2月19日は、等々力第一サッカー場へ。
川崎フロンターレU-18は、神奈川県クラブユース新人戦準々決勝に臨みました。
新人戦は、新型コロナウイルスの影響を受け、2020年以降はいずれも途中で中止となっており、フロンターレにとっては、エスペランサSCに勝利した2020年2月の準々決勝以来の試合。
今回は、神奈川県のクラブユース18チームが出場、フロンターレ、横浜F・マリノスユース、横浜FCユース、湘南ベルマーレU-18の4チームは準々決勝からの登場となりました。
対戦相手は、FCグラシア相模原ユース。1回戦でFC ASAHIユースに3-1、2回戦ではCFG-YOKOHAMAユースに16-1で勝利し、準々決勝まで進んできました。
【川崎フロンターレU-18 神奈川県クラブユース新人戦 vs FCグラシア相模原】
2月19日(日) 午後1時キックオフ 等々力第一サッカー場 くもりのち晴れ
フロンターレの先発は、GK19山本健翔、最終ラインは右から17柴田翔太郎、20山中大輝、キャプテンの5土屋櫂大、24児玉昌太郎、ボランチは25矢越幹都、26齊名優太、右MF22加治佐海、左MF27知久陽輝、前線には28香取武、18八田秀斗。
全員新二年生という構成に。
グラシアの先発は、GK1遠藤智騎、最終ラインは右から16永塚颯太、2上原子慶人、20飯島健太郎、5宝木蓮太郎、ボランチに8岡部虎太朗、その前に14志村颯介、13光瀬一彗、右に9髙澤祐輝、左に10市古拓海、前線には11森彪之介。
選手たちが試合に向け、アップしていた際に降った雨は、すぐにやみ、次第に青空が広がり始めた等々力第一サッカー場。
気温も徐々に上がっていき、練習試合が行われた前日と同様、春のような陽気のなか、両チームの選手の家族ら、またサポーターらが見守るなか、試合は始まりました。
立ち上がり、グラシアの森に接触があり、1分ほどの中断。
まもなく、再開され、やがて森もピッチに戻るなか、フロンターレは、ラインを高く保ち、山中、土屋が開き、矢越や齊名、加治佐や知久、下がり目に八田も下りながら、細かくボールを動かしていきます。
4分には、加治佐との連係から柴田が、エリア右へ進入。ゴールの前に折り返すと、八田がシュート。これが決まり、1-0。
フロンターレが先制します。
直後には、知久が左サイドの裏を取り、エリア左へ持ち出し、リターンを、正面やや左で受けた矢越は、エリア右を突くパス。
これに香取が抜け出しますが、シュートはブロック。
右コーナーキックとなり、知久が右足でボールを入れると、正面でセカンドボールをものにした八田が、ミドルシュート。GKの遠藤のセーブに阻まれましたが、チャンスをつくっていきます。
球際に厳しさをそれぞれが見せ、ラインを高く保ち、テンポよく多くの選手が関わり合いながら、フロンターレはボールを動かしていきます。
8分には、正面やや高い位置、齊名から矢越とつながり、矢越は右サイドから左サイドへ持ち出し。
矢越は左へ展開。児玉が高井い位置へ抜け出し、折り返すもグラシアは体を張り、ブロック。
左コーナーキックとなり、これをしのいだグラシアは、宝木がボールをカット。浮き球を前に送ると、森がエリア右へ抜け出しそうになりますが、山中がカバー。
最後は山本がセーブ。シュートは打たせず、対応していきます。
11分には、再びフロンターレ。児玉が左サイドの高い位置へ。ゴール前に折り返すと、八田が迫りますが、グラシアの守りも集中しており、これをクリア。
右コーナーキックとなり、柴田が右足でボールを入れると、山中が頭で合わせますが、枠はとらえられず。
フロンターレは、さらに土屋、山中、間に齊名、香取も下がり目でボールに触れ、位置を入れ替えながら、ボールを動かしていきます。
14分には、左サイド、児玉のパスに、知久が左サイド、高い位置へ。うまく入れ替わり、エリア左へ進み、正面へパスを通すと、これを受けた香取がシュート。
ボールはゴールのなかへ。2-0。
直後には、土屋から左へ開いた知久につながり、知久から中央に寄って受けた児玉が、エリア前へ。
そのパスに、八田がエリア内へ飛び出しますが、グラシアは体を張って、守っていきます。
フロンターレの攻勢は続き、16分には、山中から右サイド、加治佐へ。
加治佐のパスに、柴田がエリア右へ進入。角度のあまりないところから放ったシュートは、遠藤がセーブ。
右コーナーキックとなり、柴田がボールを入れると、山中がヘディングシュート。今度も枠はとらえられませんでしたが、精度の良いボールと、出し手と受け手の連係からおびやかしていきます。
18分にはフロンターレ、八田に出血があり、一時10人に。
それでも、ボールを後ろから動かしていこうとするグラシアに対し、コンパクトにして、対峙。
香取が中盤に対してプレスをかけ、奪い取り、再びフロンターレがボールを持つ時間をつくっていきます。
21分には、八田が戻り、フロンターレは再び11人となります。
すると23分、フロンターレは、山中が前へ持ち出し、右サイドの裏を突くパスを出すと、これに抜け出した加治佐から、エリア外右、矢越とつながり、矢越は右クロス。
これに八田が頭で合わせると、ボールはゴールへ決まり、3-0。
フロンターレが突き放します。
飲水タイムをはさんで、グラシアは、遠藤や上原子、飯島に岡部がエリア前での組み立てを図っていきますが、フロンターレは前から連動して奪いにいき、自陣には入れさせず。
グラシアにボールを奪われても、柴田がすぐさま奪い返すなど、切り替えの速さも見せ、ボールをものにしていきます。
26分には、下がり目で受けた八田から左サイドの知久へ。
知久が左クロスを入れると、右サイドから斜めに加治佐が動き出し、ゴールに迫りますが、遠藤がクロスを阻んでシュートには至らず。
さらに27分には、矢越の浮き球に、八田がエリア内へ飛び出し、ヘディングシュートは枠をとらえますが、遠藤がセーブ。
フロンターレは、前から香取、加治佐、柴田が連動。グラシア陣内でボールをものにし、28分には、右サイドやや下で反転した矢越のパスに、知久が正面やや右へ。
シュートを打とうとしますが、グラシアの体を張った守りが阻んでいきます。
なかなか前に行けなくとも、長いボールに頼るのではなく、あくまで後ろからの組み立てを図るグラシア。
それでも、フロンターレは、知久がすばやい寄せで、前にいかせないなど、球際の厳しさも見せ、向き合っていきます。
30分には、右サイド、柴田から加治佐とつながり、仕掛けた加治佐が折り返すと、エリア左、知久がシュートを打ちますが、グラシアはブロック。
コーナーキックをしのいだグラシアは、中央やや右でセカンドボールを宝木がものにしますが、柴田が奪い返し、ここでも前へは行かせず。
ふたたびフロンターレの攻勢が続き、31分には、知久がエリア外左へ。クロスを入れると、エリア内へ八田、香取が飛び込みますが、惜しくもさわることはできず。
32分にはグラシア、中盤でボールをカットすると、森がエリア外右へ抜け出していきますが、山中と齊名が寄せ、奪い返していきます。
知久や児玉、加治佐や柴田が高い位置へ、流れのなかで位置を入れ替え、裏を突く動き出しを見せるなどしながら、フロンターレは揺さぶっていきます。
35分には、右サイド、下がり目で矢越が浮き球のパス。エリア左へ知久が抜け出しますが、オフサイド。
フロンターレは、さらに36分には、矢越のパスに、児玉がエリア左へ。スルーパスに、知久が正面へ抜け出しますが、グラシアもしっかり寄せ、シュートまでは行けず。
さらにフロンターレは、八田や香取が下がり目に下りる一方で、齊名や矢越がエリア内へ飛び出す姿勢を見せ、右サイドでは加治佐、柴田が連係。
柴田が正面へ仕掛ける姿勢を見せるなど、ゴールに迫っていきます。
40分には、左サイドを知久が仕掛け、ボールは八田へ。八田から受け直した知久が高い位置へ持ち込み、グラシアが阻んだところ、エリア外正面やや左でこぼれ球を拾った矢越がシュート。しかし左へ。
41分には、グラシア、左サイドに開いた市古が、右サイドを突くパスを出すと、髙澤が飛び出し、シュートを打ちますが、枠はとらえられず。
すると43分には、フロンターレ、山中の右サイドの裏を突くパスに、柴田が抜け出して折り返すと、グラシアの守りで右コーナーキックに。
柴田が右足でボールを入れると、加治佐がヘディングシュート。クロスバーが阻んだところ、詰めた山中が頭で決め、4-0。
フロンターレが点差を広げます。
アディショナルタイムに入り、46分には、左サイド、知久から児玉、児玉から正面の香取とつながり、香取のパスに、加治佐が正面やや右へ。
シュートを打つも、遠藤がセーブ。
さらにグラシアの組み立てを狙い、香取がプレスバック。ボールは加治佐へふたたびつながり、正面へ持ち込んだ加治佐は狭いところでシュートを打ちますが、ここでもグラシアは体を張って阻んでいきます。
さらにスルーパスに、八田がエリア左へ抜け出し、うまく入れ替わり、進入するなど、チャンスをつくったフロンターレ。
前半は4-0でタイムアップとなります。
ともに交代はなく、始まった後半。
立ち上がりにはフロンターレ。エリア外左で八田がボールをカット。これに対して、グラシアがファール。フロンターレはフリーキックを得ます。
キッカー、柴田がボールを入れると、こぼれ球をエリア内で矢越が競り、ボールはエリア左へ。そこにいたのは知久。シュートを打つと、ゴール右へ決まり、5-0。
フロンターレは、さらに多くの選手が関わり、細かいパス回しから、相手エリア近くで時間をつくっていきます。
一方のグラシアも、3分には、エリア外正面に志村が抜け出し、シュート。ワンタッチあり、左コーナーキックに。
岡部が右足でボールを入れると、志村がヘディングシュート。しかし、枠はとらえられず。
フロンターレは、土屋が、左に開いた知久へつなげるなど、長いボールも交えていくと、5分には、山中のフィードに、柴田が右サイドの高い位置へ。
クロスを上げると、左へ流れたボール、拾った知久がシュート。しかし、右へ。
直後には、左サイドで八田がボールをカット。斜めに仕掛け、後ろに戻すと、矢越がミドルシュートで狙いますが、左。
それでも、距離感よく、次々にチャンスをつくっていきます。
香取が間で受け、加治佐へつながり、矢越から山中、土屋とつながり、ラインを高めながら前へ出ていくフロンターレ。
7分には、正面で加治佐がカット。そのパスに、香取がエリア外右へ。シュートを打ちますが、上に。
9分には、土屋から左へ開いた児玉へ。児玉がクロスを上げると、エリア内、加治佐が飛び込み、ヘディングシュート。しかし、枠はとらえられず。
柴田が中央に顔を出す一方で、右サイドに開いて加治佐がボールを受けるなどし、また、齊名が加治佐とのパス交換から高い位置をうかがうなど、していきます。
15分には、矢越の浮き球のパスに、香取がエリア内へ。正面へボールを送ると、八田がシュート。これが決まり、6-0。
点差が開いても、前に出る姿勢を見せてくるグラシアも、直後には、右サイドからの浮き球に、宝木が正面へ飛び出していきますが、土屋がカバー。
攻めに転じたフロンターレは、山中がフィード。香取が正面へ。
仕掛けた香取は、グラシアの守りに阻まれるも、エリア左へこぼれたボール、詰めた齊名が、右足でシュート。7-0。
フロンターレがさらに突き放します。
18分には、加治佐のパスに、柴田が右サイドの高い位置へ。
エリア外右へ仕掛けると、グラシアにファールがあり、フリーキックに。
柴田のフリーキックに、遠いサイド、齊名が飛び込みますが、グラシアはブロック。
左コーナーキックに。柴田が右足でボールを入れると、ゴール前、飛び込んだ山中が胸でおさめながら押し込み、8-0。
グラシアは、後ろから組み立てようとしていきますが、フロンターレはそれに対して、前から奪いにいきマイボールに。
最終ラインの土屋が、右サイドの高い位置を突くパスを入れ、抜け出した柴田が折り返す場面をつくるなど、チャンスをさらにつくっていきます。
飲水タイムをはさんで矢越や齊名が間でうまく受け、右サイド、高い位置へ柴田が抜け出したり、また正面で受けた知久が縦に仕掛ける姿勢を見せるなど、フロンターレは攻勢を続けていきます。
28分にはフロンターレは、縦パスを次々に入れ、前へ迫っていくと香取が正面へ。
香取のシュートがブロックされたところ、エリア正面やや右で拾ったのは加治佐。左足でシュートを打つと、ゴールネットを鮮やかに揺らし、9-0。
直後には、最終ラインで組み立てを図るグラシアに対し、前から連動して奪い、八田がエリア左へ。
リターンを正面で受けた齊名のシュートは、ワンタッチあり、決まらず。それでも、点差が開いても、フロンターレはさらにゴールへ向かう姿勢を続けていきます。
30分には、グラシア、岡部がフロンターレのエリア前に、縦パスを入れていきますが、山本がエリア外に出てクリアする好守でチャンスにはつなげさせず。
集中力を保って、対応していきます。
フロンターレはここで矢越に代わり新一年生の30林駿佑。
31分にはフロンターレ、土屋のフィードに、柴田が右サイド、高い位置へ。柴田がクロスを入れると、エリア外左、拾った林が巧みにエリア内へ。
「うまっ!」
ピッチ脇で見守っていた選手たちを沸かせるプレーを見せると、最後は八田が押し込んで、10-0。
さらに細かく、ボールを動かしていくフロンターレ。
35分には、左サイド、知久が仕掛け、エリア左へ。知久が折り返すと、加治佐のシュートが決まり、11-0。
36分には、林から齊名とつながり、齊名のエリア右を突くパスに、柴田が抜け出しますが、グラシアの守りが阻んでシュートまでは行けず。
37分には、齊名から八田とつながり、八田から正面の香取へ。香取は、狭いところを通すシュートを打ちますが、やや右。
さらにエリア前での場面は続き、38分には、エリア外左で知久が反転からシュート。グラシアの体を張った守りが阻んだところ、こぼれ球に詰めた八田が、エリア外正面でシュートを打ちますが、遠藤がセーブ。
グラシアは、森に代わり6増子大和。
光瀬が左へ、市古が前線へ、増子は中盤に入ります。
39分には、さらにフロンターレ、中央で加治佐、八田とつながり、八田のパスに、香取がエリア正面やや右へ抜け出し、シュート。
これが決まり、12-0。
40分には、グラシアの中央での組み立てを狙い、加治佐がエリア外正面でカット。すぐさまミドルシュートを打つと、ボールはゴールへ。13-0。
立て続けに、得点を決めていきます。
左サイド、児玉のスルーパスに、香取が抜け出しそうになる場面をつくるなど、さらにフロンターレの攻勢は続いていきます。
42分には、エリア外右、抜け出した柴田がミドルシュートを打つと、遠藤はセーブするも、こぼれ球に詰めた加治佐が押し込み、14-0。
43分にはグラシア、右サイド、髙澤の浮き球に、市古がエリア左へ飛び出しますが、山本がここでもすばやくカバー。クリアしていきます。
土屋から左の知久、児玉へつなげ、児玉の折り返しに、香取がシュートを打つなど、チャンスをつくり続けていくフロンターレ。
グラシアも、岡部がうまく間を縫うようにして、持ち上がり、前に迫っていきますが、知久がカバー。守備でもしっかり対応を続けていきます。
アディショナルタイムに入り、46分には、細かく動かして、林のパスに、八田が正面へ。しかし、シュートは上に。
試合はここでタイムアップ。14-0。
出場したメンバーは、新一年生の林を除けば、新二年生。これまで一緒に磨いてきた技術や連係などを大いに発揮し、ピッチの上で表現。前線の選手だけではなく、中盤の選手も次々にエリア内へ飛び出す、見ごたえのある攻撃を、ゴールにも結びつけ、準決勝への進出を決めました。
前半4-0 後半10-0 計14-0
得点:八田秀斗4、香取武2、山中大輝2、知久陽輝、齊名優太、加治佐海4
フロンターレの先発:19山本健翔 17柴田翔太郎 20山中大輝 5土屋櫂大(c) 24児玉昌太郎 25矢越幹都 26齊名優太 22加治佐海 27知久陽輝 28香取武 18八田秀斗
交代:矢越→30林駿佑
控え:1濱﨑知康 16菊池悠斗 2江原叡志 3髙橋悠斗 4元木湊大 15中原章雅 6由井航太 7志村海里 8名賀海月 10尾川丈 14岡田泰輝 9岡崎寅太郎 13髙橋宗杜
グラシアの先発:1遠藤智騎 2上原子慶人 5宝木蓮太郎 20飯島健太郎 8岡部虎太朗 9髙澤祐輝 10市古拓海 13光瀬一彗 14志村颯介 16永塚颯汰 11森彪之介
交代:森→6増子大和
控え:4兒玉楓 25青島栞生 15武藤至恩 17松本遼佑 18吉田昌裕 21大塚悠聖
(文中敬称略)
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