「トップの環境にいて、意識が変わったところもあるので。 成長のために自分を見つめ直す大事な時間だったと思います」 / 川崎そだちのアカデミー通信・DF2 関德晴 インタビュー


川崎そだちは2025年より、フロンターレのホームゲーム時にUvance とどろきスタジアム by Fujitsuで配布される「今週のチラ裏」で「川崎そだちのアカデミー通信」と題したコーナーを担当。フロンターレのアカデミーに関する情報を伝えさせていただいています。

 

今回は11月8日、J1リーグ第36節ファジアーノ岡山戦の配布分、来季のトップチーム加入が内定しているDF2関德晴選手へのインタビューです。

 

関選手は、3月に行われたサンフレッチェ広島F.Cユースとの練習試合で負ったけがにより、プレミアリーグEASTの開幕戦から第10節まではメンバー外。6月29日のプレミアリーグEAST第11節青森山田戦でいったん復帰するも、再び負傷し、日本クラブユースサッカー選手権大会、さらにプレミアリーグEASTの第18節までを欠場し、リハビリの日々を送りました。

残り4試合となったプレミアリーグEASTでの復帰へ向けて準備を進めている関選手に、今季のここまでと、終盤戦への意気込みなどについて話を聞きました。

インタビューは10月30日に実施しました。

 

 

 

関德晴選手

 

 

〇自分のプレーのどういうところを見てほしいですか?

自分のプレーの特長はボールを持った時の推進力だったり、サイドバックなんですけど、攻撃にかかわってくる部分が特長だと思います。

 

〇今シーズン、ここまで振り返ってみてどうですか?

今シーズンは同じところのけががなかなか良くならなくて。ずっとリハビリというかたちであまりチームに貢献することができなくて。

僕としても悔いが残るシーズンだったと思うんですけど。このあとの4節は出れるということで、ちょっとでもチームの力になれるように。

まだ終わっていないので。一歩一歩やっていきたいと思います。

 

〇青森山田戦で1度戻ってきました。そのあとまたけがを?

はい。また同じところを。またひびが入っていたので。そこから夏も何もできない時間がありました。

 

〇これほどサッカーをやっていない時期は、今までなかったんじゃないですか?

走れない時間があって。けっこう苦しかった、ですね。

そのときも夏にトップチームのほうでリハビリをさせてもらっていて。

トップの環境にいて、自分自身、意識が変わったところもあるので。一概にもったいない時間だったわけじゃなくて。

自分の成長のために、自分を見つめ直す大事な時間だったと思います。

 

〇サッカーはできない。でもトップチームのほうでいさせてもらった感じだったんですね。

はい。1カ月ぐらいリハビリしていました。

 

〇麻生グラウンドのクラブハウスで?

はい。

 

〇トップの選手とも触れ合う機会があったと思うんですけど、どうでした?

僕がリハビリしていた期間は、トップもけが人が多かった時期なので。悠さん(小林悠)とかとリハビリをさせてもらったんですけど。

めちゃくちゃ意識が高くて。18歳の自分が「こんな意識でやっちゃだめだな」と思うぐらい、すごい人でした。

 

〇リハビリをしている、その姿勢が?

はい。もう、一個一個真剣に取り組んでいて。ちょっとでも、長くてきついなと思う時でも。

悠さんが「ノリ、抜くなよ」って。

声をかけてもらって。

惰性でやりかけたところを、一緒に高い意識でやることができました。

 

〇リハビリのメニューの取り組む姿勢の一個一個が違う?

はい。「これがMVP取る人なんだな」って思いました。

 

〇トップの選手とは、小林選手以外とも触れ合う機会がありました?

はい。けっこういろんな人に声をかけてもらって。うれしかったですね。

 

〇ずっとフロンターレでやってきて、トップの選手ってあこがれの存在でもあると思うんですけど、どうですか?

そうですね。ユースに上がる前までは手の届かないぐらいだったし、あこがれの選手たちだったんですけど。

今年初め、キャンプに参加して。ちょっとずつ意識するようになったですね。

すごい選手しかいないので。自分もそこで練習できたのはすごい良かったし。来年に向けて、いい時間でした。

 

〇小さいころからフロンターレの選手であこがれの選手っていたんですか?

初めて優勝した年(2017年)に入ったので。小林悠さんとか。大島僚太さんとか。車屋さん(車屋紳太郎)とか。いろんな選手を見てきました。

 

〇トップに昇格が決まって、そういった選手とできると決まったことに対しては?

率直にすごいうれしいですし。僕はまだまだここから、まだまだの選手なので。少しでも多くのものを盗んで、超えていくぐらいの意識じゃないとだめだなって思います。

 

〇普段、サッカーをやっていないときに、サッカー以外でやっていることってありますか?

僕は友達と過ごすのが好きなので。友達とごはん食べに行ったり、温泉に行ったり。していますね。

 

〇学校の友達とか?

学校の友達とか地元の友達とか。遥希(楠田遥希)とかも地元が近いので。夏はごはんを食べにいったりしました。

 

〇仲がフロンターレでいいのは遥希君とか?

そうですね。ずっと一緒に行き帰りしていますし。入る前からの知り合いなので。

 

〇フロンターレに入る前?

はい。小1ぐらいからの知り合いなので。仲いいですね。

 

〇サッカーをしていて。ほかのチームの選手とも仲が良かったりするんですか?

国体組は仲がいいですね。(2023年の特別国民体育大会に東京都代表として出場)

国体以外でかかわるところが少ないので。

僕は東京の国体だったので。FC東京組とか、ヴェルディ組とか。あとは前田(前田勘太朗、横浜FCユース)とか。

特に仲がいいのはディヴァイン。尾谷ディヴァイン(FC東京U-18、尾谷ディヴァインチネドゥ)ですね。

夏にごはんも行きましたし。あとは三菱養和に齋藤凪っていう選手がいるんですけど。地元が近くて学校も一緒なので。

彼とも仲がいいです。

 

〇サッカー以外でも会ったりとか?

そうですね。

 

〇トップに上がるというのはいつごろ言われたんですか?

僕は4月に。4月中旬ぐらいに言われました。

 

〇どういうかたちで?

育成部長(山岸繁育成部長)に、「決まったから」という感じで言われました。

 

〇どういう気持ちがしました?

実感があまりなかったんですけど。

ほかの人、スタッフとかから「おめでとう」と言われて。「来年上がるんだな」っていう感じでしたね。

 

〇フロンターレU-18としては夏ぐらいまではなかなかうまく行かない時期があったと思うんですけど、どう見ていました?

やっぱりチームなので。良くないときもありますし。

でも、そのなかでみんなが継続して、森さんのサッカーに応えようとしていたのが、やっぱり後期になってこの結果につながってきたのかなって思います。

けして、ただ良くない時間を過ごしていたことではないと思います。

 

〇そこで試行錯誤したからこその今だと?

はい。

 

〇残り4試合、楽しみですか?

そうですね。久々にみんなと公式戦出られるので。

楽しみですし。やっぱり責任もあるし。最後なので。(フロンターレのアカデミーに)9年間いるんですけど。

このメンバーで、みんなジュニアユースから一緒なので。

最後勝って終わりたいなっていう思いが強いです。

 

〇昌平高校の山口選手(山口豪太)とやるのが楽しみだと言っていましたよね。

はい。最後にあるので。抑えようかなと思っています。(12月14日のプレミアリーグEAST最終戦、第22節でフロンターレは昌平高校と対戦する)

 

〇フロンターレのサポーターの方にメッセージを。

いつもあたたかい応援ありがとうございます。

まだシーズン、あと4試合残っていて。ひとつでも上の順位に行けるように僕たちも全力で戦うので引き続き応援よろしくお願いします。

 

 

 

 

リハビリの日々を、「自分の成長のために、自分を見つめ直す大事な時間だった」。そう振り返ってくれた関德晴選手。

あこがれの選手だった小林悠選手をはじめとしたトップチームの選手から多くのものを学びながら、9年間過ごしたフロンターレのアカデミーでの最後、そしてトップチームの選手としてプレーする来季以降へ向かおうとしています。

川崎そだちとしても、2017年にフロンターレU-10の選手として加入してから多くのプレーを記事に書かせていただいている関選手。これほど長い間ピッチから離れる期間を過ごしているのを見るのは、初めてのことでした。

そうした期間を経て、迎えるプレミアリーグEASTの終盤戦。多くの時間を共にしてきた仲間たちとの最後の日々が、笑顔の多い、すばらしいものになることを願っています。

 

 

CC BY-NC-ND 4.0 This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.

コメントを残す