5月2日、等々力第一サッカー場では、川崎フロンターレU-18がプリンスリーグ関東第5節を迎え、鹿島アントラーズユースとの試合に臨みました。
前週行われる予定だった第4節の昌平高校戦が延期となったフロンターレはここまで開幕3連勝。一方の鹿島は、2勝1分け1敗。昨年等々力第一サッカー場で行われた試合では、1-1。フロンターレが先制するも、鹿島が追いつき、最後には青山がPKを止めて、勝ち点1を分け合うことになりました。
なお、この記事はフロンターレに取材を依頼したうえで、書かせていただいています。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第5戦 vs 鹿島アントラーズユース】
5月2日(日)午後1時半キックオフ 等々力第一サッカー場 晴れ一時雨
フロンターレの先発は、GKキャプテンの1青山海、最終ラインは右から2高畠捷、15高井幸大、17浅岡飛夢、ボランチは5田鎖勇作、6田中慶汰、右MF入江流星、左MF9田中幹大、前線には8秋葉拡人、10五十嵐太陽。
鹿島の先発は、GKキャプテンの1髙橋楓、最終ラインは右から22今井啓太、15梅津龍之介、3福原陽向、5溝口修平、ボランチは8村山剛琉、40下田栄祐、右MF28武沢健伸、左MF6小林栞太、前線には10淵上涼太、13菊池快。
午前中は晴天だったこの日の等々力第一サッカー場でしたが、Jユースリーグが行われた前日と同様、黒い雲が次第に近づき、風も吹くなか、試合は始まりました。
立ち上がりは、鹿島がフロンターレのエリア前に向かって、盛んに浮き球を入れてくる展開に。
両サイドの高い位置へ向かって、選手たちが動き出していきますが、フロンターレは秋葉も低い位置まで下がり、コンパクトに、球際に負けずに対応していきます。
3分には、青山が前線へ送ったボールを入江が頭で競り、正面へ田中幹大が抜け出しそうになりますが、鹿島の最終ラインも集中力を保ちこれに対応していきます。
さらに長いボールを入れ、サイドでボールを拾うと、今井の右クロスなどからエリア前にボールを入れてくる鹿島。しかし、フロンターレは高畠がカバーし、最後はゴールキックにするなど、その攻めと対峙。
8分も過ぎると、浅岡や高井、田中慶汰や田鎖が最終ラインでボールを持つ時間もつくり、秋葉や田中幹大らが前線へ動き出しを繰り返し、ゴールへ向かう姿勢を見せていきます。
12分には、田鎖の縦パスを正面で田中幹大がおさめ、エリア正面やや左、秋葉がシュートを打ちますが、GK髙橋がセーブ。先にフロンターレが決定機をつくることに。
さらに五十嵐が左サイドの下がり目に下り、松長根が高い位置へ上がり、中央で田中慶汰や田鎖がボールに触れていくフロンターレ。
鹿島も中へ寄った小林がボールをカット。そこから縦へつけて攻めへ転じようとしていきますが、入江が相手と接触し外に一時出ることになりながら、中央をカバー。
16分には、右サイドでのパス交換から田中幹大がエリア外右の高い位置へ。折り返しを受けた高畠がエリア外右でシュートを打つも鹿島はブロック。
さらにセカンドボールを正面で拾った五十嵐が狙いますが、シュートは上に。
頭に包帯を巻いた入江が再びピッチに入り、11人になったフロンターレ。17分には五十嵐から左サイドを突くパスが出て、抜け出した田中幹大がクロスを入れると、入江が飛び込んでいきますが、鹿島はクリア。
これで得た左コーナーキック、秋葉が右足でボールを入れると、遠いサイド、浅岡がヘディングシュート。右へそれ、枠はとらえられませんでしたが、ゴールをおびやかしていきます。
鹿島も、下田の浮き球に、右サイドから斜めに武沢がエリア内をうかがう動きを見せていきますが、浅岡がカバー。最後は青山がセーブしていきます。
直後には小林のスルーパスをカットした高井がすぐさま、右サイドの高い位置を突くパスを出すと、五十嵐が抜け出していきますが、GK髙橋が前に出てクリア。
さらにフロンターレが、相手陣内で時間を重ね、五十嵐が下がり目で田鎖や田中慶汰とボールを動かし、秋葉が左サイドへ、田中幹大が前線へ動き出しを繰り返しながら、ゴールへ向かっていきます。
23分には、浅岡から左へ展開。秋葉との連係から松長根が高い位置へ。相手を振り切ってクロスをあがていきますが、髙橋がセーブ。24分には浅岡の右サイドを突くフィードに、高畠が粘り強く上がっていき、高い位置でクロス。
シュートにはつながりませんでしたが、さらに田中幹大のプレスバックから高い位置で取り返したフロンターレ。田中慶汰のスルーパスに、エリア外右へ秋葉が抜け出し、そのパスに中央へ五十嵐が仕掛けていくなど、フロンターレが迫る展開が続いていきます。
30分に、取られた飲水タイム明け、フロンターレは中央で高畠がボールをカット。仕掛けていき、右コーナーキックに。そのコーナーのセカンドボールを拾い、秋葉が右からクロスを入れると、遠いサイドで拾った高井が枠をとらえたミドルシュートを打ちますが、髙橋がセーブ。
降り始めた雨が次第に強さを増していくなか、鹿島も35分には、正面やや左で下田がミドルシュートを打ちますが、枠はとらえられず。
フロンターレは五十嵐に出血があり、10人に。ここから鹿島が下がり目で受けた淵上や、中央へ寄った小林らが正面でボールを動かし、今井や武沢らの連係でフロンターレのゴール前に迫る時間をつくっていきますが、フロンターレは田中幹大や秋葉、入江も自陣のエリア近くに時には戻りながら対応。40分には、エリア外左で下田がニアをとらえたシュートを打ちますが、青山がセーブ。さらに左へ流れた淵上が鋭い動きで迫っていきますが、高井や高畠がカバー。
再び五十嵐がピッチへ戻ったフロンターレは42分、青山のフィードに五十嵐が左サイドの高い位置へ。おさめた五十嵐が仕掛けていき、左サイドでのスローインに。ここからラインを高め、再び攻めに転じていきます。
43分には、松長根が高い位置でクロス。右サイドに流れたボールは入江が粘り強くものにし、中央の田中慶汰が左サイドを突くパスを出すと、またも松長根が左クロス。これに入江が飛び込みますが、髙橋がセーブ。
さらにフロンターレは中央で田中慶汰がセカンドボールを回収。五十嵐を走らせるようなパスを出し、また、高井や高畠、浅岡や田中慶汰がボールを回していき、相手陣内をうかがうようにしてプレーを重ね、前半はタイムアップ。0-0でハーフタイムへ。
後半、鹿島は淵上に代わり18垣田将吾を前線へ。
前半の終盤にピッチを濡らした雨雲は去り、再び青空の下で始まった後半。フロンターレは立ち上がりから前に。2分には下がり目で前を向いた五十嵐から左へ展開。田中幹大が仕掛けて、左コーナーキックに。
左コーナー、秋葉がボールを入れると、ニアで高井がバックヘッドで合わせますが、ボールは左へ。決定的な場面をつくっていきます。
フロンターレは、鹿島が入れてきた浮き球も、浅岡が競ったセカンドボールをしっかり回収。田中幹大が前線、秋葉が左MFになり、ラインを高め、ボールを動かしながら前へ。高井のフィードを右サイドに流れた田中幹大がおさめ、右サイドの下がり目で、田中幹大のパスを受けた田中慶汰が前に持ち出すなど、かかわりあっていきます。
鹿島も、ボールをおさめた垣田が右へ展開し、武沢が高い位置へ仕掛けていきますが、松長根が粘り強く対応。さらに前に動き出す垣田に対して、高井がしっかりカバーしていき、攻撃の目を摘んでいきます。
中央で前を向いた五十嵐のパスを、田中幹大がおさめ、そこから右へ展開。高畠が仕掛けていくなど、高い位置でのプレーを試みるフロンターレ。8分には、浅岡のパスを左サイドの下がり目で受けた秋葉がエリア左を突くスルーパスを出すと、松長根が仕掛けていきますが、鹿島の守備も粘り強く対応。
さらに田中慶汰の縦パスを、中央で受けた五十嵐から右サイドを突くパスが出て、田中幹大が高い位置へ。田中幹大はエリア右へ仕掛けていき、折り返すと遠いサイド、秋葉が飛び込みますが、鹿島の守備に遭い、シュートまではいけず。フロンターレは次々にゴールをおびやかす場面をつくっていきます。
高井や浅岡、田中慶汰や田鎖が多くボールに触れ、前線では田中幹大が裏を突く動きを繰り返すなど、ゆさぶりに出るフロンターレ。鹿島も右に開いた今井から、右サイドの高い位置へ流れた菊池へパスが出ますが、浅岡がカバー。青山に戻して、フロンターレボールに。
さらに中盤から村山がドリブルで上がり、迫る場面をつくりますが、秋葉がカバー。攻めにしっかり対峙。そこから再びボールを動かす時間をつくっていきます。
13分には、ボールをおさめた田中幹大が右へ展開。入江が高い位置へ仕掛け、エリア右、田中幹大にパスが通りますが、シュートまではいけず。さらにエリア外右で秋葉がファールを受け、フロンターレのフリーキックに。
秋葉が右足でボールを入れると、セカンドボールを拾った田中慶汰がエリア内に浮き球を入れ、混戦に。シュートまではいけませんでしたが、攻撃でも選手たちがよく体を張り、ゴールへ迫っていきます。
13分、鹿島は菊池に代わり14柏木陽良。
鹿島も、フロンターレのパスをカットしたところから攻めに持ち込もうとしていき、19分には小林がボールをカット。エリア前に垣田が動きだしますが、青山が前に出てカバー。松長根につないで、すぐさま攻めに転じ、五十嵐が下がり目でボールをおさめ、松長根に展開。松長根から右サイド、高畠へ正確なサイドチェンジが通るなど、両サイドを使ってプレーを重ねていきます。
21分には右サイド、高畠のパスに入江がエリア右へ入り込むも、鹿島の守備に遭い、シュートまでは至らず。
鹿島も、22分には、中央でフロンターレが入れた縦パスをカットし、垣田がエリア外左でシュートを打ちますが、枠はとらえられず。
飲水タイムをはさんで、鹿島は24分、柏木のパスに下田が右サイドの高い位置へ。切り返して折り返していきますが、エリア内で田中慶汰がクリア。コーナーキックでもフロンターレはしっかり競り合い、しのいでいきます。
27分には、さらに左へ流れた垣田がエリア内へ仕掛けていきますが、高井がブロックし、左コーナーキックに。
左から武沢が右足で入れたボール、正面で垣田がシュートを放ちますが、入江が体を張りブロック。再度の左コーナーキックは、ニアで垣田が頭でシュートを打つも、こぼれたボールを拾ったフロンターレは、正面を秋葉が持ち上がりカウンターに。
秋葉から右サイド、入江に展開。鹿島も戻りが速く、シュートまではいけませんでしたが、高い位置でボールを奪い返し、再び自分たちでボールを動かしていきます。
そして、32分、フロンターレは左サイドに開いた松長根が高い位置を突くパスを出すと、五十嵐がエリア左へ仕掛けていき、正面へ折り返し。折り返したボールは右サイドへ流れ、攻める展開が続いていくフロンターレ。高畠がクロスを入れると、エリア内、右足をのばしてシュートを打ったのは田中幹大。ボールはゴールネットを揺らし、1-0。先制点をついに挙げたのはフロンターレ。
ピッチ脇で試合の行方を見守っていた選手たちとともに喜びを分かち合った選手たち。鹿島は武沢に代わり34馬目隼乃介、小林に代わり19小松朝陽を入れ、ラインを高め、前に出ていきますが、フロンターレはコンパクトに対峙。田中幹大が自陣の低い位置で体を張り、パスをテンポよく回しながら、左に開いた入江や、五十嵐がエリア内へ向かう動きを見せ、追加点を狙う姿勢を見せていきます。
鹿島がボールを持っても、田中慶汰や中へ寄った秋葉、田鎖がボールをカット。右へ流れた田中幹大、入江へとつなげ、入江が仕掛け、攻めに持ち込んでいくフロンターレ。浅岡や田中慶汰が前に出てボールをカット。そこから切り替えの速さも見せていきます。
37分には、エリア外左でボールをカットした五十嵐が縦に仕掛けて、シュート。髙橋がセーブしたところ、松長根が詰めていきますが、鹿島も福原が体を張って得点には至らず。しかし、決定的な場面に。
フロンターレはここで秋葉に代わり25五木田季晋。
38分には鹿島、右へ展開し、馬目が速いクロスを入れていきますが、高井がクリア。右コーナーキックとなり、柏木が右足でボールをニアに入れていきますが、高畠がクリア。拾ったキッカーの柏木のクロスは青山がセーブ。さらにフロンターレのエリア前で混戦となったところ、最後は垣田がシュートを打ちますが、枠はとらえられず。
さらに鹿島がフロンターレ陣内でプレーする時間が増えていきますが、フロンターレは選手それぞれが体を張り、冷静さも保ってプレーを続けていきます。
鹿島は下田に代わり29大山幸路。43分には、右サイドでフリーキックを得た鹿島、柏木が遠いサイドに入れていきますが、松長根がブロック。さらに浮き球を入れていくも高井がカット。五十嵐も右サイドの低い位置をカバーしていきます。
アディショナルタイムは3分。クロスを入れてくる鹿島に対し、松長根がしぼって、これに対応するなどしていき、決定的な場面をつくらせないフロンターレ。高畠が右サイドの高い位置へ、入江を走らせるようなボールを入れ、入江が粘りフロンターレのスローインに。五木田が右コーナー付近でキープし、高い位置でプレーを試みていきます。
鹿島はボールを奪い、左サイドに展開していきますが、高井がカバー。
フロンターレは入江に代わり30由井航太。鹿島のクロスも、浅岡が由井につながるようにして、処理。最後は高畠や田中慶汰、由井が囲い込むように寄せていきます。そして、試合はタイムアップ。1-0。
見事に開幕4連勝を飾ったフロンターレ。攻守にタフに闘ったことが心に残る、これからがますます楽しみとなる試合となりました。
前半0-0 後半1-0 計1-0
得点:田中幹大(フロンターレ)
フロンターレの先発:1青山海(c)、2高畠捷、15高井幸大、17浅岡飛夢、5田鎖勇作、6田中慶汰、F入江流星、9田中幹大、8秋葉拡人、10五十嵐太陽
交代:秋葉→25五木田季晋 入江→30由井航太
控え:16宮地健輔 3徳久湧大 11小野寺瑠 14大瀧螢 24吹田航晟 32岡野一恭平 13久保田大吉
鹿島の先発:1髙橋楓(c)、22今井啓太、15梅津龍之介、3福原陽向、5溝口修平、8村山剛琉、40下田栄祐、28武田健伸、6小林栞太、10淵上涼太、13菊池快
交代:淵上→18垣田将吾 菊池→14柏木陽良 小林→19小松朝陽 武沢→34馬目隼乃介
下田→29大山幸路
控え:16千葉志音 2山口諒真 9磯良琉偉 11 中山隼
(文中敬称略)
写真はとめさんからもいただきました。ありがとうございます。
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