多摩川コラシコのあとは、麻生グラウンドへ。プリンスリーグ関東は第5節。 5月5日、等々力陸上競技場での前節、前橋育英に0-2で敗れ、ここまで1勝1分け2敗の川崎フロンターレU-18は、大宮アルディージャユースとの試合に臨みました。
【川崎フロンターレU-18 プリンスリーグ関東第5節 vs 大宮アルディージャユース】
5月5日(土)午後3時キックオフ 麻生グラウンド 晴れ
フロンターレは、前節まで左SBを務めていた14古岡佑斗が右手の怪我のため、メンバー外に。先発はGK21青山海、DFは右から17宮本ディアウ勇守歩、キャプテンの4高吉正真、2栗田悠巨、3島崎元、ボランチは6小川達也、32山内日向汰、右MF11有田恵人、左MF9山田新、FW18宮城天、10宮代大聖。前節は右SBだった島崎が左SBに。FW登録の宮本が右SBとして、プリンスリーグ初出場、初先発をすることになりました。
昨年プレミアリーグEASTで9位に終わり、4年ぶりにプリンスリーグ関東に戻ってきた大宮アルディージャユースはここまで2勝1分け1敗。先発はGK16村田耀、DFは右からキャプテンの9吉永昇偉、4森侑里、3白根和紀、2梅本琉生、ボランチは6安島樹、その前に10高柳郁弥、14瀬良俊太、右に7横江祐樹、左に11高田颯也、FW19新井成志郎。
朝から気温が上がり、Tシャツ一枚でも過ごせるような気候の麻生グラウンド。川崎のサポーターはもちろん、大宮のサポーターも選手を後押しする幕を張り出し、両チームの選手の家族らが見つめるなか、試合は始まりました。
立ち上がり、大宮はフィードを入れながらサイドから高田や横江がエリア前に斜めに動き出して揺さぶりに。2分には高柳のパスに左へ抜け出した高田がクロスを入れるも右へ流れ、シュートには結び付かず。
フロンターレは直後には宮本のボールを中盤まで下りた宮代が受け、宮代のパスに左サイドからエリア前へ動き出した山田が抜け出すもオフサイドに。
4分には大宮、吉永から左へ展開。左から入ったボールにエリア内へ吉永が仕掛けていくも、フロンターレは山田が戻り、粘り強く対応。さらにパスを回しながら、左サイドから高田が仕掛けてゴールへ仕掛けるなどして、迫る大宮。7分にはエリア左へ新井が抜け出しますが、高吉がクリア。
フロンターレも宮代が競ったボールを宮城が受け、右サイドへ振ると、有田が仕掛けていくも、有田からエリア外でボールを受け、前を向こうとした宮城には、大宮の高柳が寄せ、エリア内へは近づけず。さらに9分には山内がボールをカットし左へ流れた有田へ。有田が折り返すと、エリア左から山内がシュートに持ち込むも大宮の体を張った守備に阻まれ、枠へは飛ばせず。最後はGK村田がキャッチ。
大宮は、ラインを高く保ち、コンパクトにしながら森や白根に村田も加わり、後ろでボールを動かし、高田と梅本らがよく連係しサイドから攻勢に。フロンターレも山内が有田を追い越して右サイドの高い位置へ仕掛けたり、宮城がエリア内へ抜け出そうとしたりしますが、なかなかシュートにはつながらず。
11分には大宮、右から左へボールを動かし、最後は安島がミドルシュート。しかし、ワンタッチあり、コーナーキックに。コーナーキックのセカンドボールを拾って次々にエリア内へボールを入れてきますが、フロンターレはエリア前に人を集めて、対応。さらにフロンターレのフィードを拾ったところから攻撃に出る大宮。左から
高田が仕掛けていきますが、ここでもフロンターレは粘り強く対応。
16分には高吉が高田からボールを奪い、右へ流れた宮代へパスを入れると、宮代が左へサイドを変えて、エリア左へ山内が抜け出しシュート。しかし、GK村田がセーブ。18分には大宮、瀬良から中盤の安島へボールを戻し、安島のパスにエリア左へ高田が仕掛けていくも宮本が寄せ、近づかせず。初先発の宮本も守備で好対応を見せていきます。
19分にはフロンターレ、宮代の浮き球にエリア内に山内が飛び出すもクリア。さらにボールをカットした山田がエリア前に仕掛けるも、大宮も切り替えよくシュートはブロックされます。
ボールを大宮に動かされながらも次第に小川がカバーするなどして、ボールを奪い返し、有田が右サイドから仕掛けるなどしていくフロンターレ。給水タイムを挟んで、25分には栗田のフィードにエリア前へ有田が抜け出すも惜しくもボールには触れず。
一方の大宮もフロンターレのフィードを高柳がカットしたところからエリア前の左から正面へ。シュートはフロンターレがブロックし、左コーナーキックとなると、ショートコーナーを選択し、左クロスを入れるとファーに精度の良いボールが入りますが、島崎がクリアする好守。
29分にはエリア正面でフロンターレにハンドがあり、大宮がフリーキックを得ると、すばやいリスタートから左クロスを入れると、永がフリーで合わせますが、正面を突いたシュートは青山がキャッチ。さらに左から高田が仕掛け、エリア前に瀬良が迫るもフロンターレは人をかけ、粘り強く守り、最後は高吉がクリア。続けて、瀬良や高田がクロスを入れるも栗田や小川がよく対応し、ゴールは許さず。
さらに33分には左からエリア前に高田が仕掛け、最後は高柳がシュートを打ちますが、左のポストを叩いて決まらず。
フロンターレも島崎が左サイドの裏へ動き出す山田を狙ってパスを出すなど打開を図りに。35分には山内のパスをキープした宮代が浮き球をエリア右へ入れると、有田が折り返しますが、惜しくもシュートにはつながらず。
大宮は再び高田が高い位置へ。またもクロスを入れるも島崎がクリア。右コーナーキック、高田のボールに吉永が合わせますが、山内がクリア。ボールを拾って吉永がまたもシュートを打ちますが、ここでも山内がブロック。しかし、39分、大宮は瀬良のシュートから左コーナーキックを得ると、高柳が入れたボールがフロンターレのオウンゴールを誘い、0-1。先制点は大宮へ。
直後にはフロンターレ、宮代が中盤まで下りて小川とかかわってボールを動かし、小川の縦パスにエリア右へ山内が抜け出すと、山内のクロスにエリア内へ宮代、山田が飛び込みますが、触ることはできず。さらに山内が、エリア内へ顔を出すなど、反撃をしていくフロンターレでしたが、ゴールにはつなげられず。前半は0-1でタイムアップとなります。
後半立ち上がりには大宮、エリア外左でファールを受けると、すばやいリスタートから高田が左クロス。吉永がニアに飛び込みますが、触ることはできず。ゴールをおびやかしての立ち上がりに。
直後にはフロンターレ、宮城がエリア外左へ。スルーパスにエリア内へ山田が抜け出しますが、大宮はクリア。さらに高吉が前へ出て粘り強くアプローチに行くなど、高い位置からの守備でフロンターレは応戦していきます。
大宮も前半と同様にサイドからの攻めに。3分には高田がエリア外の左まで、仕掛け、折り返すとニアに飛び込んだ新井がシュート。左へ外れましたが、ゴールをおびやかしに。
しかし、フロンターレも前半の苦しい時間帯に比べると後ろから組み立てつつボールを回せるように。5分には右サイドでボールを回し、高い位置へ人をかけていくと、リターンを受けたエリア外正面の宮代の浮き球のパスにエリア内へ山田が進入。GK村田は手をのばしてボールを取りに行こうとしたものの、ファールとなり、フロンターレにPKが与えられます。
キッカーは山田。ゴール左を狙ったシュートは、村田が反応したものの、決まり、1-1。フロンターレが追い付きます。
直後には大宮も中盤でボールを回しながらサイドに振り、左から高田が仕掛けていきますが、有田と宮本が囲い込むように対応。エリア内へ近づかせず。
大宮は瀬良に代わり、17柴山昌也がピッチへ。
11分にはフロンターレ、高吉の縦パスをエリア外右で受けた宮代。ボールをキープ。右足を振り抜きシュートを打つと、枠をとらえますがGK村田が対戦相手ながらすばらしい反応を見せ、弾き出して左コーナーキックに。左から宮城が右足でボールを入れると、宮本が触るも枠はとらえられず。
大宮も交代で入った柴山や高柳、安島がボールにかかわりながら前へ。16分にはエリア左へ柴山が抜け出すも高吉が寄せ、最後は青山が柴山と接触しながらもボールを抑え、シュートは打たせず。
大宮はここでさらに選手を交代。新井に代わり18西谷岳が入り右SB、吉永はFWに。
大宮のクロスからの攻撃をしのいだフロンターレは、18分ルーズボールを大宮のエリア前で山田がマイボールにし、攻勢に。宮代のパスにエリア右へ走り込んだ有田がシュート。決定的な場面でしたが、ボールは、惜しくも右へ。
フロンターレはここで先ほどの接触のため、青山に代わりGKが19川合我空に。川合もまたプリンスリーグ初出場となります。
20分には大宮、フロンターレの攻勢をしのいだところからエリア右へドリブルで仕掛けた横江がシュートに持ち込むも、栗田がブロックし、最後は高吉がクリア。
フロンターレは山内や小川がよくボールを奪い取り、山田や有田、宮城も中盤を助ける働きに。切り替えよく、ボールをものにすると山内もエリア前に顔を出すなどしていきます。
22分には高吉のサイドチェンジからエリア外左の山田にボールが渡り、山田を追い越す動きで山内が高い位置へ。大宮のファールに阻まれましたが、ゴールへ近づいていきます。
23分には右サイドの高位置で宮本がボールをキープ。大宮の選手を引き付け、山内や島崎も高い位置へ上がり、人数をかけ、エリア前での攻めに。宮代や宮城がパスを回し、最後はエリア外左の山田へ。山田がシュートを放つとゴールを揺らして、2-1。ついにフロンターレが勝ち越します。
給水タイムを挟んで大宮はサイドを広く使いながら攻勢に。27分にはエリア右へボールを入れるも川合がキャッチ。
フロンターレはマイボールにすると、小川が右サイドへ振り、宮本につなげるなど、さらに攻撃へ移ろうとし、ボールを失っても山内がすばやく寄せて前を向かせようとせず。切り替えよくプレーしていきます。
28分には大宮、右サイドの高い位置から横江がクロスを入れるも、栗田がクリア。こぼれ球をエリア前で拾った柴山がシュートを打ちますが上に。
直後にはフロンターレ、小川の浮き球にエリア前へ宮代が抜けるもわずかにオフサイド。さらに右サイドの宮本からエリア前の宮城へパスが入り、宮城がエリア右へスルーパスを通すと、有田が飛び出しますが、GK村田もしっかり対応し、惜しくもシュートにはつながらず。
33分には大宮は横江に代わり、25林勇太朗がピッチへ。
フロンターレは、高吉が縦パスを山内に入れ、そこから左へ展開し、宮城や山田の連係からゴールに迫るなど、さらに追加点を狙いに。36分には山内がエリア外左でファールを受けると、宮城がエリア内へ入れたボールに高吉が飛び込むも触ることはできず。
37分には大宮、中盤まで下りた高柳から右サイドへパスが通り、右からクロスをエリア内へ入れてきますが、宮本がカバーし最後は川合がキャッチ。初出場の二人の連係で攻勢をしのいでいきます。
直後にはフロンターレ。左サイドで島崎がスローインを入れると、うまく受けた宮城がエリア前に中へ仕掛けて、抜け出しシュート。しかし、右へ。さらに小川が右サイドでボールを拾い、クロスを入れるとエリア前で宮代がおさめ、エリア左へ。山内がシュートを打つもGK村田がブロック。さらにこぼれ球を拾い、エリア外から山田がシュートを打ちますが、上に。
40分にはパス交換からエリア左へ有田が抜け出し、最後はこぼれ球を拾い宮代がシュート。枠をとらえますが、GK村田がセーブ。
フロンターレは41分、有田に代わり、8上野綜太が右MFに。
42分には大宮、高田が左サイドからエリア前に斜めに仕掛けて、シュート。川合が反応したボールはゴールへ転がっていきますが、ラインを越える前に川合が抑え、ゴールとはならず。
ロスタイムは5分。46分にはエリア右へ柴山が抜け出しシュート。ここは川合がセーブ。大宮は両サイドを高い位置に保ち、さらに攻勢に。左から右へとボールを動かしながら、うかがいに。
フロンターレは山田も自陣まで下りてコンパクトに。上野も宮本とうまく連係し、大宮の左からの攻めに囲い込むように対応していきます。
47分にはエリア右へ高柳が抜け出すも島崎がクリア。さらに林がエリア内左へ進入しますが、山内が寄せ、最後は林の足に当たってラインを割り、ゴールキックに。
フロンターレは48分、宮城に代わり24鈴木大登がピッチへ。
49分にはエリア前でフロンターレも大宮の選手も浮き球をヘディングで競り合う場面が続いて、最後は大宮が左クロスから頭で合わせるもシュートは上に。試合はタイムアップ。2-1。
最後まで粘り強く戦い抜いて、フロンターレは勝利をおさめました。
前半0-1 後半2-0 計2-1
得点:山田新2=PK1(川崎) オウンゴール(大宮)
フロンターレの先発:21青山海、17宮本ディアウ勇守歩、4高吉正真(c)、2栗田悠巨、3島崎元、6小川達也、32山内日向汰、11有田恵人、9山田新、18宮城天、10宮代大聖
交代:青山→19川合我空 有田→8上野綜太 宮城→24鈴木大登
控え:15道間雄生 22松永竜之介 30岡崎玄 13古屋雄帆 25戸水利紀 26平田流衣
大宮アルディージャの先発:16村田耀、9吉永昇偉(c)、4森侑里、3白根和紀、2梅本琉生、6安島樹、10高柳郁弥、14瀬良俊太、7横江祐樹、11高田颯也、19新井成志郎
交代:瀬良→17柴山昌也 新井→18西谷岳 横江→25林勇太朗
プリンスリーグ関東は5月下旬から始まる日本クラブユース選手権関東予選2次ラウンドのため、中断期間に入ります。
怪我人やアクシデントもあったなかで、初出場の選手もしっかりプレーを見せ、逆転で勝利を飾ったことは、「団結」というスローガンを掲げるチームにとっての大きな財産になると思います。この勝利を糧に、クラブユース選手権の関東予選での戦いを通して、さらにチームも選手も成長していくのではないか、と期待が高まります。
(文中敬称略)
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