11月22日、メルカリスタジアムで行われたプレミアリーグEAST第19節、鹿島アントラーズユース戦を2-3で終えた川崎フロンターレU-18。試合後に森勇介監督、ゴールを決めた恩田裕太郎、平塚隼人の2選手に話を聞きました。
試合の記事は、◇フロンターレU18 – 鹿島アントラーズユース / プレミアリーグEAST第19節
「2点取られても取り返せると思っていたんですけど。
自分たちからアドバンテージを相手に与える必要はないので。
先に自分たちが点を取れるようにやっていければと思います」
森勇介監督

〇まずは前回の対戦を踏まえて、どんな戦いをイメージしていましたか?
いつもどおり自分たちで握りながらというところと、たくさん点を取ろうということは言いました。
〇前半なかなかチャンスをつくれなかった展開でしたけど、どう見ていました?
メンバーも代わったりしていて。あんまりしっくりきていなかったから、早めに交代して。
「人が代われば変わるかな」というところで。別にやることはたいして変わっていないので。
〇ハーフタイムではどんな修正をやったんですか?
ちょっとロングボールが多いのと、相手のボランチに楽をさして、守備をさしているというのがあったので。
うまくボランチを使いながらというところ。「本当に空いているところをみんな見つけているかな?」という話をして。
「相手が守っているところを攻めに行っていない?」って話をしました。
後半はうまくできたかな、と思っていますけど。
〇関君(関德晴)がスタメンでしたけど、どう見ていました?
自分が使ったので。期待も込めて使ったので。本人も悔しいかもしれないですけど。
1年もやっていないとなるとなんとなくわかるんですけど。
それでも「本番だったらやってくれるかな」というのがあったので。使いました。
〇交代は予定通りだったんですか?
いや、あの2人でリズムができない、守備も攻撃も、というところがあったので。
これ以上待ったら、「3失点目をしたらゲームが終わってしまう」と思ったので。もう2失点目で決断しました。
〇首位の鹿島さんとやってみて、現状この差をどう感じますか?
向こうが全然メンバーがいない中で、この結果なので。
何をもって技術と言うかわからないですけど。相手はゴールを奪いに、ボールを残す技術だったり。
自分のところにこぼす技術だったり奪う技術だったり。うちが決定的に足りない技術を持っていて。
そこを「もっともっとうちも植え付けていかないと」というのを感じました。
〇U-17ワールドカップ、残念ながら昨日で終わってしまいましたけど(U-17日本代表は準々決勝でオーストリアに0-1)、帰ってくる藤田君(藤田明日翔)に期待することはありますか?
決定的にゴールを守るというところが、彼には代表に行っても欠けていると思ったので。
そこはもっとセンターバックをやる以上、やらないといけないと思います。
〇もっともっと技術を磨かないと?
全然足りないと思います。
〇次は青森山田。前期負けている相手ですけど(●1-3)。それに向けてどういったことをやっていきます?
相手のやってくることは分かっているというか、変わっていないので。そこのところの徹底と、もっとやっぱり入りのところだったり。
(今日は)入りが悪すぎて。2点取られても取り返せると思っていたんですけど。
やっぱり自分たちからアドバンテージを相手に与える必要はないので。
先に自分たちが点を取れるようにやっていければと思います。
〇立ち上がりからロングボールとかではなく、自分たちのサッカーをやることが大事になってくる。
アウェイで午前中だと本当にいつも結果が良くなくて。
ウオーミングアップとか変えながらやっているんですけど、なかなかまだ結果に表れていないので。
もう1回、今週の練習から、残り3試合ですけど。
本当の意味で競争で、11人の枠を勝ち取った選手で行きたいと思います。
〇メルカリスタジアムでサポーターの見る前でやれたということはどんな思いですか?
自分はうれしいですけど。選手だってこういうピッチでプロになったらいつでもできるので。
こういうところでできる喜びやありがたさを感じながら、「もっともっと縮こまらずにやってほしいな」と思いました。
〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。
ふがいない試合でしたけど、残り3試合全部勝てるように頑張りますので。
また応援よろしくお願いします。ありがとうございました。
「残り少ないですけど全部勝って、いい結果で終わって。
等々力でも、高校生活最後の等々力ですけど、絶対勝って終わりたいと思います」
FW9 恩田裕太郎

〇今日の得点を振り返ってもらえますか? まずは(自分のシュートが平塚隼人のゴールにつながった)1点目から。
途中で自分がフォワードに入って。相手のセンターバック2人があまり身長がない状況だったので。
クロスに入っていこうと思っていて。ルカ(ステンパールカ大翔)が顔上げた瞬間、自分が入ろうとおもっていたんですけど。
それでいいボールが来て。最初「頭で行こうかな」と思っていたんですけど。
相手がブロックしてくるのが見えたので、1回トラップをして、時間を置いて思いっきり打った、という感じです。
〇2点目については?
柏村(柏村涼太)がシュートを打とうとしていたので。「外すかも」「キーパーがこぼすかも」と思って。
打ったと同時に入り込んで。そうしたらいいボールが来て。それをしっかり頭で、面で合わせて。いいゴールだったと思います。
〇前回麻生で大敗(●1-6)した相手でしたけど、どんな戦いをイメージしていました?
そうですね。6-1という、あんまりない、「やってはいけない試合だった」と思っていて。
その中で、「同じ点差で勝とう」「それ以上で勝とう」とみんなで試合前に話していたんですけど。
なかなかそういう試合にできなくて、前半の最初のほうに2失点してしまって。
その中でもハーフタイムに「みんな、頑張ろう」って。もう1回、駿佑(林駿佑)とかが活を入れてやろうとしていたので。
その中で、後半2点入ったのは良かったんですけど。また3失点目をしてしまったので。
まだまだ。自分たちの甘いところが出た試合かなと思います。
〇前半はなかなかチャンスをつくれない展開でしたけど、原因はどんなところにあると思いますか?
みんな焦っていたところがあったと思います。
こういう大きなスタジアムで、初めての環境、初めての試合だったと思うので。
みんな、慣れていないところがあったので。自分たちのサッカーができていないところがあったと思うんですけど。
そこでも自分たちのサッカーをしないといけないですし。
こんな状況、今後サッカー人生でいっぱいあると思うので。
そこを慣れていないといけないと思うので。
そこが前半良くなかったところかなと思います。
〇後半はだいぶチャンスをつくれるようになって。どんなところが変わったんですか?
森さんがハーフタイム、活入れてくれましたし。
それで自分たちの「やろう」という雰囲気になったので。
1対1で負けないところか、当たるところとか。そういうのを森さんから言われて。
自分も声をかけて。やっていたので。
そこはみんな、切り替えるきっかけになったかなと思います。
〇メルカリスタジアムでやって、どうでした?
初めての相手チームのトップチームのホームのグラウンドというところで。
とても大きいですし。また、いつかフロンターレに戻ってきて、ここでやりたいなと思います。
〇この前、海外遠征に行っていましたけど、それはどうでした? (U-18日本代表としてウェールズに遠征、ドイツ、ウェールズ、アメリカのU-18代表と対戦した)
初めての代表活動というところで。
とっても楽しかったです。いい刺激になって。
今日も、海外の選手と日本の選手は差があるので。余裕をもってサッカーができましたし。
いつもとは違う感覚でサッカーができたので。
良かったと思います。いい経験になりました。
〇どういうところが違いがありました?
負けん気というか、「絶対負けないぞ」という気持ちが海外の選手にはあって。
スライディングを、日本の選手はしないところでしたりとか。
15歳で190センチを超えている選手もいたりして。
高さもあって、技術もあったので。それに比べれば、今日はちょっと余裕をもってできたかなと思います。
〇自分の中で基準が上がったところもある?
そうですね。その基準でやらないといけないので。
また、ここに戻ってきて、この環境に慣れて、日本の基準に戻ったら意味がないと思うので。
この基準を駿佑と自分で維持しながら、みんなも持っていけたらと思います。
〇残り3試合に向けての意気込みをお願いします。
まだ強い相手が残っているし。青森山田とか、負けているので。
残り少ないですけど全部勝って、いい結果で終わって。
等々力でも、高校生活最後の等々力ですけど、絶対勝って終わりたいと思います。
〇サポーターにメッセージをお願いします。
今日も熱い応援ありがとうございました。
今日はふがいない結果で終わってしまったんですけど。
次の試合、絶対青森山田に勝って、等々力につなげたいなと思うので。
また応援よろしくお願いします。
「森さんからも『もっと数字が欲しい』と言われていたので。
ゴール前に入ることを意識していて。結果的にいいところにボールが転がってきてくれたので。
ゴールに押し込むだけでした」
FW10 平塚隼人

〇まずは相手が麻生で大敗した相手でしたけど、どんな戦い方をイメージして入りました?
後期になってから自分たちの中でいいサッカーというか、翔(新堀翔)と自分がフォワードで、サイドから恩田とルカが駆け上がってくるっていうのがうまくはまっていて。
それを鹿島相手にも、「同じサッカーで勝ちたい」と思っていたんですけど。
結果で示すことができなくて、すごく悔しいです。
〇前半はチャンスが新堀君のシュートぐらいで、どんなところに原因があったと考えられる?
自分たちがプレスに対して、すごくゆっくりプレーをしていて。
すごい、食われてしまうっていうのがあったんですけど。
自分たちの中で、ツータッチとかワンタッチでプレーすることが増えて、相手をうまく剝がせるようになってからいいリズムができたと思います。
〇ハーフタイムにはどんな話をしました?
まずは戦うところで相手に負けていたら勝てないですし。
戦うというところと、ひるまずにプレーするというところを話し合いました。
〇首位の鹿島と差みたいなものを感じました?
戦うとか、走りきるとか、ベースの部分が自分たちは鹿島よりも劣っていたかなと思います。
〇ゴールの場面について振り返ってもらってもいいですか?
フォワードになってから自分がチャンスメークっていうところを意識していたんですけど。
森さんからも「もっと数字が欲しい」と言われていたので。
ゴール前に入ることを意識していて。結果的にいいところにボールが転がってきてくれたので。ゴールに押し込むだけでした。
〇こういう大きいスタジアムでゴールを決めたことは大きいのかなと思うんですけど、どうですか?
少なからず自信にはなりましたね。
〇またこういうところで決めたい?
はい。そう思います。
〇小学生からフロンターレのアカデミーでやってきて、残り3試合となりましたけど、それに対する思いを聞かせてもらってもいいですか?
サポーターさんの、今日も大きな声援があった中で、結果で恩返しすることができなかったので。
全て勝って、サポーターさんと喜びを分かち合いたいです。
〇だいぶけがをしていた選手も戻ってきて、そういった選手とできることもうれしいんじゃないですか?
そうですね。今いる仲間とできるのも3試合なので。
全部勝ちたいです。
〇メルカリスタジアムでやってみて、どうでした?
すごい声援が響くというか、すごい、鳥肌が立ちました。
〇プロになって、ここでやりたいですよね?
やりたいですね。
〇フロンターレのサポーターの方にメッセージをお願いします。
今日、大きな声援があった中で、結果で恩返しできなかったので。
残り3試合全て勝って。結果で恩返ししたいです。
◇
プレミアリーグEASTは残り3試合。第20節、第21節はいずれもホームゲーム。
ずっとトレーニングを積んできたAnker フロンタウン生田。そして、Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuと苦楽を共にしてきた仲間たちとの“ラストゲーム”が続いていきます。
次節は、前半戦の対戦で1-3と、先制しながらも悔しい思いを味わった青森山田が相手。
19試合で18失点とプレミアリーグEASTで最少失点を誇る相手に対して、磨いてきた点を取るサッカーで、どう戦うのか。
とても楽しみにしています。
次節:11月30日午前11時キックオフ
プレミアリーグEAST第20節 vs 青森山田
(文中敬称略)
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