フロンターレU18 – エスペランサSC U18 / クラブユース関東予選 1回戦


夏に群馬県で開催される日本クラブユース選手権の関東予選となる、日本クラブユース選手権(U-18)関東大会が今年も開幕です。
初戦の相手は川崎フロンターレトップチームで活躍する脇坂泰斗選手がU-15まで所属していたエスペランサSCとなりました。

【川崎フロンターレU-18 日本クラブユース選手権(U-18)関東大会ノックアウトステージ 1回戦 vs エスペランサSC U-18】
5月24日(水)19:00 Anker フロンタウン生田 Anker Field 晴れ

プレミアリーグでは高体連との連戦でなかなか勝ち星を拾えていないフロンターレ。ここではずみをつけて週末の旭川実業とのアウェイゲームにはずみをつけたいところ。

川崎フロンターレの先発は、GK16 菊池悠斗、DFは右から17 柴田翔太郎、30 林駿佑、3 髙橋悠斗、32 関徳晴、中盤はダブルボランチに26 齊名優太、25 矢越幹都、右サイドに8 名賀海月、左サイドに15 中原章雅、2トップに14 岡田泰輝、13 髙橋宗杜。

エスペランサの先発は、GK95 飯田歩、3バックのDFは右から60 梅村結太、24 古川大喜、18 藤代一瑳、中盤には87 平戸優雅、51 遠藤大斗、66 進藤龍岳、11 熊谷海宏、シャドーに7 中山悠翔、69 稲葉日向朗、トップに50 荻原心。

プレミアリーグでは出場時間の少ない選手を中心に、普段とは違うポジションで出場する選手もおり、フレッシュな雰囲気で試合が始まりました。

前半、まずボールを握ったのはフロンターレ。
3分、ペナルティエリア前中央でボールを受けた14 岡田泰輝から右サイドを追い越していった13 髙橋宗杜へ。ワントラップでシュートを放ちますが、これはゴール左へ。
立て続けに4分、センターサークル付近の26 齊名優太から右サイド8 名賀海月へ。中央のスペースでボールを受けた髙橋宗杜は逆サイドの15 中原章雅へ。中原は鋭いクロスをゴール前へ入れますが、これは先にDFに触られチャンスとはならず。
7分にもフロンターレ。右サイドをオーバーラップしてきた17 柴田翔太郎が倒されて得たFKに、中央左で合わせた岡田のヘディングシュートはエスペランサGK 飯田歩の正面へ。ここも先制点とはなりません。
9分には左サイド。中盤のパス交換から、するすると上がってきていた32 関徳晴が受けると、そのままアタッキングサードまでボールを運びます。関が選択したのはアーリークロス。逆サイドで髙橋宗杜が頭で合わせるもこれはうまくヒットせず。

対するエスペランサがチャンスを得たのは11分。
中盤でボールを奪うと素早く右サイドのカウンターへ。深い位置まで侵入した50 荻原心が追いつこうとしますが、ここは川崎GK16 菊池悠斗が猛烈なダッシュで飛び出し、ボールをサイドラインへ押し出し難を逃れます。

14分にはフロンターレ。右サイドでボールを受けた名賀と25 矢越幹都のワンツーで相手をはがすと、ボールはサイドに抜けた髙橋宗杜へ。ニアを狙ったシュートでしたが、エスペランサGK飯田が弾きます。

対して20分にはエスペランサ。中盤、荻原のプレスバックでボールを奪うと、そのままゴール前へ。しかしここは後ろ向きになりながらも関がなんとか対応しクリア。ピンチを凌いでいきます。

迎えた22分、フロンターレは左サイドからのCKを得ます。キッカーは中原。中央へ入れたボールはDFが先に触りますが、このセカンドボールを再びクロス。中央で合わせたのは3 髙橋悠斗。頭で押し込み先制点をあげます。
攻め続けるものの得点の奪えていなかった中、どんな形であれまずは1点をあげ、選手、ベンチともに歓喜します。

25分にもフロンターレ。中央深い位置から齊名のロングフィードに抜け出したのは中原。ドリブルで相手DFを揺さぶりスペースを作ると、そのままシュート。しかしこれは上に逸れます。31分にも齊名からのロブパス。髙橋宗杜が抜け出しシュートを放ちますがこれは上へ。
更に34分、左サイド深い位置から関があげたクロスにはまたも髙橋宗杜。しかしこれはうまくヒットせず右へ。立て続けに36分、右サイド柴田のクロスに合わせたのは岡田。これもまた右へ。なかなか追加点とはなりません。

39分、左サイドでボールを受けた中原はDFと1対1を仕掛けると、タイミングを外して抜いたところをペナルティエリア内で倒されPKを獲得。PKで追加点のチャンスに自ら挑みますが、これは力みすぎたのか上へ。

前半終了間際の44分、左サイド深い位置から中央へボールを持ち出した関。センターラインにスペースがあると見るや、そのまま更にドリブルで持ち上がりシュート。これはGK飯田に弾かれますが、セカンドチャンスに髙橋宗杜。しかしこれも三度枠外へ。追加点がをあげられないまま前半が終了します。

後半、まずチャンスをつかんだのはエスペランサ。CKからニアで合わせるも枠を捉えず。
対してフロンターレは10分、左サイドで関がドリブルで持ち込み中央へ入れると、DFのブロックなどがあるも混戦から抜け出した岡田がゴール中央へ蹴り込み得点。前半なかなかあげられなかった追加点で2-0とします。

11分、エスペランサは中盤でこぼれたボールを拾うと、右サイドからアーリークロス。しかしこれは川崎GK菊池がしっかりとキャッチ。立て続けにエスペランサは11 熊谷海宏が左サイドから中央まで持ち込んでシュート。これはゴール右に外れ、得点とはなりません。

直後の15分、フロンターレは左サイドでのスローインからボールを持ち出した関がペナルティエリア手前から右足で中央へふわっとしたクロス。これに髙橋宗杜と岡田が詰めますが、ボールには誰も触れずにそのままゴール。U18となって公式戦初出場の関がゴールをあげ、フロンターレが3-0と突き放します。

21分、髙橋宗杜に代わって18 八田秀斗が2トップの一角として入ります。
25分、関が左サイドを持ち上がり、ドリブルで相手を躱しながらペナルティエリアに侵入します。切り替えしたところでDFにブロックされボールがこぼれますが、これを拾った八田が左足を一閃。シュートは逆サイドの右ネットに突き刺さりゴール。4-0とします。
ここでフロンターレは中原に代わり27 知久陽輝を投入。知久が右サイドハーフ、名賀が左というポジションに変わりました。

27分、エスペランサから中盤の底でボールを奪ったフロンターレは関から矢越へとつなぎます。矢越のロングフィードに反応していたのは岡田。ペナルティエリア内右サイドから逆を狙ったシュートは枠を捉え追加点。岡田はこの試合2得点目とします。

29分にもフロンターレ。ペナルティエリア前右でFKを得ると、矢越が直接狙います。しかしこれはゴール左に外れ得点とはなりません。
32分、左サイドでボールを受けた岡田が中央へクロスを送ると、DFのディフレクションでコースが変わり、そのままゴールへ。オウンゴールで6点目が入ります。

フロンターレは38分、左CKを獲得し、蹴るのは柴田。ニアサイドを狙ったボールは鋭い落差で待ち構えた岡田の頭へ。見事に芯を捉えたヘディングは難なくゴールへ。岡田はこの試合3得点でハットトリックを達成します。

43分、中盤でボールを回すフロンターレ。左サイド関から前線でポジションを取った名賀へ。名賀はドリブルでボールを運ぶと、中央の状況を見て鋭いクロス。エスペランサDFを背負いながらも足先でコースを変えゴールに流し込んだのは八田。この試合2得点目を決め、8-0となります。
ここで試合終了。

試合の入りから内容で圧倒したものの、なかなか得点が奪えなかった中、後半にギアを一気に上げ、大量得点としたフロンターレ。全国大会へとつながる大切な初戦をものにしました。
時折見せる鋭いカウンターが印象的だったエスペランサも随所にいいプレーを見せる、いい一戦でした。

2回戦は再びの平日ナイター、5月31日(水)19:00 場所は同じくフロンタウン生田にて、初戦で東京ヴェルディユースを破ったジェフ千葉U-18との対戦となります。ここで勝てば夏に群馬県で行われる全国大会への出場を手にします。
お時間のある方は、ぜひフロンタウン生田で試合を見守ってください。

前半1-0 後半7-0 計8-0
得点:髙橋悠斗、岡田泰輝3、八田秀斗2、関徳晴、オウンゴール(フロンターレ)

フロンターレの先発:16菊池悠斗 17柴田翔太郎 30林駿佑 3髙橋悠斗 32関徳晴 26齊名優太 25矢越幹都 8名賀海月 15中原章雅 14岡田泰輝 13髙橋宗杜
交代:髙橋宗杜→18八田秀斗 中原→27知久陽輝
控え:1濱﨑知康 2江原叡志 5土屋櫂大 6由井航太 10尾川丈 28香取武 9岡崎寅太郎

エスペランサの先発:95飯田歩 60梅村結太 24古川大喜 18藤代一瑳 87平戸優雅 51遠藤大斗 66進藤龍岳 11熊谷海宏 7中山悠翔 69稲葉日向朗 50荻原心
控え:6小澤虎之助 34佐々木樹 52佐藤怜太 64古川蒼 80永盛大地 88村野虎文 68入村健太

 

◇ 試合後、長橋康弘監督、岡田泰輝、関徳晴の2選手に話を聞きました。

長橋康弘監督

◯ 大会初戦でした。試合を通してどういった印象でしたか

立ち上がり、エスペランサさんの守備を崩すことができなかった。後半このままじゃいけないということでよく戦ってくれたと思います

◯  後半エンジンが掛かりましたね

トップチームもそうなんですが、相手が我々の攻撃を消しに来た時になかなか点を取れない。勝手にじれてしまう。しかし、点は取れなくても、後半に必ずそのしわ寄せが来るということを選手たちに伝えました。それを信じて選手たちは自分たちのサッカーをやってくれたのかなと思います

◯  前半終わりから後半の出だし、なかなかボールを進められずにいたように見えました。選手たちはどうやってそれを解決したのでしょうか

得点を取ることで勝手に解決したように見えました。前半から感じていたのは、横パスが多いなと。ブロックの前でボールを回していると引っ掛けられてカウンターを喰らってしまう。それが、ボールを前に進める意識を持つことで解決したのだと思います

◯  普段ベンチスタートだったり、試合に絡まないメンバーも多くいましたが、選手たちにどういう声を掛けて送り出しましたか?

実は紅白戦からAチームとBチームは同じくらいの成績 なんですよ。彼らはいつ出てもいいよう準備をしてくれています。メンバーを落とすという気持ちではなく、今日と週末の試合がある中でこの2つをどう勝つか、ということを考えて相談し、選手を信じていました

◯  各ポジションで同学年の選手が並んだり、プレミアリーグの試合よりもいい部分もあったように見えました

普段から紅白戦で、Aチームにないテンポを出したりすることがあります。コミュニケーションがいいんでしょうかね。これからも出して行ってほしいと思います

◯  週末は旭川ですね。プレミアリーグではなかなか勝てない中、内容は上向いてきているように思います

一戦々々、勝つために内容にこだわって準備しています。課題が見えたところを一つ一つ クリアしていくよう選手たちに伝えていて、青森山田戦あれば試合への入りを良くするところ。また、相手チームに学ばせていただいたところを吸収してくということを選手と話しています。流れが悪くてもセットプレーで仕留めるとか

◯  また週末、来週とがんばってください。ありがとうございました

 

岡田泰輝選手

◯ 今日はハットトリックを達成しましたが、今の気分はどうですか? どれも綺麗なゴールでしたね

シンプルに、嬉しいです

◯ プレミアリーグでもすごく調子が良さそうに見えるんですが、ゴールが遠いですよね。今日の試合にはどういった気持ちで臨みましたか

プレミアで点を取りたいという気持ちはずっとあります。その中で、今日も(プレミアではないけど)公式戦というところで、公式戦と練習試合は全然違うので、今日は公式戦で得点を決めるということにこだわってやりました

◯ 髙橋宗杜選手と2トップでしたが、関係性は?

宗杜は前で身体を張れる選手なので、彼が前で僕はその手前でボールを捌いて、チームにいいテンポを生み出すことを意識してやりました

◯ 前半なかなか点が入らなかった。後半に望む気持ちは

ハーフタイムで長橋監督から、決めきることを意識しようという言葉がありました。後半は、より意識してやりました。もっともっと意識することで、結果につながったのでよかったです

◯ 週末にプレミアの試合、そこから連戦となります

練習後にすぐ食事を摂ることができるので、そこでしっかり回復して、次の試合に臨みたいと思います

◯ プレミアリーグでのゴールを期待しています

ありがとうございます。頑張ります!

 

関徳晴選手

◯ 人生初のインタビューということで、よろしくお願いします

よろしくお願いします(笑)

◯ 公式戦はいつ以来でしたか?

去年のU15関東ユース昇格決定戦以来なので、5ヶ月ぶりでした。最初は緊張もあったんですけど、先輩方からリラックスして思いっきりやってこいと言われたので吹っ切ることができました

◯ 林選手とスタメンに一年生が2人でした。関係性について教えてください

(林)駿佑は去年から彼がセンターバックで、僕がサイドバックでした。隣でやっていたので互いにカバーしあったり、癖がわかっているのでやりやすかったです

◯ プレーについて教えてください。流れの中で、ボランチの位置に入っている時間もありましたね

逆サイドの柴田選手やボランチの位置を見ながら、それぞれがプレーしやすいポジションに入ることを意識してやっていました

◯ ゴールも決めましたね。あれは、狙っていましたか?

…はい。狙いました(笑)

◯ 今後も試合に絡んでくることがあると思います

自分からどんどん1年生を引っ張っていこうと思います

◯ 期待しています

ありがとうございました!

 

本日はベンチスタートの濱﨑選手
リラックスした表情の試合前
本日の守護神、菊池選手

エスペランサのハドル

髙橋宗杜選手。前線で身体を張った
柴田選手。プレミアの強度そのままに
関選手。長身だがテクニカルな持ち上がりも見せた

齊名選手。中盤から攻撃的なパスを供給し続けた

中原選手。得意のドリブルでチャンスを演出した
髙橋悠斗選手。高さで先制点をあげた
名賀選手。この試合のキングだった

林選手。この試合はセンターバックで先発
岡崎選手。出番はなくとも気合の入ったシュート練習は変わらずに
矢越選手。齊名選手と同学年のボランチコンビで安定感を演出した

岡田選手。大爆発のハットトリック
八田選手。途中出場での2ゴール

知久選手。右サイドでいい連携を見せた

勝利の喜びをチームで分かち合う

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