10月28日はJR御殿場線岩波駅からタクシーで15分ほど。時之栖スポーツセンター裾野グラウンドへ。Jユースカップは3回戦。2回戦の栃木SCユース戦をPK戦の末に制した川崎フロンターレU-18は、大宮アルディージャユースとの一戦に臨みました。大宮とは日本クラブユース選手権関東予選2回戦で対戦しており、その際は3-1で勝利しています。ここ数年、日本クラブユース選手権や次のシーズンへつながるGO FOR WORLD CUP、シーズン前の練習試合などで顔を合わせることの多い両者の対戦。果たして今回はどのような結果に-。
【川崎フロンターレU-18 Jユースカップ3回戦 vs 大宮アルディージャユース】
10月28日(土)午後1時半キックオフ 時之栖スポーツセンター裾野グラウンドC 雨
フロンターレの先発は、GK1早坂勇希、DFは右から5小川真輝、34高吉正真、3新井秀明、11デューク・カルロス、ボランチはゲームキャプテンの15池谷祐輔、7桝谷岳良、右MF37有田恵人、左MF24宮城天、トップ下10村田聖樹、FW18宮代大聖。
大宮の先発は、GKはキャプテンの1宮崎浩太朗、DFは右から26梅本聖、24森侑里、25白根和紀、16小林朋史、ボランチは6篁樹生、8植松亮、右MF2大室慶将、左MF9氏川匡、FW7高柳郁弥、10奥抜侃志。
セレッソ大阪U-18が水戸ホーリーホックユースを4ー2で下した第1試合に続いての第2試合。ぽつりぽつりと雨が降り始め、両チームの選手の家族らやサポーターがチャントやコールで選手たちの後押しをする中でのキックオフとなりました。
フロンターレは試合の開始とともに左はデューク、右は小川真輝が高い位置に。1分には左サイドの高い位置でデュークが仕掛け、こぼれ球を右サイドの高い位置で拾った小川真輝がクロスを入れると、エリア内で合わせたのは村田。シュートはGK宮崎に阻まれ、直後の右コーナーキック、ニアで宮代が合わせますが枠はとらえられず。それでも立ち上がりから大宮のゴールをおびやかしていきます。
フロンターレは、高吉、新井がラインを上げてコンパクトに。池谷や桝谷、村田も時には中盤まで下りてうまくボールを動かしながら縦へパスを入れてゴールをうかがっていきます。4分には池谷のスルーパスにエリア左へ宮代が抜け出してシュートを打つも宮崎が止めてゴールとはならず。これで得た左コーナーキック、小川真輝がボールを入れると、こぼれ球をエリア外正面で拾った桝谷がミドルシュートを打ちますが、これは枠外。
一方の大宮は中盤で競り勝ち、左へ展開。氏川が仕掛けていきますが、池谷、小川真輝がうまく連係し、ボールを取り返す好プレー。マイボールにすると、7分には有田のリターンを受けた小川真輝の浮き球がエリア右に。村田が抜け出すも大宮にクリアされてシュートには至らず。コンパクトに、いい距離感で連係して、フロンターレはゴール前へ迫っていきます。
ボールを受けると積極的に仕掛けてくる奥抜に対しては高吉に加えて、池谷も自陣前まで戻ってうまく対応しシュートには持ち込ませず。8分には大宮の攻勢をしのいだところから桝谷が前に。右へ展開すると村田が抜け出してクロス。宮代が抜け出すもシュートには至らず。畳みかけるように小川真輝が高い位置でボールを拾ってエリア内へパスを出すと宮代がまたも抜け出すも触ることはできず。
さらに10分、左サイドで宮城とのパス交換からエリア前左へ桝谷が出て、そのパスにエリア内へデュークが抜け出すもシュートはブロックされコーナーキックに。左から小川真輝が右足でボールを入れると、これはシュートには結びつかなかったもののフロンターレはセカンドボールを拾い、さらに攻勢に。右サイド、高い位置で小川真輝がボールを受けて前を向くと、エリア内左へ浮き球のクロス。これに合わせたのは宮城。飛び上がって防ごうとした宮崎よりも先に頭で触り、ボールはゴールの中へ。1-0。先制点はフロンターレへ。
追いかける展開となった大宮は、白根や森がラインを高く上げ、篁や植松がかかわって中盤からエリア前へパスを入れて起点をつくろうとしていきますが、フロンターレは有田や宮城も自陣まで下り、池谷や桝谷とうまくかかわりながらコンパクトにし、マイボールに。13分には小川真輝の右クロスがエリア左へ流れてデュークがエリア左へ。シュートは追加点には結びつかなかったものの、切り替えよく両サイドが再び高い位置へ出ていきます。
大宮は14分、篁に代わって4安島樹が入りボランチ。奥抜が左MF、氏川をFWと前線の並びも代えて打開を図りに。安島が白根や森とかかわって小林や梅本が高い位置へ。16分には小林が左からエリア内へクロスを入れるも高吉がクリア。さらに大宮がボールを回す場面が続き、20分には小林のクロスにエリア内、大室が合わせるも枠はとらえられず。さらに大宮は安島がよく縦へパスをいれ、中央から攻撃を図っていきますが、22分にはフロンターレは池谷がボールをカットして持ち上がって右へ。小川真輝が高い位置へ上がって左へ展開。宮城が前を向いてエリア左へパスを出すとデュークが抜け出すもシュートはブロック。
左サイドから仕掛けてくる奥抜に対しては、有田が自陣まで戻ってねばり強く対応しマイボールにするなど、切り替えよく守備でもいいプレーを見せ、流れを渡さないフロンターレ。25分には新井がエリア左へ浮き球を入れると村田が抜け出し最後は宮城がシュートを打つもこれはブロック。28分には大宮のコーナーキックをしのいだところから村田がセカンドボールを拾い、パスを出すと有田が抜け出してカウンターへ持ち込むも、右サイドからの有田の折り返しは大宮の選手にカットされてシュートにはつながらず。
それでも氏川に対してのロングボールには高吉がよく対応し、そのこぼれ球も池谷が拾い、34分にはエリア外正面やや左でのフリーキック、大宮は高柳が直接狙ってきますが、これは早坂がしっかりキャッチ。大宮はさらに両サイドからクロスを入れてくるも高吉や新井がよく対応し、シュートにはつながらせず。桝谷、池谷に加えて機を見て村田が中盤まで下りてよくパスを引き出しボールを動かしていきます。43分には右サイドの小川真輝からエリア前左の宮城へ。宮城がスルーパスを出すと村田が抜けようとするも、ボールはカットされてシュートにはつながらず。
44分には大宮も左サイドの高い位置へ奥抜が抜け出してエリア内へクロスを入れると、ボールはそのまま抜けてゴールの右ポストを叩くも新井がクリア。ひやりとする場面でしたがシュートにはつながらせず。さらにエリア外右でうまくボールを受けた氏川がシュートを打つも左へそれて枠はとらえられず。前半は1-0でタイムアップとなります。
後半、立ち上がりから村田や桝谷、池谷がかかわって中央からよく縦へパス交換しながら大宮のゴールヘ迫っていくフロンターレ。1分には村田のパスに右へ有田が抜け出し、その縦パスにエリア右へ宮代が抜け出すもシュートはブロック。ボールをよく回して攻勢へ。5分、左サイドで粘った宮城とのパス交換から桝谷がボールを持ち上がり、エリア右へパスを出すと抜け出したのは有田。シュートを放つとこれがゴールネットを揺らします。2-0。ピッチ脇で試合の行方を見守っていた控えの選手たちのもとへ走っていくフロンターレの選手たち。
手を緩めずにさらに攻勢に出るフロンターレ。直後には左サイドでのスローインから高い位置へ。池谷がエリア前でボールを奪い、エリア外右へパスを出すと、小川真輝が放ったシュートがゴールネットを揺らします。3-0。大きな大きな追加点にまたもベンチの選手とともに喜ぶフロンターレの選手たち。
7分にもさらにフロンターレ。エリア外正面で宮代がファールを受けると、小川真輝のフリーキックはゴール左をとらえますが、ここは大宮のGK宮崎が弾き出して4点目とはならず。直後のコーナーキック、セカンドボールを拾った小川真輝の左サイドからのクロス、エリア左で新井が合わせますがこれは枠はとらえられず。
大宮は高柳に代えて30瀬良俊太がピッチへ。マイボールにすると大宮は安島をアンカーに、前線には氏川が入って2列目には大室、瀬良、植松、奥抜が入るような形となり打開を図りに。9分には右サイドから梅本がロングスローを入れると、エリア右、瀬良がシュートを打つもこれは右に。11分にはさらに大宮、エリア前へ大室が抜け出し前を向きますが、小川真輝が体を張った守備でシュートは打たせず。大宮はさらに瀬良や氏川が中盤まで下り、前線に大室が顔を出すなどポジションチェンジをしながらボールを回してフロンターレのゴール前に迫っていきますが、フロンターレもコンパクトにねばり強く守り、決定的な場面にはつながせず。16分には大宮の白根のフィードがエリア前に入り、氏川が抜け出そうとしますが、早坂が前に出て、ボールを前線の村田へ。こちらも決定的な場面にはつながりませんでしたが、すばやく守備から攻撃へと切り替えようとしていきます。
大宮は17分、奥抜に代わり28高田颯也が左サイドへ。19分には高い位置で高田がボールをカットし、そのパスにエリア右へ瀬良が抜け出すもデュークがブロックし、コーナーキックへ。大宮は右から瀬良がボールを入れると、エリア内左で白根が拾ってシュートに持ち込むもフロンターレは体を張った守備で得点は許さず。最後は桝谷がエリア前へのボールをカットし持ち上がってしのいでいきます。
再びボールを回せるようになったフロンターレは、村田や池谷、宮城が左サイドでよくかかわって前に。デュークも高い位置へ。新井の縦パスを受けた池谷が宮代を狙ってパスを出すなど、ゴールをうかがいに。大宮の高田の左サイドからの仕掛けに対しては、小川真輝がねばり強く対応し、中盤でよくボールを触り、起点となっていた安島に対しては村田がよくプレッシャーをかけるなど、対抗していきます。24分には安島からエリア右へ動き出す瀬良を狙ってパスが出るも新井がカット。25分にはボールを高い位置へ持ち上がった森がエリア外左へ氏川を狙ってパスを出すも高吉がカット。
27分、大宮は氏川に代わって13渡辺俊介が入り右サイドへ。大室が前線へ。安島のパスにエリア外右、渡辺が抜け出して仕掛けていくもデュークがボールはカット。
フロンターレは29分、有田に代わって20上野綜太が右MFへ。30分にはフロンターレ、上野や宮代がかかわって右サイドからの攻め。最後は宮代のパスにエリア外右へ村田が抜け出しクロス性のシュートを打つもGK宮崎がこれに対応し、得点とはならず。大宮はここでGKが宮崎に代わって21眞中二千都に。
大宮は左サイドの高田がよく抜け出してゴールヘ迫る場面をつくり出していきますが、小川真輝らがよく対応。37分にはエリア外右、大宮がフリーキックを得て、瀬良が入れたボール、ファーへ植松が飛び込むも触ることはできず。さらに38分、右サイドの梅本が高い位置でボールを受けてエリア内へボールを入れると、梅本が抜け出してシュートを打つもこれは左へ。
フロンターレは小川真輝が足をつり、40分27森璃太が右SBへ。大宮がゴールヘ迫る場面は続き、44分パス交換からエリア外左、高田がエリア内へボールを入れるとこれに抜け出した瀬良がボールを押し込んで、スコアは3-1に。
ロスタイム、フロンターレは村田に代わって怪我のためしばらく出場していなかった13大曽根広汰がピッチへ。大宮はなおもロングボールをエリア内へ入れてフロンターレのゴールヘ迫るも、新井やデュークらがよく跳ね返し、セカンドボールは桝谷が拾い、さらに決定的な場面はつくらせず。試合はまもなくタイムアップとなり、3-1。フロンターレは準々決勝への進出を果たしました。
前半1-0 後半2-1 計3-1
得点:宮城天、有田恵人、小川真輝(川崎)瀬良俊太(大宮)
フロンターレの先発:1早坂勇希、5小川真輝、34高吉正真、3新井秀明、11デューク・カルロス、15池谷祐輔(c)、7桝谷岳良、37有田恵人、24宮城天、10村田聖樹、18宮代大聖
交代:有田→20上野綜太 小川→27森璃太 村田→13大曽根広汰
控え:16安福祐一 4伊従啓太郎 30山内日向汰 9山田新
大宮の先発:1宮崎浩太朗(c)、26梅本聖、24森侑里、25白根和紀、16小林朋史、6篁樹生、8植松亮、2大室慶将、9氏川匡、7高柳郁弥、10奥抜侃志
交代:篁→4安島樹 高柳→30瀬良俊太 奥抜→28高田颯也 氏川→13渡辺俊介 宮崎→21眞中二千都
控え:5大塚力也 17坪谷直樹
立ち上がりから繰り返していた右サイドからの攻めが実ってついに先制点をを奪い、その後もよく前を向いてゴールを目指し続けたフロンターレの選手たち。さらに多くの試合を重ねて、さらに進化していくチームの姿を見たい、と思わされるものでした。
Jユースカップ準々決勝は、川崎フロンターレが初めてのタイトルを懸け、セレッソ大阪と戦う11月4日のルヴァンカップ決勝の翌日の5日午後2時、NACK5スタジアム大宮にてキックオフ。セレッソ大阪U-18とのベスト4入りを懸けた試合に臨みます。
(文中敬称略)
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