11月25日城山陸上競技場で行われた全日本U-12サッカー選手権大会神奈川県大会。準決勝で横浜F・マリノスプライマリーを3-1で下した川崎フロンターレU-12は、JFC FUTUROに5-0で勝利したバディーSCとの決勝に臨みました。
フロンターレは、7月16日の神奈川県チャンピオンシップの準決勝でバディーSCと対戦しており、その際は1-3で敗れています。
【川崎フロンターレU-12 全日本U-12サッカー選手権大会神奈川県大会】
11月25日(日)午後2時10分キックオフ 城山陸上競技場 晴れ 20分ハーフ 8人制
フロンターレの先発は、GK1太田陽彩、最終ラインは右から20柏村涼太、3山中大輝、7荒井颯太、中盤に5田所莉旺、右にキャプテンの10齊名優太、左に6五十嵐将、前線には11香取武。
準決勝のときと同様、青空の広がった城山陸上競技場。スタンドには、多くの両チームの選手の家族らが集まり、選手紹介の際には、選手たちを励ますように拍手が何度もわき起こり、熱のこもった良い雰囲気のなか、試合は始まりました。
立ち上がり、チャンスをつかんだのはバディー。フロンターレがエリア前でパスをつなげようとし、おさめきれないところを突いて、ボールをカット。1対1の場面となりますが、シュートは上に。フロンターレとしてはひやりとする場面でしたが、事なきを得ることに。
それでもバディーSCは、直後には左サイドで10がうまく前を向いて、エリアに向かって仕掛け、攻勢に。フロンターレは柏村に加え、齊名も寄せ、コーナーキックに逃れていきます。
2分には、14が左から斜めにエリア前に抜け出していきますが、フロンターレは人をかけて寄せ、右サイドに追い込み、シュートは打たせず。
しのいだフロンターレは、ラインを高め、徐々にバディーSCの陣内でプレーできるように。3分には、荒井のパスを受けた田所がエリア左へパスを送ると、抜け出した香取がシュート。齊名がこぼれ球を拾い、右へ展開。柏村が駆け上がり、右からファーを狙い、クロスを上げるもラインを割ることに。しかし、ゴールへ向かってのプレーを重ねていきます。
フロンターレは、前向きのプレーを続け、山中もボールをカットしたところから持ち上がり、エリア前に縦パスを入れ、攻撃へつなげに。4分には、バディー、10が左サイドからエリアへ向かって仕掛け、ニアを狙い、シュート。しかし、太田が反応し最後は山中がクリア。
太田が左サイドの高い位置へ走り出す田所にボールを送り、ラインを高めていくフロンターレ。5分には、左サイドでスローインを得ると、エリア内に山中が上がり、田所がロングスロー。エリア外にボールがこぼれると、荒井がダイレクトでミドルシュート。上にそれましたが、ここまであまり見せてこなかった力強い攻めを披露して、揺さぶりにいきます。
フロンターレはバディーにボールが渡っても、自陣への戻りが速く、流れを渡さず。田所がよくセカンドボールをものにし、五十嵐が田所とのパス交換からエリア左に抜け出すなどしていきます。
バディーは、GK1が精度の高いキックで左サイドの高い位置を突くボールを送り、14が抜け出そうとしますが、フロンターレは柏村が戻り、体を入れ、最後はゴールキックに。再びボールをものにして、五十嵐が左へ流れ、空けたスペースを荒井が仕掛け、エリア左に進入するなどしていきます。
7分には、バディー、左サイドの10から右に展開。エリア外右で8がシュートを打つも右へ。
8分には、フロンターレ、太田が前線へボールを送ると、齊名が競り、エリア内に五十嵐が進入。ボールはGK1のもとへいきますが、つなげようとしたところを、五十嵐が粘り強く寄せに。シュートには至りませんでしたが、高い位置からボールを奪うことを試み、攻撃へつなげようとしていきます。
10分には、さらにフロンターレ。荒井がエリア近くでボールをカットし、縦へ仕掛けると、エリア外からミドルシュート。GK1のセーブに阻まれましたが、またも守備から攻撃へ。
12分には、縦パスに、エリア前に21が抜け出そうとするも、山中がカット。ボールをおさめ、縦パスも入れていきます。
サイドにボールを入れ、打開を図ろうとしていくバディー。しかし、フロンターレは五十嵐が出足のよい寄せを見せ、前を向かせず。
さらに13分には、フロンターレ、バディーが左サイドへパスを入れようとしたところを、柏村が一気に縦へ駆け上がり、ボールをカット。右からボールを送ると、エリア正面で齊名がシュート。バディーの体を張った守備に阻まれ、右コーナーキックに。齊名が右足でボールを入れると、香取のシュートが決まり、1-0。ついに先制点はフロンターレへ。
直後にはフロンターレ、香取がエリア外右へ。エリアに向かって仕掛け、バディーの守備をかいくぐって折り返すと、ボールはエリア正面の齊名へ。齊名がシュートを打つとボールはゴールの中へ。2-0。先制点から1分ほどでフロンターレは突き放します。
フロンターレはここで五十嵐に代わり13新堀翔。
バディーは8が右サイドを仕掛け、エリア内に折り返していきますが、山中がクリア。さらにGK1、最終ラインの16や22が開いて、後ろからの組み立てを図りにいきますが、15分、フロンターレは齊名や田所が高い位置からプレスをかけ、エリア前でマイボールに。齊名が1対1となり、これを制して、3-0。今季のフロンターレのトップチームを思い起こさせる、高い位置での守備で、追加点をものにします。
フロンターレは、新堀がFW、香取が左に。
たたみかけるフロンターレ、16分には、新堀がダイレクトで出したパスに、田所がエリア正面へ。バディーの選手が阻んだところを、齊名がエリア外右で拾い、シュートを打つもブロック。右コーナーキック、齊名のボールに、遠いサイドで山中が合わせるも左へ。
17分には、荒井がエリア左へ進入。折り返しがブロックされ、左コーナーキックに。コーナーキックのこぼれ球を右サイドの高い位置で山中が拾い、リターンを受けた柏村がクロスを上げると、エリア左へ田所が抜け出すも、オフサイド。シュートには結びつきませんでしたが、次々にボールをものにして、攻撃へつなげていきます。
19分には、山中の縦パスを田所が中央でおさめ、エリア前に抜け出そうとした新堀へスルーパス。さらに直後には山中がフィードを入れると、新堀がエリア内へタイミングよく抜け出しに。いずれもシュートには結びつきませんでしたが、パスの出し手と受け手の呼吸が合った連係から追加点を狙っていきます。
20分には、荒井が左サイドを仕掛け、リターンを受けた山中から齊名に縦パスを入れると、齊名がダイレクトで出したパスに、新堀が抜け出すも惜しくもさわることはできず。前半は3-0でタイムアップとなります。
後半、2分バディーはGK1のフィードに、右サイドの高い位置へ8が抜け出すも香取が体を入れ、シュートには至らず。さらに3分には、8がエリア右へ仕掛け、折り返し。しかし、山中がブロックし、右コーナーキックに。13が右足でボールを入れると、22が合わすもワンタッチあり、得点とはならず。
さらにコーナーキックのセカンドボールを拾い、バディーが攻めに出ていきますが、フロンターレは、右サイドの高い位置へ抜け出そうとした21を狙い、浮き球のパスが入ったところを、荒井がうまくマイボールに。すばやく前線へ動きだす新堀を狙い、パスを入れていきます。
5分にはバディー、8のスルーパスに21がエリア外右に抜け出そうとしますが、香取が粘り強く寄せ、ゴールへ近づかせず。
しのいだフロンターレは、新堀が高い位置で粘り強く寄せ、高い位置でマイボールにすると、田所がエリア右に抜け出し、1対1に。しかし、GK1の好守に遭い、決まらず。さらに7分には、田所、齊名、新堀と高い位置でボールを回し、新堀から右へ。エリア右、齊名の折り返しに、香取がエリア左へ走り込み、ダイレクトでシュート。しかし、左へ。
直後にはバディー、13が左サイドから仕掛け、エリア前に21が迫るもフロンターレは戻りが速く、体を張って守りに。さらにエリア正面の21を狙い、縦パスを入れてくるも荒井がカット。マイボールに。
9分にはフロンターレ、GK1の縦パスを香取がカットし、すばやく縦へパス。新堀のパスに、齊名がエリア右へ抜け出し、シュートを打つも、またもバディーの好守で右コーナーキックに。齊名がボールを入れると、ファーで山中が飛び込みますが、さわることはできず。
直後にはバディー、すばやくリスタート。GK1のフィードに、14がエリア前に抜け出そうとしますが山中が速い戻りで、対応。
11分にはフロンターレ、山中が鋭い切り返しで前を向き、スルーパスを出すと、新堀がエリア前に抜け出すも、惜しくもシュートを打つには至らず。12分には、香取のサイドチェンジから柏村がタイミングよくオーバーラップを見せ、エリア右へ。折り返しはブロックされましたが、次々に攻勢に出ていきます。
13分には、さらに右サイド、齊名の浮き球のパスに、エリア正面へ田所が抜け出し、1対1に。シュートはまたもGK1の好セーブで右コーナーキックに。右から齊名がボールを入れると、遠いサイドで山中が頭で合わせ、ボールはゴールの中へ。4-0。大きな追加点を、ついにものにします。
直後には荒井が一気にエリア左へ仕掛け、ループぎみにシュート。ゴールをさらに狙いにいきます。
さらに16分、フロンターレは香取、新堀とパスを入れ、リターンを受けた齊名から右へ。柏村が右サイドの高い位置へ仕掛け、ゴール前にボールを入れると、新堀がこれに合わせ、ボールはゴールへ。5-0。多くの選手がかかわり、さらに突き放します。
フロンターレはさらに田所の縦パスを受けた齊名が、エリア前にうまく動きだす新堀を狙い、右クロスを入れるも、惜しくもさわることはできず。
新堀が下がり気味でボールを受けたところを、荒井が追い越していくなど、バディー陣内でのプレーを重ねていくフロンターレ。19分には、中央の田所、左の香取、再び中央の田所とパスを重ねて、左サイドから斜めに動きだした荒井へパス。荒井が一気にエリア内に仕掛け、シュート。枠をとらえるもGK1がセーブ。左コーナーキックに。
ロスタイムが1分と提示されたところで齊名がボールを入れると、山中が合わせるも上に。さらに柏村が縦へ仕掛けるなど、最後までゴールを貪欲に目指し続けていくフロンターレ。試合はついにタイムアップ。5-0。
フロンターレは、板倉滉や三好康児らが在籍した2008年大会、三笘薫らがいた2009年大会以来の連覇を果たしました。
前半3-0 後半2-0 計5-0
得点:香取武、齊名優太2、山中大輝、新堀翔
フロンターレの先発:1太田陽彩、20柏村涼太、3山中大輝、7荒井颯太、5田所莉旺、10齊名優太(c)、6五十嵐将、11香取武
交代:五十嵐→13新堀翔
控え:19斎藤准也 2仲谷俊 8山下耀翔 9加治佐海 15関徳晴 17楠田遥希 25林駿佑
7月のバディーとの対戦から4カ月。チームとしても選手としてもフロンターレが大きく進化したことを結果でも示した、とても嬉しくなる決勝戦となりました。
12月の全国大会まで1カ月。さらに歩みを進めていくフロンターレがどんな結果を残していくのか。とても楽しみにしています。
(文中敬称略)
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