵人。
岐阜の先発は、GKがキャプテンの1加藤凌太、DFは右から15竹中栄二、3松崎亮凱、4大橋海斗、6伏屋尚季、ボランチは5平野旦敏、10山下愛稀、右MF11宮永崇源、左MF9赤川珠園、トップ下20鬼頭克満、FW7横山智也。
今にも雨が降り出しそうで肌寒い麻生グラウンド。それでもフロンターレの選手の家族らはもちろん、岐阜の選手たちの家族、さらにはサポーターもグラウンドを見下ろすベンチに集まり、見守る中、試合は始まりました。
立ち上がり、マイボールにすると後ろからつないでいこうとするフロンターレ。岐阜も前からプレスをかけて、2分には赤川がマイボールにしていったん平野に戻して、平野のパスに横山が抜け出しますが、ラインを割ってシュートには至らず。フロンターレも早坂がフィードを送ると、エリア前で村田がうまくマイボールにして右へ展開、上野がエリア左へボールを送るも、こちらもシュートにはつながらず。
さらにフロンターレは3分に岐阜の山下のフリーキックを早坂がキャッチし、すばやくリスタート。上野が右サイドを駆け上がって、エリア右へパスを出すと有田が抜け出して1対1に。シュートを打つもGK加藤が好セーブを見せて、ゴールとはならず。上野、有田に小川真輝がかかわって右サイドから攻勢を強めていくフロンターレ。新井や高吉も岐阜の縦パスをよくカットし、そこから縦へボールをつけて守備から攻撃へとつなげていきます。
6分には新井のフィードをエリア前、上野が競ったボールを拾った村田がミドルシュート。左へボールは流れますが、いい形で岐阜のゴールを揺さぶっていきます。岐阜も赤川や横山がよく仕掛けてフロンターレのゴールへ迫ってきますが、これには小川真輝や高吉、新井らが対応しシュートにはつながらせず。
すると8分、フロンターレは上野が小川真輝とのパス交換からエリア外正面へ。エリア左へボールを送ると抜け出したのは宮城。右足を振り抜くとゴールネットが揺れます。1-0。先制点はフロンターレへ。
フロンターレはさらに早坂の送ったボールを上野が競り、エリア前へ有田が抜け出すもこれはクリアされてシュートを打つことはできず。さらに左サイドへ展開し、宮城のパスにデュークが高い位置へ仕掛けて折り返すと、エリア内、走り込んだ村田がダイレクトでシュートを打つもこれはわずかに左。岐阜も鬼頭がボールを拾って前を向くも、池谷が寄せてボールを奪い取る好守で攻撃にはつなげさせず。さらに前から連動してプレスをかけてきますが、それをうまくいなしてフロンターレは縦へパスをつけていきます。
14分には宮城が左サイドから仕掛け、エリア内、有田が抜け出しますが、GK加藤がこれにはねばり強く対応しシュートを打つことはできず。15分には小川真輝のスローインがエリア右へ。有田が抜け出して前を向きますが、シュートはブロック。岐阜もコーナーキックをしのいでカウンターを仕掛けていきますが、フロンターレは上野が切り替えよく戻り、桝谷もうまくプレスをかけて連係してマイボールに。岐阜はさらに松崎が鋭い縦パスをエリア内へ入れてきますが、これは新井がカットしてシュートにはつながせず。
岐阜も後ろからつなぐ意識が強く、GK加藤も松崎や大橋、平野らとかかわって後ろから組み立て。よくつないで反撃の機会をうかがっていきます。
それでもゴールによく迫っていたのはフロンターレ。20分には宮城の縦パスに有田がエリア内へ抜け出し、切り返して右足でシュートを打とうとしますが、岐阜の寄せに遭い、シュートを打つことはできず。22分には新井の縦パスを小川真輝がスルーし、有田がエリア右へ抜け出して、エリア正面でリターンを受けた村田がシュートを打つも加藤がセーブ。
岐阜も竹中が右サイドの高い位置へ仕掛け、左サイドでは赤川がドリブルで前に。24分には赤川が仕掛けたところからコーナーキックを得ると、ショートコーナーから平野が左クロスを入れてくるもこれは村田がクリア。フロンターレはセカンドボールをものにして、宮城が中盤で前を向いて縦パス。最後は上野のパスにエリア内、有田が抜け出しますが、クリアされてシュートは打てず。さらに池谷、上野とつないで、エリア外右で受けた小川真輝に岐阜が対応するときにハンドがあり、フリーキックを得ると、小川真輝が直接狙いますが、これは枠はとらえられず。畳みかけるフロンターレは、池谷のスルーパスにエリア内、有田が抜け出しますが、加藤が前に出るのがはやく、シュートを打つことはできず。
村田が池谷や桝谷と近い位置に下り、いい距離感でボールを動かしていくフロンターレ。岐阜もルーズボールに横山が抜け出してゴールへ迫っていきますが、これには高吉が対応し、シュートは打たせず。31分にはフロンターレ、小川真輝が有田とのパス交換からエリア右へ。シュートに持ち込むも、松崎がブロック。追加点とはならず。
32分には上野がボールをカットし、エリア外右の有田へ。最後は小川真輝の折り返しに池谷がエリア内へ進入しシュートを打つもここでもGK加藤の好セーブ。岐阜はコーナーキックをしのいでカウンターへ移るも、それには池谷らが対応。さらに右サイド高い位置へ竹中が抜け出していきますが、それにはデュークがねばり強く対応し、シュートは打てず。フロンターレも村田が左サイドの高い位置でカットし、桝谷がエリア左へ。しかし、岐阜も守備への戻りがはやく、シュートは打てず。
岐阜も守備から攻撃へつなげ、左へ展開すると赤川が仕掛けて折り返したボールがニアに入りますが、早坂がこれには対応。さらに大橋がボールをカットし、一気に前に。エリア前までボールを運び、エリア右へパスを出すと、宮永が抜け出し、エリア左へボールを送りますが、小川真輝が戻ってシュートにはつなげさせず。フロンターレも桝谷が高い位置でボールをカットし、エリア左に。ループシュートで狙いますが右へ。41分には池谷のスルーパスにデュークが左サイド高い位置へ抜け出し、エリア内へ低いクロスを送ると村田が抜け出しますが、岐阜の守備の前に惜しくもシュートを打つことはできず。42分には岐阜も宮永が仕掛けてコーナーキックを得ると、右から山下が左足で入れたボールをニアで大橋が競り、ファーで松崎が折り返しますがシュートにはつなげられず。43分にはフロンターレ、池谷の縦パスに高吉が攻撃参加。そのシュートのこぼれ球がエリア左へ流れて、デュークがシュートを打ちますが左へ流れ決めることはできず。
さらに新井が縦パスを入れて、村田が右サイドへ抜け出し人数をかけてボールを回して岐阜のゴールへ迫っていくフロンターレでしたが、追加点を奪うには至らず。前半は1-0でタイムアップとなります。
後半立ち上がりからゴールへ迫ったのは岐阜。横山がエリア左へ抜け出すもこれには高吉がねばり強く対応。さらに宮永が右サイド、縦へ仕掛けてエリア正面へ戻すと、横山がミドルシュートで狙いますがこれは右に。
フロンターレも小川真輝や上野、桝谷がかかわって前に。宮城、桝谷と縦パスを入れてエリア前へ迫っていきますが、岐阜の戻りがはやくシュートにはつながらず。5分には早坂の送ったボールを宮城が競り、エリア前へ有田が抜け出すもこれはオフサイド。さらに池谷がボールをカットし、右サイドへ流れた村田へ展開。エリア右へパスを出すと有田が抜け出すもここでも岐阜の切り替えのよい守備にシュートにはつなげられず。
7分には岐阜もエリア左、角度のないところへ赤川が抜け出してシュートで狙うもこれは枠外。8分にはフロンターレ、小川真輝が右サイドから送ったクロスに村田がエリア内、頭で合わせますがこれはGK加藤がキャッチ。
岐阜は前半と比べると鬼頭が下がり気味にうまいポジショニングでボールを受けて起点となり、切り替えよく守備から攻撃へつなげる場面も続き、9分には横山がエリア前でボールをキープし、エリア右へ宮永が抜け出すもこれはオフサイド。さらに左サイドで赤川と伏屋の連係からゴールへ迫っていきますが、池谷がうまく寄せてマイボールに。そこからフロンターレも攻撃へつなげて、桝谷から左へ展開するとデューク、宮城とつないで迫っていきますが、シュートを打つには至らず。
14分には岐阜、赤川から右へ展開すると宮永が高い位置へ仕掛けていきますがこれにはデュークがねばり強く対応。最後は岐阜のファールに。フロンターレも宮城の縦パスにデュークが左サイドの高い位置へ。デュークのクロスのこぼれ球を桝谷が拾い、エリア左へパスを出すと、デュークの折り返しに有田がエリア内、迫りますが、松崎に寄せられてシュートを打つことはできず。さらに小川真輝がクロスを入れると、こぼれ球をエリア前で拾った村田がシュートに持ち込むもブロックに阻まれて決めることはできず。
岐阜も加藤が正確にボールを右サイドへつけて、17分には右から宮永が仕掛けて、最後は横山がミドルシュートを打つも枠はとらえられず。19分にはフロンターレ、小川真輝のパスに右サイドへ有田が流れて最後はエリア右、村田が抜け出してシュートを打つもここでも岐阜のねばり強く体を張った守備の前に追加点とはならず。
24分には岐阜、横山がエリア前に。ミドルシュートを打つとボールはポストをたたくフロンターレとしてはひやりとする場面に。さらに横山が切り替えよくボールを奪い、右サイドの高い位置へ竹中が仕掛けていきますがこれには高吉がねばり強くつき、最後は岐阜のファールに。
27分、フロンターレは上野に代わって9山田新が入りFWに。有田が右MFへ。28分には村田と山田が前から連動してマイボールにすると、エリア左へ山田が抜け出してシュートを打ちますがブロック。30分には高い位置で有田がカットし、エリア右へ。山田が抜け出すも岐阜の選手に体を入れられて、最後は山田のファールに。
テンポよくドリブルとパスからゴールへ迫っていく岐阜。フロンターレもデュークが1対1で強さを見せ、中盤では池谷や桝谷、有田が連動し前を向かせないなどして対応していきます。
33分には赤川のパスにえリア内、宮永が抜け出しますがこれには新井が対応。そこから攻撃につなげて、早坂が前にボールを送ると山田がドリブルで前に運び、右へパスを出すと有田が抜け出すもクリアされてシュートを打つことはできず。さらに池谷、桝谷とつないで桝谷のパスにエリア右へ山田が抜け出しますが、シュートは左へ。
37分にはデュークから宮城と左で攻勢に。宮城がエリア左へ仕掛けて、エリア右へボールを送ると、有田のリターンを受けた小川真輝がシュートを打つもこれは加藤がキャッチ。そこから岐阜も加藤が前に正確にボールを送り、エリア右へ宮永が抜け出しますが、ここは早坂が前に出てシュートは打たせず。
39分岐阜は宮永に代わって8宮田大夢が入りボランチに。山下が右MFへ。40分には岐阜のコーナーキック、右から山下が左足でボールを入れると、大橋が飛び込むもボールは左へ。さらに鬼頭がエリア前でうまくボールを受けて仕掛けてきますが、新井がねばり強く対応しシュートは打たせず。フロンターレも有田とのパス交換からエリア右へ山田が抜け出して、最後はエリア左へ宮城が抜け出すもシュートを打つことはできず。
43分、フロンターレは有田に代わって27森璃太が入り右MFに。岐阜も鬼頭に代わって25堀登陽がピッチへ。44分位は右サイドでのパス交換から岐阜がコーナーキックを得ると右コーナーキックのこぼれ球を拾った山下がエリア右へ。シュートを打つもこれは上に。
ロスタイムは3分。山田が左サイドで岐阜の選手を振りきって、桝谷へつなげ最後は池谷がミドルシュートを打つも枠はとらえられず。フロンターレは宮城に代わって4伊従啓太郎がピッチに。中盤に入りルーズボールを競る役回りに。岐阜も最後までフロンターレのゴールへ迫り。終了間際には山下のコーナーキックに松崎が合わせるもこれは上に。
試合はタイムアップ。1-0。フロンターレは2回戦へ駒を進めることになりました。
前半1-0 後半0-0 計1-0
得点:宮城天
フロンターレの先発:1早坂勇希、5小川真輝、34高吉正真、3新井秀明、11デューク・カルロス、15池谷祐輔(c)、7桝谷岳良、20上野綜太、24宮城天、10村田聖樹、37有田恵人
交代:上野→9山田新 有田→27森璃太 宮城→4伊従啓太郎
控え:16安福祐一 23島崎元 28栗田悠巨 36黒川海翔
岐阜の先発:1加藤凌太(c)、15竹中栄二、3松崎亮凱、4大橋海斗、6伏屋尚季、5平野旦敏、10山下愛稀、11宮永崇源、9赤川珠園、20鬼頭克満、7横山智也
交代:宮永→8宮田大夢 鬼頭→25堀登陽
最後までお互いに攻守の切り替えがはやくゴールに迫り続けた試合を、ねばり強く戦い抜いて、ものにしたフロンターレ。2回戦は22日午後1時、栃木県さくら市のさくらスタジアムでキックオフ。日本クラブユース選手権のグループステージ第2戦で対戦した栃木SCユースとの試合に臨みます。
(文中敬称略)
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こんにちは。
FC岐阜Uー18の親です。
たまたま、こちらに辿り着きましたが、素晴らしい実況?解説?に感動しました。
サッカーをよくご存知な方なんだなと。
正直、大差敗戦を覚悟してましたので、0ー1はFC岐阜Uー18にとっては善戦でした。
フロンターレは栃木にも勝ったようで、このまま勝ち続けられることをお祈りします。
ありがとうございました。
こちらこそ、ありがとうございます!
FC岐阜、ボールをにぎられる時間も長くて非常に手ごわいチームでした。トップチームと同じように、つなぐところが徹底されていて、きっとこれからもっと強くなるんだろうな、と感じさせられました。当日は麻生へいらっしゃったのですね。お疲れさまでした。これからの選手のみなさんの活躍を祈っています。