6月2日は千葉県旭市の東総運動場へ。日本クラブユース選手権関東予選ノックアウトステージ2回戦で、FC町田ゼルビアユースに2-3で敗れ、敗者復活戦へ回ることになった川崎フロンターレU-18。
関東予選では、日本クラブユース選手権の出場枠11が、割り当てられており、2回戦では、勝利した8チームが出場権を獲得。残りの3つの枠は、敗者復活戦に回った8チームが争う形式。1回戦で勝てば全国大会を懸けた試合へ進み、敗れた場合はこの大会から去ることになり、日本クラブユース選手権の出場権を得ることはできません。
フロンターレは、1回戦では、SC相模原ユースと対戦することになりました。
【川崎フロンターレU-18 日本クラブユース選手権関東予選敗者復活戦 vs SC相模原ユース】
6月2日(土)午後1時半キックオフ 晴れ 東総運動場
フロンターレの先発はGK21青山海、DFは右から17宮本ディアウ勇守歩、キャプテンの4高吉正真、2栗田悠巨、3島崎元、ボランチは6小川達也、32山内日向汰、右MF11有田恵人、左MF18宮城天、FW9山田新、10宮代大聖。
相模原の先発は、GK21前川愁斗、DFは右から23横山航大、3池宮和樹、4福嶋光貴、22水野偉雄、中盤は5岩瀬隼、8関龍之介、6清水悠弥、右に11小山威、左に14平野力丸、FWキャプテンの10中丸流佳。フロンターレU-15出身の1年生、横山が右SBでスタメンに。
柏レイソルU-18がFC町田ゼルビアユースを3-0で下した関東予選準々決勝に続いての試合。汗ばむような陽気の東総運動場のスタンドには、両チームの選手の家族や、サポーターらが集まり、SC相模原ユースのメンバー外の選手らも応援に加わり、ピッチの選手たちに声援を送るなかでのキックオフとなりました。
立ち上がりはフロンターレが前に。1分には山田が前線でボールをキープし、エリア右へ宮代が抜け出しますが、相模原はクリア。右コーナーキックにつなげると、宮城が右足で入れたボールを山内が拾い、右サイドに残っていた宮城につなげますが、シュートには結び付かず。さらに宮城がドリブルで仕掛け、エリア外でうまく受けた山田がシュートを打つも、GK前川がキャッチ。
フロンターレは、ラインを上げてコンパクトに。高吉のフィードを山田がおさめ、左へ展開し宮城がドリブルで仕掛けるなど、さらに前へ出ていき、栗田も正確なフィードで、前線に配球。5分には栗田のフィードをエリア右に抜け出した有田がおさめ、シュートを打つも上へ。
フロンターレは、さらに島崎も宮城とのパス交換からエリア外左へ上がるなど、高い位置でプレーが続いていきます。
10分近くには山田が左MF、宮城がFWとポジションをチェンジ。宮代が中盤まで時折下り、山内や小川とかかわり、右サイドの有田へ展開するなど、揺さぶりに。
相模原も中丸にボールを入れ、打開を図りに。12分には中丸が左サイドに流れ、ファールを受け、フリーキックを得ると、小山のボールキープから、リターンを受けた関がエリア外正面からミドルシュート。枠をとらえますが、青山が反応。後ろへ弾き、ゴールとはならず。15分にはエリア外正面でフリーキックを得ると、中丸が直接右足で狙ったボールは、クロスバーに。ゴールをおびやかす場面をつくりだしていきます。
17分にはフロンターレ、宮代が中盤まで下りてボールを受け、右サイドからの攻めに。パス交換から有田が持ち上がり、エリア右へ縦パスを入れると、山田がエリア内へ抜け出しますが、GK前川がクリア。
フロンターレはラインを高く保ち、高吉が右へ持ち上がり、宮本を走らせるパスを出したり、山内も有田とのパス交換からエリア正面へ抜け出そうとするなど、こじ開けに。18分には有田のプレスバックからマイボールにすると、エリア外右から宮代がシュートを打つもGK前川が反応。弾きながらも抑え、ゴールとはならず。
フロンターレは再び山田を前線、宮城を左MFに入れ換えるなど試行錯誤も交えながら、ゴールをうかがいに。22分には小川の縦パスをエリア前で受けた山田が、山内とのパス交換からエリア左へ抜け出そうとするもGK前川が対応、シュートには至らず。
22分には相模原も右スローインから右コーナーキックを得ると、関が右足で入れたボールにニアで中丸が反応。しかし、うまくミートできず。ここで給水タイムへ。
給水タイム明け、23分には栗田が前線の山田へ速い縦パスをつけ、そこからエリア右の宮代へパスを入れようとしますが、相模原はクリア。さらに島崎が高い位置へ仕掛けていき、左コーナーキックを得ると、宮城が入れたボールに宮代が合わせますが、うまくミートせず、ボールは上に。
一方の相模原もマイボールにすると横山が高い位置へ上がるなどしていきますが、クロスは山田が自陣まで戻りブロック。そこから有田が中盤まで寄り、高吉から縦パスを受け、右サイドに展開し山田や宮城が仕掛けていくなどしていきます。
30分にはエリア外左で相模原にハンドがあり、フリーキックを得ると宮城がエリア内右へ入れたボールを栗田がおさめ、シュート。しかし、上に。さらに高吉の縦パスを受けた宮本が有田とのパス交換からエリア右へ抜け出すも、最後は相模原の体を張った守備に阻まれ、シュートとはならず。
相模原のセットプレーを山田が自陣に戻りセカンドボールをものにするなどして、前に出ていくフロンターレ。42分にはGK前川に山田がプレスをかけ、ボールをものにすると、エリア左に宮代が抜け出すも、相模原も戻りが速くシュートは打てず。
さらに宮本の右からのスローインを宮城が受け、宮代とのパス交換からエリア内へ抜け出そうとしたり、栗田の縦パスを受けた山田が受け、左へ展開。島崎のパスを受けた宮城がエリア左へ仕掛けていくなど、攻勢に。
46分には左サイドのパス交換からエリア左へ島崎が抜け出しシュート。ゴール左をとらえますが、前川が反応。これで得たコーナーキック、左から宮城がボールを入れると、宮代が競り、最後はエリア左で宮本がシュートを打つもブロック。続けての左コーナーキック、宮城が入れたボールは直接ゴールへ向かっていきますが、前川がクリア。前半はここでタイムアップ。0-0でハーフタイムへ。
後半立ち上がり、先にエリア前に迫ったのは相模原。パス交換から右サイドの高い位置へ横山が抜け出し、エリア内へボールを入れるとゴール左で清水が反応。ニアをとらえますが、青山がクリア。畳み掛ける相模原はさらに左サイドでボールを拾い、クロスを入れるなどフロンターレのゴールへ迫っていきますが、フロンターレはコンパクトに。山田も自陣のエリア近くへ下がるなどしてしのいでいきます。
耐えたフロンターレは4分、山内が右サイドの裏を突くパスを出すと、有田が相模原の選手とうまく入れ換わってエリア外右の高い位置へ。ゴールへ向かっていき、エリア正面へボールを送ると、走り込んだ宮城がシュート。枠をとらえますが、GK前川がセーブ。こぼれ球に自ら反応した宮城は頭でボールをとらえますが、シュートは右へ。
しかし、フロンターレはここから流れを引き戻し、有田が中盤まで下がって高吉から縦パスを受け、そこから宮城に預け、サイドに展開するなどして攻勢に。高吉も、正確なサイドチェンジを左サイドの高い位置へ流れた山田に通すなどしていきます。
7分には宮本の縦パスを受けた宮代から右へ。エリア外右へうまく入り込んだ宮城がエリアへ仕掛けていくと、相模原はこれに対してファール。フロンターレはPKを得ます。キッカーは宮城。ゴール右へ決めて、1-0。先制点はフロンターレへ。
勢いの出たフロンターレは直後にも山内がボールを奪い、エリア左へパスを通すと、山田がうまく切り返してシュートに持ち込むも枠はとらえられず。
SC相模原は平野に代わり、24佐々岡駿。フロンターレはさらに宮本のパスを受けた有田が前を向いてスルーパスを送ると、エリア内へ山内が抜け出そうとするもDFの寄せに遭い、GK前川がボールをキャッチ。しかし、ボランチの山内もシュートに結び付くような動きを見せて、攻撃に厚みを加えていきます。
直後には、相模原。右コーナーキックを得ると、関のボールにエリア右で池宮が反応。しかし、小川がブロック。そこからフロンターレは縦へボールを入れ、山内からエリア右の有田へ。前川に阻まれましたが、攻守の切り替えのよさを出していきます。
相模原の攻勢に対して、小川がボールをカット。そこからサイドへつけ、左から右へ動かして、有田が高い位置へ仕掛けていくなどするフロンターレ。17分には自陣の右サイドで前を向いた宮本からエリア外左へサイドチェンジ。山田がボールをおさめ、ゴールへ向かって仕掛けていき、エリア左からシュートを打つと、ボールはゴールネットを揺らして、2-0。
直後にもさらにフロンターレは宮城がパス交換からエリア外右へ。クロスをエリア内へ入れると、島崎が飛び込みますが、惜しくも左へ。
前線へ動き出す中丸に対しては、栗田や高吉が囲い込むように対応し、起点をつくらせず、そこから小川がかかわってボールを動かしていき、栗田がボールを持ち上がって時にはセンターラインよりも前に出たり、山内がエリア内へスルーパスを送るなどしていきます。
24分には宮城の浮き球を宮代がおさめ、エリア内へボールを送ると、山田が抜け出すも相模原も体を張った守りを見せ、シュートは打てず。
相模原はコーナーキックやGK前川がエリア内へ正確にボールを通すなどして反撃の機会をうかがいに。しかし、フロンターレは山田がクリアをしたり、青山がボールをしっかりキャッチするなどして、しのいでいきます。
27分には相模原は岩瀬に代わり12松浦純一。26分には中丸が競り勝ったボールに、エリア右へ中隈が抜け出しますが、シュートは青山がセーブ。
フロンターレは宮代が中盤まで下がり、右サイドの裏を突く有田へパスを通すなどしていき、栗田の縦パスを宮代がおさめ、高吉に戻し、高吉が右サイドの高い位置へ宮本を走らせるなど、ゴールに向かってのプレーを続けていきます。
32分には高吉のフィードを宮代がおさめて右へ流れ、エリア前にパスを送ると、抜け出したのは有田。シュートを打つとゴールネットを揺らして、3-0。見事な連係から貴重なゴールに結びつけていきます。
相模原は水野に代わり17熊切航平。33分には右サイドから攻勢に出ると右からのクロスがエリア内へ入りますが、宮本がエリア内にしぼってこれに対応。
再び攻撃へと転じたフロンターレは、36分、有田、宮代とつないでエリア外左で島崎が倒され、フリーキックに。宮代は直接ゴールを狙いますが、上に。
37分にはSC相模原は福嶋に代えて13。フロンターレも38分には有田に代わり8上野綜太。
栗田が右サイドの上野にパスを通すなど、フロンターレは最終ラインから高い位置でのプレーを続け、宮城が右へ流れて、空いたスペースを上野がゴールに向かって仕掛けてるなど、さらに追加点を狙いに。宮本も上野とのパス交換から高い位置へ上がるなど、暑さの中でも運動量を落とさずに前に出ていきます。40分には小川からのパスをエリア外右で受けた宮城がボールをキープ。エリア内へボールを送ると、山田が抜け出してシュートを打つも左へ。
46分には相模原のエリア外でのボールを山田が奪い、前に。左から折り返すと、走り込んだ宮城のシュートはゴールの中へ。4-0。
フロンターレはここで宮城に代わり24鈴木大登。直後にはカウンターへ持ち込むと、宮代のパスにエリア右へ鈴木が抜け出すもシュートは打てず。しかし、流れにのって試合にうまく入っていきます。
フロンターレは山内に代わり13古屋雄帆がボランチに。エリア前での相模原のパス交換にしっかり対応し、試合はタイムアップ。4-0。
前半0-0 後半4-0 計4-0
得点:宮城天2=PK1、山田新、有田恵人
フロンターレの先発:21青山海、17宮本ディアウ勇守歩、4高吉正真(c)、2栗田悠巨、3島崎元、6小川達也、32山内日向汰、11有田恵人、18宮城天、9山田新、10宮代大聖
交代:有田→8上野綜太 宮城→24鈴木大登 山内→13古屋雄帆
控え:19川合我空 15道間雄生 20澤田泰大 22松永竜之介
勝ち上がったフロンターレは、3日午後0時、東総運動場にて、栃木SCユースと全国大会出場権を懸けた試合に臨むことになりました。
球際に激しく、最終ラインからも攻撃へつなげていく、切り替えの良さを出せていたことが印象的だったこの日のフロンターレ。暑さが予想されるなかでの連戦とはなりますが、「団結」のチームスローガン通りの戦いぶりを見せれば、きっといい結果が出ると思います。
(文中敬称略)
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