フロンターレのトップチームの公式戦は終わりましたが、フロンターレの未来へとつながる戦いはまだ、残されています。11月28日は浦和駒場スタジアムへ。川崎フロンターレU-18は前節の勝利でプリンスリーグでの勝ち点を26とし、首位東京ヴェルディユースとの差は4。5位へ順位を上げ、プレミアリーグ参入戦の出場権を得られる3位以内の可能性を残しています。残り2試合となったプリンスリーグの浦和レッズユース戦に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第17節vs浦和レッズユース】
11月28日(土)午前11時キックオフ 浦和駒場スタジアム 晴れ
川崎フロンターレU-18の先発はGK1名良橋拓真、DFは右から7原島亨太、5武田太一、26伊従啓太郎、3島崎竜、ボランチはキャプテン4長谷川隼、18田中碧、右MF8渡邉啓太郎、左MF10三笘薫、トップ下9岸晃司、FW38宮代大聖
Jユースカップを制した浦和レッズユースですがプリンスリーグでは苦戦中。ここまで勝ち点20の7位。先発はGK18山田晃士、DFは右から20関慎之介、36橋岡大樹、4小木曽佑太、7高橋聡史、ボランチは5中塩大貴、キャプテン14渡辺陽、右MF8影森宇京、左MF2川上開斗、FW13新井瑞希、21時里元樹
好天に恵まれた浦和駒場スタジアム、青空が広がるなか始まった試合。フロンターレは立ち上がりから仕掛けます。1分には久しぶりの先発となった宮代がスルーパスに抜け出してシュート。これはGK山田のもとへ。さらに4分にはエリア前で細かくパス交換をしたところから岸がシュートを放つとこれは惜しくもバーを叩きます。
いいゲームの入り方となったフロンターレでしたが、次第に前線からDFラインへプレスをかけてくるレッズに主導権を譲り渡すことに。8分にはゴール前へ圧力をかけられるとこぼれ球を拾った渡辺陽がエリア前左でミドルシュート、これがゴールを揺らして0-1。先制を許してしまいます。
11分にはさらにレッズユース。右コーナーキックのこぼれ球を拾った影森がエリア右からシュート。ニアをとらえられますが、ここは名良橋が何とかキャッチをして追加点とはなりません。
さらにセットプレーから追加点を狙うレッズユース。14分には左からショートコーナー、エリア外左から川上がミドルシュート。これも枠をとらえますが、ここは名良橋のもとへ。
マンツーマン気味に守ってくるレッズユースに苦しむフロンターレ、18分には縦パスを受けた岸がエリア左の三笘へはたき、三笘が切れ込んで狙いますがこれはGK山田のもとへ。
25分にはレッズユース、ワンツーからエリア右へ新井が進入しゴールに迫りますがここは伊従が体を寄せてシュートは打たせず。28分には右から影森が仕掛けてエリア内へボールを送られますがここは原島がカバーをしてシュートに持ち込ませず。耐える時間帯が続きます。
36分にはエリア左で渡辺のフリーキックから高橋がミドルシュートで狙いますがこれは左へ。フロンターレとしてはほっとする場面。
なかなか好機の訪れないフロンターレ。前半終了間際にようやくエリア前パス交換から崩していくとエリア正面三笘から左のスペースへ上がってきた島崎へボールがわたると、島崎が放ったシュートがゴール右を揺らして1-1。大きな1点で同点となって前半はタイムアップとなります。
前半はレッズユースの寄せの速さが素晴らしく、フロンターレとしてはなかなかいい位置でボールを受けることができず。最終ラインの選手が警戒したのかフリーでボールを受けられる間合いでも簡単にヘッドでボールを前へ送ってしまいセカンドボールを拾えず。前線もレッズのマークをはがすことができず、裏を狙う動きも少なく苦しい時間帯が続いたのかな、と思いました。ただ、そんな中でも最後にフロンターレらしい崩しから追い付くことができたのはとても大きかった。
後半は立ち上がりからフロンターレが人数をかけた攻撃でレッズのゴールへ迫っていきます。3分にはエリア左を崩していき最後はエリア内へ進入した岸がシュートを放つもこれはGK山田へ。しかし、8分田中碧が縦パスを入れたところからエリア左を再び人数をかけた攻撃で崩していき三笘がシュートを放つとこれがネットを揺らして2-1。ついにリード。
12分にはやや疲れの見えたレッズユースのFW新井に代えて19川上エドオジョン智慧。キープ力とスピードでフロンターレを苦しめていきます。
直後にはレッズユースにゴール右でフリーキック。これを影森がエリア内へ送ると折り返したところでハンドでPKを与えてしまいます。レッズのキッカーは渡辺陽。ゴール右へ決めて2-2。追い付かれてしまいます。
さらに直後には川上開斗の左クロスにフリーで川上エドオジョンが頭で合わせますがこれは上へ。ひやりとする場面でしたが助かりました。
20分には左から川上エドオジョンの左クロスのこぼれ球、エリア内でシュートを打たれますが武田が体を張った守備でゴールを割らせず。
21分にはフロンターレ、渡邉啓太郎に代わって23藤井柾人が右MFに。右から積極的に裏を狙った動きを繰り返し攻撃を活性化させていきます。23分には右から仕掛けた藤井のクロスがエリア左へ。これを宮代がスルーしてオーバーラップをした島崎がシュートを放ちますがこれは上へ。非常に惜しい場面。
26分にはレッズユース時里に代わり10堀内千寛。
川上エドオジョンを起点に攻勢に出るレッズユースに対して厳しい時間もあったフロンターレでしたが31分岸の右コーナーキック、こぼれ球を拾いエリア内で伊従が競ったボールを受けたのは島崎。ゴールを揺らして3-2。再びのリード。決めた島崎はアップをしていた控え選手のもとへ駆けていきます。選手にもみくちゃにされ、歓喜の中心になる島崎。胴上げをされて、イエローカードを受けないかハラハラするほど、選手全員で得点を喜びます。
33分レッズユースは川上開斗に代わり17伊藤敦樹。直後には右からのボールを合わされますがこれは上へ。終盤レッズユースは中塩のロングスローなどから攻勢を仕掛けていきます。39分にはエリア前でのクリアミスからつながれてエリア右から渡辺陽がシュート。しかし、名良橋が好反応を見せてゴールを許しません。
44分にはフロンターレ、宮代に代えて36大曽根広汰。
ロスタイムは3分。左コーナーキックにエリア内で合わされますが再び名良橋が好守を見せてゴールを割らせず。さらに中塩がまたもロングスローをエリア内へ入れますが何とかこれをしのいだフロンターレ。アバンテが歌われ、試合が終わると「フロンターレ万歳! フロンターレ万歳!」のサポーターの祝福の声が湧き出ました。
後半は攻撃でフォローをする人数も増えて好機をつくったフロンターレ。さらには名良橋をはじめとした後ろの選手たちがここ一番での好守を連発。苦しい試合をものにしました。
前半1-1 後半2-1 計3-2
得点:島崎竜2 三笘薫(川崎) 渡辺陽2=1PK(浦和)
川崎フロンターレU-18の先発:1名良橋拓真、7原島亨太、5武田太一、26伊従啓太郎、3島崎竜、4長谷川隼=cap、18田中碧、8渡邉啓太郎、10三笘薫、9岸晃司、38宮代大聖
交代:渡邉→23藤井柾人 宮代→36大曽根広汰
控え:21早坂勇希 34小川真輝 29新井秀明 37奥山璃空 17道本大飛 14猪狩和真 6柴原周平
浦和レッズユースの先発:18山田晃士、20関慎之介、36橋岡大樹、4小木曽佑太、7高橋聡史、5中塩大貴、14渡辺陽=cap、8影森宇京、2川上開斗、13新井瑞希、21時里元樹
交代:新井→19川上エドオジョン智慧 時里→10堀内千寛 川上開斗→17伊藤敦樹
これでフロンターレはプリンスリーグ3連勝、9勝6敗2分け、勝ち点29、得点40、失点32、得失点差+8。3位以内の可能性を残しての最終節は12月6日午前11時、しんよこフットボールパーク、対戦相手は山梨学院大附属となります。
※追記
翌日行われたプリンスリーグのほかの試合、フロンターレよりも上位につけるチームでは横浜F・マリノスユースが3-0で山梨学院大附属に、桐光学園が昌平高校に2-1で勝利。上位同士の対戦となった東京ヴェルディユースvs前橋育英は0-5で前橋育英が首位ヴェルディに勝利をおさめました。
この結果、プリンスリーグで3位以内に入る可能性が残されたのは上から①横浜F・マリノスユース(勝ち点31、得失点差+18)②前橋育英(30、+7)③桐光学園(30、+4)④東京ヴェルディユース(30、+2)⑤川崎フロンターレU-18(29、+8)、の5チームとなりました。
最終節は同時刻のキックオフ。上位につけるチーム同士は対戦せず、いわゆる「つぶしあい」がないため、フロンターレとしてはまずは勝利をおさめて他会場の結果を聞きたいところ、ということになります。
(文中敬称略)
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