9月9日、川崎フロンターレが味の素スタジアムにて、鹿島アントラーズとのルヴァンカップ、プライムステージ準々決勝第2戦に臨むのを前に、麻生グラウンドへ。プリンスリーグ関東は第12節。前節桐生第一戦を3-4で終えた川崎フロンターレU-18は、三菱養和SCユースとの試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第12節 vs 三菱養和SCユース】
9月9日(日)午後3時キックオフ 麻生グラウンド 晴れ
フロンターレは10宮代大聖がU-19日本代表のメキシコ遠征のために不在。先発は、GK21青山海、DFは右から3島崎元、キャプテンの4高吉正真、15道間雄生、2栗田悠巨、ボランチは13古屋雄帆、25戸水利紀、右MF11有田恵人、左MF7中島大成、FW24鈴木大登、9山田新。
三菱養和の先発は、GK1飯塚洸太、DFは右から2宮嶋俊弥、16清水雅仁、キャプテンの4遠藤光、6廣川虎太郎、ボランチは12田中恭司、7冨久田和真、右MF23古舘陵大、左MF3小山竜二、FW11勝浦太郎、20栗原イブラヒムジュニア。
朝から汗ばむような陽気に見舞われた麻生グラウンドは、強い風が吹き付け、選手たちの日除けのために設けられたテントが、倒れそうになる場面も。ピッチを見下ろすスタンドには、両チームの選手たちの多くの家族や、サポーターらが集まり、それぞれ幕や旗で選手たちの背中を押すなか、試合は始まりました。
立ち上がり、フロンターレは鈴木が右に開いてクロスを上げたりするなど、ゴールの前へ。高吉や道間がラインを高め、3分には右サイドへ流れた山田が島崎とのパス交換からエリア外右へ。三菱養和がブロックし右コーナーキックに。右から戸水が右足でボールをエリア内に入れると遠いサイドで中島が合わせるも左へ。
一方の三菱養和は、GKの飯塚が右サイドの高い位置へ動き出す古舘を狙いフィードを入れ、攻撃へつなげようとしていきますが、栗田がカバー。マイボールにすると中島へつなげ、縦へ展開し山田を高い位置へ走らせ、切り替えよく前へ出ていきます。
6分には、三菱養和、エリア外右で勝浦が鋭い切り返しで振り切り、クロスを上げますがエリア内に入ったボールは、高吉がクリア。フロンターレは、そこからまたも攻撃へつなげ、中島のクロスに至りましたが、GK飯塚がキャッチ。
フロンターレがなかなか決定的な形をつくれずにいると9分には再び三菱養和。エリア外左でファールを受けると、廣川の左足でのフリーキックに、遠いサイドで遠藤が合わせたボールは枠をとらえるも、青山がセーブ。さらに古舘や小山がそれぞれのサイドでうまくボールを受けるなどして、三菱養和がゴールに迫る場面を増やしに。
フロンターレは、道間が小山のクロスをクリアするなど、よく対応していましたが、三菱養和は、16分右サイドからクロスを上げると、栗原がこれに合わせてボールはゴールの中へ。0-1。先制点は三菱養和に入ります。
追いかける展開となったフロンターレは、青山や道間、高吉に戸水、古屋がかかわり、組み立てに。22分には古屋からエリア前、山田へつながり、最後は中島がエリア前左からシュート。GK飯塚にキャッチされましたが、枠をとらえたシュートでゴールへ迫っていきます。
フロンターレは、高い位置へ上がった廣川に対して、有田が自陣のエリア前に戻るなど、献身的に対応、中島が中央へ寄って前を向き、エリア前に動き出す山田を見て、スルーパスを狙ったり、栗田がこちらもまた、山田を狙いフィードを入れたりするなどしていきます。しかし、三菱養和もGKの飯塚や遠藤らがしっかり対応してなかなかいい形にはつながらず。
28分には三菱養和、勝浦から右へ展開すると、古舘の右クロスから再び栗原がシュートに持ち込もうとしますが、触ることはできず。しかし、フロンターレのゴールをおびやかす場面をつくりだして、試合は給水タイムでつかの間の中断となります。
給水タイム明け、ゴールへ迫るのは三菱養和。田中のスルーパスから古舘がエリア外右へ。折り返しに栗原が合わせるも、シュートは左へ。
フロンターレは、高吉や道間が栗原や勝浦をひきつけ、戸水を経由して左サイドへ栗田を走らせるなど打開を図りに。37分には右サイドでの攻めに持ち込み、島崎の浮き球のパスをエリア前で山田がおさめ、有田からエリア正面の中島へ。シュートはブロックされましたが、人数をかけた厚い攻撃の場面をつくりだしていきます。
40分近くになりフロンターレは有田が前線、鈴木が右MFと位置を入れ換え。小山を追い越し高い位置取ちへ出てくる廣川に対して、鈴木がエリア近くまで戻り、コーナーキックとはさせずに対応していくなど、粘り強く対峙していきます。41分にはエリア外左から冨久田が切り返し、折り返しに勝浦がシュートを試みるも、フロンターレはブロック。こぼれ球に反応した田中のミドルシュートは上へ。
さらに三菱養和の攻勢は続き、勝浦がエリア右で入れ換わり、チャンスを迎えますが、シュートは上に。
しのいだフロンターレは、44分、島崎、鈴木、山田の連係から右サイドから攻めていくと、エリア内へ鈴木が進入するも、三菱養和はクリア。コーナーキックをしのいだところから三菱養和はカウンターへ持ち込もうとしますが、島崎がうまくカバーしゴール前には近づかせず。前半は0-1でタイムアップとなります。
後半フロンターレはGKが青山に代わり19川合我空に代わってのスタート。開始早々には栗田が左からクロスを上げると、エリア右へ鈴木が進入するも、GK飯塚がボールはキャッチ。さらに1分には中島が中央へ持ち込み、エリア外右へ展開。山田の折り返しにニアへ有田が飛び込むも、惜しくも触れず。
3分には中島が左サイドへ流れ三菱養和の選手を引き付けて空いたスペースを、栗田がボールを持ち上がりエリア前に。これはシュートには至りませんでしたが、ゴールに迫っての立ち上がりとなります。
6分には三菱養和は、後半開始前に足を気にしている様子だった栗原に代わり、40白井敬が前線に。直後にはエリア外左で、三菱養和はフリーキックを得て、廣川が入れたボール、ニアで遠藤が合わせますが左へ。さらにフロンターレのボールをカットしたところから廣川がクロスに持ち込み、ニアで勝浦が合わせるも左へ。
フロンターレはここで戸水に代わり6小川達也がボランチに入ります。
さらに続く三菱養和の攻勢、9分にはエリア外右に古舘が上がり、クロスを上げようとするもフロンターレは人数をかけ、ブロック。コーナーキックをしのぎ、前線に残っていた鈴木がボールをおさめ、そこから攻めに転じると栗田の左クロスを山田が競り、最後はエリア正面で有田がシュート。上へ外れましたが、ここからフロンターレは小川が高い位置へ顔を出すなど、再び三菱養和の陣内でプレーする場面をつくれるようになっていきます。
15分には三菱養和がフリーキックで入れたボールを、川合がキャッチし、すばやく前へ送ると、受けた有田が一気にエリア正面やや右へ。シュートを放つもGK飯塚が弾き、最後は山田が詰めますが、触ることはできず。しかし、守備から攻撃へいい形でつなげていきます。
16分には中島から左へ流れた有田へ。有田の折り返しにエリア左で中島がシュートを打つもブロック。さらに自らこぼれ球を拾った中島がシュートを打つも上へ。18分には、左サイドの高い位置に中島が上がり、リターンを受けた栗田が左クロスを上げると、エリア外右でこぼれ球に反応した島崎がミドルシュート。しかし、飯塚が反応、ゴールとはならず。直後の左コーナーキック、古屋が右足でボールを入れると、遠いサイドで栗田が合わせたボールはゴールへ向かうも、小山がライン上でクリア。
フロンターレはこぼれ球を拾い、ラインを高め、ボールをものに。24分には小川のフィードにエリア左へ山田が抜け出し、うまく切り返してゴール左を狙いシュート。しかし、GK飯塚が阻み、ゴールとはならず。
三菱養和は勝浦に代わり13西田湧大が前線へ。
27分には、三菱養和、小山の左クロスにエリア内へ白井、西田が飛び込むも、道間がクリア。ボールを有田が拾い、一気に前へ出て、ここでも攻撃へつなげに。直後には小川が中島とのパス交換からエリア左へ。ラインを割り、シュートには至りませんでしたが、うまくかかわりゴールを目指していきます。
三菱養和も28分には白井が縦へ仕掛けていくと最後はエリア外左から小山がミドルシュート。しかし、上へ。
フロンターレは30分、鈴木に代わり35田中幹大、中島に代わり26平田流衣。フロンターレU-15所属の田中幹大はこれがプリンスリーグ初出場。有田が再び右へ入り、田中幹大が前線へ。
32分には三菱養和、右クロスからエリア前にボールが入るも古屋がブロックししのいだフロンターレ。35分には田中幹大が左へ流れボールをおさめ、右へ展開。島崎の縦パスからエリア左へ古屋が進入。シュートにはつながりませんでしたが、ゴールへ迫りに。
直後には栗田の縦パスから山田がエリア外左へ。山田のリターンを小川が受け、小川からエリア正面の平田へ。しかし、シュートはブロック。
フロンターレは、さらに選手を交代。道間に代わり30岡崎玄が入り左SB、栗田がCBへ。
田中幹大がボールをおさめるなど、起点となり小川や古屋も高い位置へ顔を出すなど攻勢を強めに。37分には島崎の右クロスにニアで山田が合わせるも左へ。38分には有田の縦パスを受けた田中幹大が右サイドへ流れ、リターンを受けた古屋のエリア右を狙ったパスに山田が反応するも、惜しくも触れず。
一方の三菱養和も38分には左クロスのこぼれ球をエリア右で冨久田が拾い、シュートを打つも上へ。
41分にはフロンターレ、島崎の右クロスを山田がおさめ、田中幹大がシュートを打つもブロック。エリア外左でこぼれ球を拾った岡崎がクロスを入れると、エリア内で三菱養和にハンドがあり、フロンターレはPKを得ます。キッカーは山田。シュートが決まり、1-1。ついに攻勢が実り、フロンターレが追い付きます。
直後にはエリア前でボールが三菱養和に渡り、白井が1対1の場面を迎えますが、シュートは左へ。
しのいだフロンターレは、川合が前線へ入れたボールを田中幹大が競り勝ち、エリア右へ山田が顔を出すも、GK飯塚が防ぎ、セカンドボールを古屋が拾い、山田から左へ展開。岡崎が入れたボールにエリア左へ平田が抜け出すもこれはオフサイドに。
三菱養和も44分には宮嶋の右クロスにニアで西田が合わせるも右へ。
ここで三菱養和は小山に代わり17今野息吹、白井に代わり41仙北颯音が入ります。
45分にはフロンターレ、小川のパスにエリア左へ山田が抜け出し、切り返してシュートを打つも右へ。
ロスタイムは4分。三菱養和は今野のロングスローからゴールを狙うも、川合がキャッチ。すばやいリスタートで山田を左サイドからエリア前に走らせるなどしていきます。
有田が左へ流れ、小川を経由してエリア外右の島崎へ渡るなど両サイドから攻めを見せていくと、48分には有田の左クロスからエリア右、古屋がシュートに持ち込むもブロック。
試合は23常安澪が入ろうとしたところでタイムアップに。1-1。フロンターレは、リーグ戦で続いていた連敗が4で止まることになりました。
前半0-1 後半1-0 計1-1
得点:山田新=PK(川崎) 栗原イブラヒムジュニア(三菱養和)
フロンターレの先発:21青山海、3島崎元、4高吉正真(c)、15道間雄生、2栗田悠巨、13古屋雄帆、25戸水利紀、11有田恵人、7中島大成、24鈴木大登、9山田新
交代:青山→19川合我空 戸水→6小川達也 鈴木→35田中幹大 中島→26平田流衣 道間→30岡崎玄
控え:20澤田泰大 22松永竜之介 36田鎖勇作 23常安澪
三菱養和の先発:飯塚洸太、2宮嶋俊弥、16清水雅仁、4遠藤光(c)、6廣川虎太郎、12田中恭司、7冨久田和真、23古舘陵大、3小山竜二、11勝浦太郎、20栗原イブラヒムジュニア
交代:栗原→40白井敬 勝浦→13西田湧大 小山→17今野息吹 白井→41仙北颯音
勝利には至りませんでしたが、後半は決定的な形をよくつくり、逆転への期待が高まる場面も多かったことが印象的だったこの日のフロンターレ。これからにも、いい形でつなげる試合としたいところです。
次節は9月16日午前11時、前橋育英高校高崎グラウンドにて、前橋育英との試合に臨むことになります。
前橋育英は後半戦に入り3連勝と好調ですが、切り替えの良さを高め、ゴールを狙いにいく動きをより増やしていけば、きっといい結果が出るはずです。
(文中敬称略)
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