青森山田 – 静岡学園/ 全国高校サッカー選手権決勝


1月13日は埼玉スタジアム2002へ。全国高校サッカー選手権は決勝戦。国見以来の2連覇の懸かる青森山田と、24年ぶりの優勝を目指す静岡学園が対戦。川崎フロンターレU-15出身、静岡学園の3年生、浅倉廉選手も試合に臨みました。

【全国高校サッカー選手権決勝 青森山田 vs 静岡学園】
1月13日(月)午後2時9分キックオフ 埼玉スタジアム2002 晴れ 5万6025人 45分ハーフ

青森山田の先発は、GK1佐藤史騎、最終ラインは右から2内田陽介、4箱﨑拓、5藤原優大、3神田悠哉、ボランチに6古宿理久、7松木玖生、右に11後藤健太、左に8浦川流輝亜、トップ下にキャプテンの10武田英寿、前線には9田中翔太。

静岡学園の先発は、GK17野知滉平、最終ラインは右から4田邉秀斗、キャプテンの3阿部健人、5中谷颯辰、15西谷大世、ボランチは18藤田悠介、16井堀二昭、右に10松村優太、左に14小山尚紀、前線には今大会初めてのスタメン、9加納大。

チケットが完売になった晴天の埼玉スタジアム2002。キックオフが迫っても、入場しようとする人たちの列は途切れることはなく、青森山田の応援団を起点に起きたウェーブがスタンドを一周していくなど、熱気にあふれた雰囲気に。主審のキックオフを告げる笛とともに、観客たちが拍手を送るなか、試合は始まりました。

立ち上がりは青森山田。高い位置でプレスからボールを奪い、そこからゴールの前に迫りに。1分には、抜け出した後藤がエリア右へ仕掛けていきますが、西谷がブロック。

右サイドでのスローインを得た青森山田は、内田のロングスローからゴールを狙いますが、しのいだ静岡学園も、左サイドに開いた浅倉がエリア左を突くパスを出すと、小山が迫り、青森山田の守備に阻まれたものの、攻めに持ち込み、左に流れ起点になろうとする青森山田の田中に対して、阿部が粘り強く寄せ、マイボールのスローインにしていきます。

一方の青森山田も、左に開いた藤田に対して、速い寄せを見せ、ファールを受けてフリーキックを得るなどし、試合は一進一退に。青森山田がロングスローから、松木が折り返せば、それをしのいだ静岡学園は、浅倉が前に持ち出し、左サイドで受けた田邉のクロスに、松村が右サイドの高い位置へ仕掛けようとするなど、ともに切り替えの良さを出していきます。

そんななかで、先にスコアを動かしたのは青森山田。左サイドでボールをカットした武田が縦に仕掛け、静岡学園のファールを受けて、エリア外左でのフリーキックに。古宿が右足で入れると、飛び込んだ藤原が頭で合わせ、ボールはゴールのなかへ。1-0。先制点は青森山田へ。静岡学園は今大会初めての失点に。

追いかける展開となった静岡学園は、阿部や田邉、小山や西谷が多くボールに触れ、右の松村に展開していきますが、青森山田も厳しい寄せを見せ、エリア内へは近づかせず。13分には青森山田、左に開いた武田から中央の松木へ。松木のパスに、後藤がエリア右へ仕掛けていきますが、静岡学園は西谷がブロック。

立て続けにコーナーキックを得てゴールに迫る青森山田の攻めをしのいで、静岡学園は、カウンターから松村が持ち上がり、左サイドに流れた加納に展開、そのパスに正面へ松村が迫りますが、青森山田の戻りも速くシュートまではいけず。それでも阿部が青森山田陣内で厳しい寄せを見せ、そこから浅倉がエリア内へ巧みに仕掛けていくなど、ゴールをおびやかす場面をつくっていきます。

17分には、正面で井堀、浅倉、井堀とパス交換、井堀のパスに松村がエリア右へ、シュートを打つも左へ。さらに中谷が前に持ち上がり、左サイドを突くスルーパスを出し、高い位置へ流れた加納のリターンを受けた西谷がクロスを入れるなどしていき、21分には、パス交換からエリア外左まで上がった中谷の折り返し、エリア左へ加納が抜け出しますが、青森山田の守備が阻んでいきます。

23分には青森山田、フリーキックをしのいで後藤が縦に仕掛けていきますが、松村が粘り強く寄せ、クリアし左コーナーキックに。古宿が右足で入れたボール、遠いサイドで合わせますが、野知が触り右コーナーキックに。立て続けにさらにコーナーキックを得た青森山田は、こぼれたボール、エリア内へ詰めた浦川がシュートを打ちますが、上に外れていきます。

青森山田は、静岡学園のボール回しに網をかけるように、古宿や松木がマイボールにしていき、27分には古宿のエリア左を突く浮き球に、武田が抜け出しますが、野知が飛び出してセーブ。さらに古宿のカバーや武田がうまく体を入れるなどしていく青森山田。

31分には田中がボールをカット、そのパスにエリア内へ抜け出した武田に対して、野知がファール。青森山田はPKを得ます。キッカーは武田。これを決めて、2-0。青森山田が突き放します。

リードを広げられた静岡学園は、ラインを高め、ファールを受けてもそこからすばやくリスタートして、ドリブルとパスを交えていき、田邉のパスに浅倉がエリア内へ抜け出すなどしていきます。

39分には中央で受けた浅倉がエリア正面やや右へ仕掛け、シュートを打ちますが上に。さらに間で受けた浅倉のパスにエリア正面へ小山が迫るなどしていく静岡学園。3点目を狙い、中盤からのパスに、エリア右へ仕掛ける後藤に対して、西谷がブロックし、しのいでいくなど、青森山田の攻めに向き合いながら反撃の機会をうかがっていきます。

そして、46分、静岡学園は浅倉のパスにエリア外右へ仕掛けた藤田がファールを受けフリーキックに。こぼれたボールを拾い、エリア外左からクロスを入れると、青森山田のクリアしたボールを、エリア外右で拾った中谷がシュート。ゴール左へ決まり、2-1。前半はここでタイムアップとなり、2-1。1点差でハーフタイムへ。

 

後半、静岡学園は藤田に代わり19草柳祐介が入り左MFに。浅倉がボランチ、小山がトップ下に。立ち上がりから右コーナーキックを得て、中谷がシュートを打つなどチャンスをつくり、浅倉や井堀、小山がボールを中央で巧みに動かし、中谷のフィードにエリア内へ加納が走り出すなど、長いボールも交えて前に出ていきます。

青森山田も浦川がボールをカットし、縦に持ち込もうとしますが、静岡学園は井堀がすばやく寄せて再びマイボールに。中谷が縦にボールをつけて、西谷がエリア近くで、ファールを受けてもフリーキックからゴールを狙うのではなく、リスタートを選択。人をかけてゴール前に迫っていきます。

7分には左サイドから中央へ仕掛けた小山がシュートを打ちますが上に。さらに浅倉のエリア右を突くパスに松村が抜け出し、正面へ切れ込み、そのパスにエリア内へ草柳が抜け出そうとしますが、青森山田も粘り強く寄せ、しのいでいきます。

9分には田邉のスルーパスに、松村がエリア右へ。マイナスの折り返しに、正面やや右、走り込んだ浅倉がミドルシュートを打ちますが、佐藤がセーブ。

青森山田のロングスローをしのぎ、阿部のフィードなどでゴールへ向かっていく静岡学園。16分、松村から左へ展開。左サイドの草柳が正面やや左の加納へ縦パスを入れると、ゴールに背を向けていた草柳は反転からマークを振り切り、左足でシュート。ボールはゴールのなかへ。2-2。ついに静岡学園が追いつきます。

追いつかれた青森山田も古宿の正確なパスに、後藤が右サイドから折り返しますが静岡学園はこれをブロック。コーナーキックをしのいだ静岡学園は、カウンターに。浅倉のパスにエリア正面へ田邉が抜け出しますが、シュートまではいけず。それでも中央の浅倉のパスに、草柳が左サイドを仕掛けるなど、たたみかけていきます。

青森山田も、22分にはセカンドボールを拾った浦川がエリア左へ仕掛けて左コーナーキックを得ると、武田が左足で入れたボール、遠いサイドで箱﨑が合わせますが野知がセーブ。さらに24分には、左サイドでボールをカットした神田が折り返しますが、野知がここでもセーブしていきます。

直後には静岡学園、草柳、松村とつながり、最後はエリア正面やや右、浅倉がミドルシュートを打ちますが左へ。ここで青森山田は浦川に代わり13得能草生。

なおもパスを回し、松村や浅倉、草柳らがよく仕掛けていく静岡学園。31分には田邉の縦パスに、加納がエリア内へ。しかし、藤原が粘り強く体を入れていきます。

青森山田はさらに交代、後藤に代わり15安斎颯馬。38分には、安斎が右サイド高い位置からエリア内へ仕掛けていきますが、静岡学園の草柳がこれに対応。ゴールキックに。さらに武田から左へ展開。松木の折り返しに正面へ安斎が抜け出しますが、静岡学園はブロック。左コーナーキックとなり、セカンドボールを拾った武田の浮き球に、エリア右へ松木が抜け出しますが、オフサイド。

すると再び攻めに転じたのは静岡学園。松村が仕掛けてコーナーキックを得るなどしていくと、37分には、エリア外左で小山がファールを受けてフリーキックに。井堀が右足でボールを入れると、遠いサイド、頭で合わせたのは中谷。ゴールネットを揺らして2-3。ついにリードをものにしたのは静岡学園。

青森山田は内田に代わり19鈴木琉生。

内田にも増して飛距離と精度の高い鈴木のロングスロー。スタンドにどよめきを呼ぶその武器で、青森山田は同点を狙いに。42分には、右サイドでの鈴木のロングスロー、遠いサイドで武田がシュートを打ちますが、野知がセーブ。

青森山田は松木に代わり14金賢祐。44分にはさらに鈴木のロングスローからシュートを打つもここでも野知がセーブしていきます。

ロスタイムは3分。左から仕掛けてくる安斎に対して、阿部がカバーするなどしていく静岡学園。47分には、ロングスローから古宿が放ったシュートを、野知がセーブ。すばやく浅倉へ預けて、浅倉が左サイドを仕掛け、古宿を振り切り、エリア正面へパスを送ると、小山が抜け出し、シュート。これは青森山田がブロックし、右コーナーキックに。

キープを図る静岡学園。それに対して粘り強く寄せてマイボールにした青森山田。GK佐藤のフリーキックからゴールを狙いますが、それを跳ね返した静岡学園は、小山のパスにエリア左へ抜け出した草柳がシュート。これが枠外右へそれたところで、試合はタイムアップ。2-3。2点のビハインドを跳ね返し、静岡学園は24年ぶりの優勝を飾りました。

2016年の川崎フロンターレU-15の最後の試合となった高円宮杯、ガンバ大阪戦から3年あまり。フロンターレのアカデミーを離れ、静岡学園で仲間たちとともに、自分たちのサッカーを磨いていった浅倉が、多くの観客をわかせ、ついに日本一のチームの一員になったことは、この上もない喜びを感じるものでした。

自分たちの培ってきたスタイルを、ひたむきに貫いた静岡学園の優勝は、この日スタンドから試合を見つめた多くのサッカー選手を目指すこどもたち、多くのサッカーファンの心に刻まれるものになると思います。

前半2-1 後半0-2 計2-3
得点:藤原優大、武田英寿=PK(青森山田) 中谷颯辰2、加納大(静岡学園)

青森山田の先発:1佐藤史騎、2内田陽介、4箱﨑拓、5藤原優大、3神田悠哉、6古宿理久、10武田英寿(c)、7松木玖生、11後藤健太、8浦川流輝亜、9田中翔太
交代:浦川→13得能草生 後藤→15安斎颯馬 内田→19鈴木琉生 松木→14金賢祐
控え:12韮澤廉 24松本将吾 16那俄牲海 18タビナス ポール 17古澤ナベル慈宇

静岡学園の先発:17野知滉平、4田邉秀斗、3阿部健人(c)、5中谷颯辰、15西谷大世、18藤田悠介、16井堀二昭、10松村優太、14小山尚紀、9加納大
交代:藤田→19草柳祐介
控え:1北口太陽 2田中太晨 22岩野寛太 28関根大輝 6権平美樹 7藤井皓也 11渡辺怜歩 12岩本悠輝

(文中敬称略)

スタンドから声援を送った静岡学園の応援団

青森山田も多くのメンバー外の選手らが声援を送った

円陣を組む静岡学園の選手たち

立ち上がり仕掛けていく青森山田の後藤健太選手。静岡学園の藤田悠介選手が寄せにいく
横浜FCジュニアユース出身、青森山田の古宿理久選手と、川崎フロンターレU-15出身、静岡学園の浅倉廉選手
青森山田、内田陽介選手のロングスローからゴールを狙う
仕掛けていく青森山田、武田英寿選手と静岡学園の田邉秀斗選手
藤原優大選手が決め先制点は青森山田へ

失点後すぐさま円陣を組む静岡学園の選手たち

浅倉廉選手は果敢に仕掛けていく

浅倉廉選手

決定的な場面を迎えるが青森山田、浦川流輝亜選手のシュートは枠をとらえられない
青森山田のPK

武田英寿選手が決め、2-0

中谷颯辰選手が決め、2-1

前半は2-1でタイムアップ

後半へ
静岡学園の松村優太選手
浅倉廉選手
静岡学園、小山尚紀選手が仕掛けていく
左サイドを突くパスを出す浅倉廉選手
静岡学園の西谷大世選手
浅倉廉選手
静岡学園、田邉秀斗選手

浅倉廉選手がシュートを打つ
青森山田もゴールに迫る

加納大選手がシュート

2-2。同点に

田邉秀斗選手がカウンターから仕掛ける
浅倉廉選手
ミドルシュートでゴールをおびやかす

松村優太選手
浅倉廉選手
加納大選手

藤原優大選手が体を入れていく
中谷颯辰選手が決め静岡学園が逆転

青森山田はロングスローなどからゴールをおびやかす

野知滉平選手らが粘り強く守っていく
浅倉廉選手が仕掛けていく

小山尚紀選手
シュートを打つ
キープを図る静岡学園

草柳祐介選手がシュート
2-3でタイムアップ。優勝は静岡学園

 

 

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