川崎フロンターレがJ1リーグ最終節のジュビロ磐田戦を2-1で勝利、J1リーグ通算250勝を達成し、シーズンを終えた翌12月2日は桐光学園サッカー場へ。プリンスリーグ関東は第17節。川崎フロンターレU-18は、桐光学園との試合に臨みました。
残り2試合となったプリンスリーグ関東でフロンターレは、勝ち点19で7位。一方の桐光は勝ち点15で10位。
上位リーグに当たるプレミアリーグEASTの自動降格圏の9位にFC東京U-18がおり、このままの順位でシーズンを終え、プリンスリーグ関東からプレミアリーグに上がるチームが出ない場合は、プリンスリーグ関東からは8位から10位までの3チームが都県リーグへ降格することに。
プリンスリーグに生き残るためには7位を確かなものにしたい、という状況でこの日の試合を迎えました。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第17節 vs 桐光学園高校】
12月2日(日)午前11時キックオフ 桐光学園サッカー場 くもり
フロンターレの先発は、GK19川合我空、最終ラインは右から3島崎元、キャプテンの4高吉正真、15道間雄生、2栗田悠巨、ボランチは25戸水利紀、32山内日向汰、右MF11有田恵人、左MF18宮城天、FW9山田新、10宮代大聖。
桐光学園の先発は、GK41北村公平、最終ラインは右から8岡孝樹、4内田拓寿、キャプテンの5望月駿介、3金子開研、ボランチは6中村洸太、7國谷敦史、右MF9阿部龍聖、左MF19佐々木ムライヨセフ、FW10西川潤、11敷野智大。
暖かい陽気だった前日とは打って変わり、空には雲が垂れ込め、肌寒い桐光学園サッカー場。それでも両チームの選手の家族らやフロンターレのサポーター、さらには多くの小学生たちがピッチを見下ろすスタンドを埋め、選手たちはJリーグのアンセムに合わせ、ピッチの中へ。フロンターレのサポーターがチャントで選手たちを後押しすれば、桐光学園側もメガホンを手にした子どもたちも加わって大声援を送る、熱を帯びた雰囲気のなか、試合は始まりました。
立ち上がり、フロンターレは山田を高い位置へ走らせ、ラインを高め、コンパクトに。桐光の厳しい寄せにボールを失ってもすぐさま島崎がカバーし、再びマイボールにするなどしていき、道間、山内とテンポよく、縦にパスを入れ、左サイドへ動き出す山田へつなげにいくなどしていきます。
4分には左サイドのスローインから、宮代がエリア外左へ。ミドルシュートを打つもGK北村がセーブ。
5分には桐光、西川が縦へ仕掛けてくるも、山内や高吉が囲い込むように寄せ、エリア内には近づかせず。クリアボールを戸水が拾い、切り替えよく中央に寄った宮城へ。宮城が前に運び、一気にエリア前に迫ると、最後はエリア外左へタイミングよく抜け出した栗田がシュートを打つも左へ。
直後には桐光、西川のパスにエリア右に敷野が抜け出しますが、栗田がクリア。右サイドの高い位置でのスローイン、桐光はロングスローでシュートにつなげようとしていきますが、フロンターレはボールを拾った山田が縦へ仕掛け、カウンターに。山内、有田が駆け上がり、有田がエリア正面からエリア内に抜け出した山田を狙い、スルーパスを送るも、ここはボールをおさめられず。
それでもフロンターレは、いい距離感でボールを動かしながら攻めに。9分には高吉から中央の宮城へ、縦パスを入れ、宮城のパスからエリア外左から宮代がシュート。しかし、上に。
フロンターレは前に動き出す宮代を狙い、島崎や高吉がフィードを入れるなどしながら揺さぶりに。13分には有田が宮代に縦パスを入れ、宮代がうまい切り返しで振りきり、エリア左へパス。有田につながるも、ここは桐光の粘り強い寄せにシュートまでは至らず。それでもポジションを入れ換えながら、迫っていきます。
16分には桐光、望月のフィードに阿部が右サイドの高い位置へ。ニアの敷野を狙い、クロスを上げるもボールは川合がキャッチ。
直後にはフロンターレ、戸水がエリア外正面でボールをカットし縦へパス。宮城、山内とつながり、エリア正面へ動き出す有田を狙い、パスを出すもここも桐光の守備に阻まれます。
桐光は19分には、中村から右に展開。阿部が仕掛けてクロスを入れますが、エリア内に戻った山内がボールをクリア。攻守の切り替えよく対峙していきます。
ロングスローやフリーキックからゴールをうかがう桐光に対して、しっかり守り、高吉が宮代を狙ってクリアするなど、ボールもつなげにいき、守備から攻撃への切り替えのよさを見せていくフロンターレ。クロスを上げられそうになる局面でも島崎がブロックするなどしていきます。26分には桐光、フリーキックのこぼれ球を拾い、エリア正面やや左で望月がシュートを打つも上に。
30分にはフロンターレ、山田が仕掛け、左サイドのスローインを得ると、エリア左に進入した宮代の折り返し、正面で有田がシュートを打つもブロック。さらに33分には、戸水がボールを奪い、フロンターレは縦への攻めに。山内がエリア外正面へ持ち上がり、ボールを受けた宮城の浮き球のパスに有田がエリア右へ。最後はこぼれ球を拾った島崎がシュートを打つもここでも桐光の選手の体を張った守備で、得点とはならず。
37分にはフロンターレが、エリア内に抜け出した有田を狙って、宮代がスルーパスを出すも、桐光はGKの北村がボールをおさえ、そこからカウンターに。エリア外左に佐々木が持ち上がり、枠をとらえたシュートを打つもGK川合がセーブ。最後は栗田がクリア。
40分にはフロンターレ、戸水の縦パスからエリア正面で山内がシュートを打つも上に。直後には再び桐光、佐々木が左サイドを縦に仕掛けるも有田がすばやく戻り、寄せに。最後はゴールキックに。
フロンターレは高い位置で山内がボールを奪い、一気にエリア右へ抜け出し、シュートを打つなど、攻勢に。ゴールこそ挙げられなかったものの、いいかたちをつくって、0-0で前半はタイムアップとなります。
後半も立ち上がりから前に出ていくフロンターレ。1分には左サイド、宮城のリターンを受けた栗田がクロスを上げると、こぼれ球を拾った島崎がエリア正面でミドルシュートを打つも上に。さらに高吉のフィードに、山田が前に抜け出ようとするなどしていくと、4分には右サイドから人をかけた攻めに。エリア右へ山田が抜け出し、シュート、正面でこぼれ球を拾った宮城がシュートを打つも上に。迫力のある攻めを見せていきます。
5分には桐光、エリア外正面やや右でフリーキックを得ると、國谷が右足で入れたボール、遠いサイドで折り返し、ニアに敷田が迫るもボールは川合がセーブ。
フロンターレはさらに道間が、うまく中央に位置取った宮城に、縦パスを入れ、宮城が前へ仕掛けるなどしてラインを高めに。時には山田が桐光の中盤にプレスをかけ、マイボールにするなどしていきます。
9分には宮城のパスにエリア右に抜け出した宮代が鋭い切り返しからシュート。しかし、GK北村が阻み、決まらず。道間がファールの判定を受けながらも、西川に厳しく寄せ、ボールを奪いにいくなど球際でも激しくプレーを重ねていくフロンターレの選手たち。川合も左サイドへ抜け出した西川の折り返しを、止め、そこから宮城へつなげるなど、切り替えよくプレーしていきます。
しかし、13分桐光は望月のフィードに、阿部がうまく抜け出し、エリア正面へ。フロンターレはこれをコーナーキックにし逃れますが、左コーナーキック、國谷が右足でボールを入れると、ゴール前の混戦から最後はオウンゴールで0-1。先制点は桐光へ入ります。
さらに直後には桐光が右サイドからの攻勢に。右クロスに、敷野が頭でボールに合わせると、ボールはゴールの中へ。0-2。フロンターレは突き放されてしまいます。
16分にはフロンターレ、島崎の縦パスから宮代がエリアの前に。最後はエリア右へ有田が抜け出し、シュート。しかし、左へ。さらに左サイドでボールを宮城がおさめ、山田から右へ展開。有田の折り返しからエリア正面で宮代がシュートを打つもワンタッチあり、決まらず。
フロンターレは中央で山内や戸水、宮城がボールをよく触り、ラインを高め、前に出ていきます。21分には道間に代わり24鈴木大登が入り、左SB、栗田がCBに。
25分には桐光のフリーキックをしのいでカウンターに。有田から右サイドの高い位置、島崎へ。最後はエリア正面で宮城がシュートを打つもブロック。さらに山内の縦パスに有田がエリア外右へ。折り返しから、正面で宮城がシュートを打つもここでも桐光の守備に阻まれ、決まらず。
27分にはフロンターレは、さらに交代。島崎に代わり22松永竜之介。
宮城が縦パスを入れ、宮代から左に展開し、戸水が山田を高い位置へ走らせるなどにしていくフロンターレ。30分には山内、宮代と中央でつなぎ、エリア外左から斜めに動き出す鈴木へ。シュートには至らなかったものの、ゴールに迫っていきます。
すると31分、フロンターレは有田がボールをおさめ、右サイドからの攻めに。エリア右で山田がシュートを打つと、最後はこぼれ球を拾った有田のシュートが決まり、1-2。
桐光も直後にはカウンターからエリア外左、西川がシュートを打つも、フロンターレはブロック。コーナーキックも川合がボールをキャッチしてしのぎ、高吉や栗田、松永らがボールを動かし、攻めの機会をうかがいに。
34分には、宮城から宮代へ縦パスを入れ、さらにエリア右へパス。有田がシュートを打つもブロック。さらに宮代とのパス交換から山内がエリア正面へ。シュートを打つもこれも決まらず右コーナーキックに。コーナーキックがいったん阻まれたところでの左コーナーキック、宮城がボールを入れると、栗田が合わせ、ボールはゴールの中へ。きわどい場面でしたが、桐光の選手がクリア、最後はポストに阻まれ、惜しくも決まらず。
さらに36分には宮城の縦パスから山田がエリア内で粘り、こぼれ球を拾った鈴木がエリア外からシュートを打つも上へ。
桐光は高い位置でフリーキックを得て、左のコーナーで望月がキープを図りにいきますが、フロンターレは山内、高吉が寄せ、最後にはゴールキックに。
桐光はここで敷野に代わり2田中彰真。
さらに続くフロンターレの攻勢。鈴木のパスにエリア正面、山内がシュートを打つもブロック。さらにこぼれ球を拾い、迫るとエリア内で桐光に反則があり、フロンターレはPKを得ます。しかし、山田がゴール左を狙ったシュートは決まらず。
フロンターレは逃げきりを図り、後ろを固めにいく桐光に対して、さらに攻めに。44分には有田のパスを受けた宮代がエリア正面やや右で、シュートに持ち込むもブロック。
ロスタイムに入り、フロンターレは山内に代わり、17宮本ディアウ勇守歩。
47分には左サイドのスローインから山田がエリア正面やや左へ。シュートは枠をとらえますが、GK北村がセーブ。試合はタイムアップ。1-2。
前半0-0 後半1-2 計1-2
得点:有田恵人(川崎) オウンゴール、敷野智大(桐光学園)
フロンターレの先発:19川合我空、3島崎元、4高吉正真(c)、15道間雄生、2栗田悠巨、25戸水利紀、32山内日向汰、11有田恵人、18宮城天、9山田新、10宮代大聖
交代:道間→24鈴木大登 島崎→22松永竜之介 山内→17宮本ディアウ勇守歩
控え:21青山海 20澤田泰大 30岡崎玄 13古屋雄帆 7中島大成 8上野綜太
プリンスリーグ関東第17節を終え、フロンターレU-18は5勝4分け8敗、得点30、失点32、得失点差は-2、勝ち点は19、順位は7位。
勝ち点21、得失点差-10で6位の桐生第一、勝ち点18、得失点差-5で8位の三菱養和SC、勝ち点18、得失点差-17で9位の桐光学園、勝ち点17、得失点差-18の山梨学院高校の5チームが8位以下になる可能性があり、最終節は三菱養和が桐光学園と、山梨学院高校は桐生第一と対戦。
フロンターレの最終節は、12月9日午後1時、等々力陸上競技場にて。東京ヴェルディユースと対戦します。
桐光学園戦ではゴールに向かう動きも多く、守備でも攻撃へつながるようなプレーを重ねていったフロンターレの選手たち。チームの力は高まっていると思います。
できることはしっかり準備を重ね、そして目の前の試合を戦い抜くこと。フロンターレは自分たちで決めることができます。最後の等々力を、笑顔で終えられますように。多くのフロンターレU-18のことを想うサポーターたちが願っています。
(文中敬称略)
写真はかんちさんからもいただきました。ありがとうございます。
This work is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives 4.0 International License.